朝倉涼さんインタビュー|動画編集向けパソコン SENSE∞

  • インテル最新世代Core Xシリーズ GeForce RTX搭載モデルを徹底検証

    2018年末、デジタルアーティスト朝倉 涼氏に、パソコン工房から第9世代のインテルCPU搭載PCがパフォーマンス検証用に貸し出された。同機はGeForce RTX 2080 Ti、またはTITAN RTXを2枚まで使用可能であり、 現行のモデルにおいて最上位モデルといっても過言ではない。ゼネラリストの業務レベルでどれほどの効果が得られるのかレビューしてもらった。

    デジタルアーティスト  /  朝倉 涼

    デジタルアーティスト / 朝倉 涼
    「Seventhgraphics」を屋号にかかげ、フリーランスのCGクリエイターとして活躍。3DCGによるグラフィック・映像を中心に規模の大小を問わず商業・同人・イベント・その他幅広く活動・制作中。

    朝倉 涼氏の作品です。

    今回パソコン工房さんから貸し出していただいたPCは、MVの『バイオレンストリガー』の制作において使用しました。2Dのキャラは後から合成するのではなく、シーンデータ上に取り込んでレンダリングしています。 パーティクル表現や流体表現などもかなり作り混んだものになっていて、我ながら豪華な表現を実践させてもらいました(笑)。それができたのも、今回お貸しいただいたPCのお陰だと思います。

    お貸出ししたPCは、CPUが12コアのCore i9、GPUがRTX 2080Tiの2枚搭載、ストレージがOptane SSDの480GB、メモリが32GBとなります。さらにビデオメモリが倍になるTITAN RTXも2枚用意しました。 今回、最もパーツの性能差を感じられたところはどこですか?

    そこはGPUですね。これまでGTX 1080Tiの2枚挿しを使っていて、今回お借りしたのがRTX 2080 Tiの2枚挿しでした。作業効率を重視して2枚挿しを使ってでもレンダリングスピードを上げていましたが、 それでもお借りしたマシンは、体感で1.3倍くらい速く感じましたね。TITAN RTXはさらに速く1.5倍でした。これから先、GeForce RTXへの対応が進んでいけばもっと速くなるだろうと思うと、GTX 1080 Tiからでも買い換える意味はあると思いますね。

    インテルCore i9シリーズの使用感についてはいかがでしたか?

    After EffectsやPremiereなどはCPU依存になりますので、今回のようにCPUのコア数が多いと、体感で明らかに速くなりましたね。とはいえ、まだまだマルチコアに対応していないプラグインもありますし、 After EffectsにおけるDOFやモーションブラーの適用にはシングルコアの速さが重要になってきますので、単純なクロック数の高さもポイントですね。

    ストレージについては、今回Optane SSDを搭載しました。こちらはいかがでしたか?

    ストレージが処理速度のボトルネックになっているケースというのはよくあるんですが、いつも使っているM.2 SSDと比較すると、今回のOptaneのSSDではOSやcinema 4Dの起動が体感で明らかに速くなりましたね。 まだ試してはいないんですが、After Effectsなどの4KのOpenEXR形式で連番データを読み込んでも、これなら十分使用に耐えうると思います。

    OptaneのSSDは、長期間どのようにご使用いただいても速度が下がらないということが特徴なんです。さらに、書き込みと読み込みの速度がどちらも同じなんですよ。その上、耐久性が一般的なSSDの3倍以上なんです。

    それは凄いですね! 次回購入時には選択肢に確実に入ってくると思います。


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