帆足タケヒコさんインタビュー|Mayaモデラー向けパソコンSENSE∞

  • 帆足タケヒコ氏が検証 Mayaモデラーの“快適性”を実現するPCスペックとは?

    用途に応じ必要なスペックを見極め、コストパフォーマンスの高いPCを打ち出すパソコン工房の「iiyama SENSE∞(イイヤマ センスインフィニティ)」ブランド。
    このたび、Mayaモデラー向けPCが発売された。本機の実力を検証するため、国内屈指のメカモデラー帆足タケヒコ氏に、実務レベルでの使用感について伺った。

    帆足タケヒコ
    モデリング・アーティスト&コンセプト・デザイナー。スーツアクター、ゲームプロデューサーを経て、デジタルアーティストに転身。日本を代表する数々の映画やCM、PVに参加。2013年に国内でいち早くモデリング専門会社studio picapixelsを設立。コンセプトデザインからモデリング、質感までをトータルで行う。
    Webサイト「studiopicapixels.com」

    画像はCGモデラー帆足タケヒコ氏の作品です。
    ©2017 studio picapixels All Rights Reserved.

    学生向けからプロ向けまで価格帯別にMayaで快適にメカモデリングが出来るスペックのPCを準備してみました。

    僕がハードサーフェスモデリングしかやらないからかもしれませんが、スタンダードモデルでも僕が仕事で使用しているひと世代前のマシンよりも速かったので、学生さんであれば十分なスペックじゃないでしょうか。KeyShotでプレビューレンダリングしてみましたけど、かなり快適です。

    価格帯によってCPUも変わってきますが、プレビューレベルならそれほど大きな差異ではなかったです。ただ、プレビューでテクスチャまで全部表示させようとするとちょっと32GBだと厳しいですけどね(※)。

    ※帆足氏のモデルは映画用ということもあるが、どの角度から寄って見ても耐えうるよう、8Kテクスチャが10数枚張り込まれていた。

    昨今のCGデータはかなり巨大化しているのでメモリを32GBにしましたが、プロ向けには64GBモデルも準備したほうがよさそうですね。

    そこは扱うデータ量によるのかもしれません。僕は寄り・引きでモデルを作り分けているわけではなくて、一つのモデルでほぼすべてのカットに耐えうるようなモデルを作成しているので、テクスチャも含めてデータ量が大きくなっていく傾向があるんです。

    長時間作業するに当たってはレスポンスの速さはどれくらい快適性につながってくるのでしょうか?

    そうですね、特にMayaはマーキングメニューやホットボックスなんかの表示が作業にかなり影響しますから。おそらく速いGPUでずっと作業していて、あるとき遅い方に変えたら無意識にストレスを感じるでしょうね。このストレスの蓄積が作業スピードやクオリティに影響してくるとおもいます。

    やはりモデリング用途となるとGPUを重視したほうがよいのでしょうか?

    そうですね、ソフトの世代が変わるごとにGPUのパワーを要求される作業が増えてきている気がします。

    特にモデリングするときはバーテックスやポリゴン面の表示が快適にされるかどうかが作業スピードに大きくかかわってきます。メッシュが細かくなってくると表示させるだけでもかなりパワーを求められますから。特にガラスのような透明な素材は、そういうところをちゃんと表示してくれるかどうかも作業に影響します。

    テクスチャも3D-COATでテクスチャのアタリを付けるようになったり、段々と3Dペイントの時代になってきています。今後、ますますGPUの重要性は高まっていくでしょうね。


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