水野 操 氏インタビュー|3D CAD編集・解析向けパソコン SENSE∞

  • 設計・製造業で求められるスペックとは?3DCAD、3Dプリンタ、構造解析設計・製造業向けPCはこれだ!

    3DCADが設計・製造業に導入されて久しい。近年では設計から3Dプリンタによる試作などに留まらず、構造物の強度解析や熱流体シミュレーションといった高負荷な作業領域まで担うケースも増えている。これらの遂行において求められるスペックやパーツ構成について、本分野における3Dデータ活用のスペシャリスト・mfabricaの水野 操氏に聞いた。

    水野 操 (mfabrica合同会社)
    設計・製造分野における3D設計・データ作成を筆頭に、3Dプリンタによる試作サービス、CAE(有限要素解析)による構造解析、3Dツール導入支援、各種コンサルティングなど幅広く業務を展開。ほかに2017年に創業した株式会社解析屋を通して、高度な解析業務とともに若手の育成事業にも乗り出している。
    http://www.mfabrica.com

    mfabrica合同会社 水野 操氏の作品です。

    3DCADによる設計業務やパーツの試作と、構造解析や熱流体解析を柱に、さまざまなサービスを展開しています。クライアントの多くは設計・製造業界で、3Dプリンタ関連の書籍監修やデータ制作などの仕事もありますね。

    普段使用されているPCやツールはどういったものになりますか?

    3D設計ではAutodesk Inventorを中心に、データ形式やクライアントによってSOLIDWORKSやFusion 360を使い分けています。3ds MaxやBlenderを使用することもありますね。

    解析業務ではMarcやSCRYU/Tetraを使用しています。3D設計は外資系メーカーのモバイルワークステーションを、解析はデスクトップミドルクラスのワークステーションを主に使用しています。

    価格帯やパーツ構成で規準はありますか?

    ノートで30万円前後、デスクトップは60万円前後が目安になります。CPUはCore i7以上で、デスクトップだとXeonも視野に入ります。GPUは信頼性や互換性の高さから、Quadroを選択しています。クライアントによってツールやデータ形式がまちまちなので、ベンダー保証に優れたQuadroを選ぶことになりますね。

    Quadroの方がCADソフトに最適化されたドライバが提供されますし、何かトラブルがあった際もすぐに対応していただけるので安心ですよね。

    今回はコストパフォーマンス重視のスタンダードモデル、3DCAD用途のアドバンスモデル、解析業務も視野に入れたプロモデルの3タイプを検証していただきました。CADデータを扱うにあたり「ビデオメモリ」が3GB以上あると快適に編集できるため、スタンダードモデルでもあえてビデオメモリを4GBもつQuadro P1000を搭載しています。アドバンスモデルとプロモデルはプラットフォームが共通で、最大18コア/36スレッドのCore i9-7980XEまでCPUをアップグレードできます。

    3DCGでは複雑な形状をシェーダで表現する傾向にありますが、3DCADでは実際に形状をモデリングします。そのためGPUは抑え気味にして、その分をCPUに投資するのが良さそうですね。ストレージも最低500GBはほしいところで、3機種とも及第点ですが、用途に応じて増設を考えたいところです。

    メモリは用途に応じてまちまちで、解析用途では128~256GBを搭載する例も珍しくありません。一方で、通常の業務用途なら32GBで十分という感じです。いずれにせよ、総合的なバランスが求められます。

    ひと口に設計・製造業と言っても、求められるスペックはまちまちなんですね。用途に応じてパーツが自由に選べる当社のiiyamaPCでご相談いただければ幸いです。


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