インタビュー|CAD・BIM向け向けパソコン SENSE∞

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    建築業界CAD・BIM向け、Revit・Twinmotion活用最適構成を探る

    一般的な3DCG制作と比較して、建築に関する全てのデータを内包するBIMは高いPCスペックを求められる傾向にある。今回は、建築分野のビジュアライゼーションで主流となっているRevitとTwinmotionを使用したBIMオペレーションに必要なPCスペックを、業界の先駆者である3名に聞いた。

    M&F

    M&F
    M&F
    増子真一氏(左)・守屋正規氏(中)
    HAB Inc.
    岡田翔碁氏(右)

    2000年に設立されたM&Fは、建築業界における全てのソリューションに渡るコンサルティングを行う建築総合アウトソーシング事業を軸に、数多くの建築物の図面制作を手がけてきた企業。BIMの取り扱いに関しても、Autodeskの認定を受けトレーニング事業を手がけるなど、高い技術力が特徴となっている。
    bim-deve.com/

    普段からRevitとTwinmotionを扱っているとのことですが、具体的にはどのような事業展開を行なっていますか?

    M&F 守屋正規氏(以下、守屋):
    現在は図面制作などを含めた建築に関する全般的な事業を展開しています。一般的な建築物だけでなく、高層ビルや何万平米という大型の病院など、非常に大きな建築物も扱っています。

    M&F 増子真一氏(以下、増子):
    私はRevitのオペレーターを10年程やっていて、BIM形式の意匠図の制作が主な業務です。BIMというのは、壁や柱などの意味を持ったオブジェクトの集合体で、値段、体積、重さ、素材、経年劣化などに関する時間の概念など建築に関する情報をすべて含めることができます。施工図ではなく、一般的な皆さんの考える設計図のようなものです。

    BIM制作で一般的に用いられるPCはどういったものが多いのでしょうか?

    増子:
    現在はワークステーションが中心です。ですが、現在はそこまで大規模な編成でなくても制作が出来るはずだと考えていたので、今回このような検証をやらせていただく形になりました。Revitはデータ容量というよりはR(曲線)の数の大小で重さが変わってくるため、どういったスペックが適しているかは検証の余地があります。

    HAB Inc. 岡田翔碁氏(以下、岡田):
    Revitの場合、描画していない部分まで干渉チェックを行う関係で、画面外のオブジェクトも含めて細かい計算をしているために挙動が遅くなりがちです。また、Revitだけでなく、Revitと連携して描画処理を行うTwinmotionのパフォーマンスも今回の検証対象としています。

    検証では「iiyama SENSE∞」の、スタンダード、アドバンス、プロと、スペックの異なる3機種を使用していただきました。いかがでしたか?

    守屋:
    どのモデルを見ても、シングルコアで100%使い切っていますね。スタンダードはCore i9-9900Kなので、これは完全にクロック周波数の高さ(最大5.0GHz)が結果に出たからだと思います。

    増子:
    ビューの切り替えやレンダリングもそれほど差が出ず、GPUの出番はあまりない形でした。ビューの切り替えに関しては、メモリのチャンネルか、CPUのキャッシュ容量が効いた形だと思ってます。Revitで 使うにあたっては、ファンの動作音なども含めて、スタンダードで充分な感じがありました。

    Twinmotionについてはいかがでしたでしょうか?

    増子:
    最も重要なRevitとのつなぎ込みを行うDynamicLinkは、スタンダードモデルが書き出し28秒+読み込み110秒、プロモデルが書き出し36秒+読み込み108秒となりました。Revit側はCPUベースで動くためス タンダードが優勢ですが、Twinmotionだとコア数に起因してプロの速度が若干出ている形になっています。ただ、スタンダードの出番はここまでで、例えば人間を複数配置するなどの重い処理はGPUの性能が物を言う形になりました。

    岡田:
    GPUに関しては、今後必ず必要となるVR対応を考えていくと、さらに重要度が増すと思います。そういった点では今回はQuadro P2000では性能不足となりました。

    今回の検証を終えて、実際に使用するならどのモデルが適していると考えましたか?

    守屋:
    ワークステーションは保守面などで魅力的であるのは前提として、いち企業としてはスタンダードの20万円という値段は非常に魅力的です。プロのTITAN RTX 24GBも男のロマンという感じがして好きなのですが、実際にはRevit専門のオペレーターにはスタンダードをチョイスし、Twinmotion用には別モデルを用意するなどの形になると思います。安かろう悪かろうは結局時間的コストとなってしまうので、価格とスペックのバランスを最も重視します。


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