朝倉涼さんインタビュー|動画編集向けパソコン SENSE∞

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はじめてのCG・映像制作向けPCはこれだ!
CG・映像クリエイター志望の学生にとって、はじめてのPC選びは難問だ。そもそも家電量販店で販売されているような大手メーカー製PCは、クリエイティブ用途に特化されていない。そこでオススメしたいのが、PC専門店が販売するショップブランドPCだ。もっとも、用途に応じて最適なオーダーを行うには、パーツに関する専門知識が必要になる。そこでCGアーティストの朝倉 涼氏に現場で求められる性能をあげてもらい、「パソコン工房」ブランドで知られるユニットコムに15万円という予算で、「はじめてのCG・映像クリエイター」向けPCを提案してもらった。
デジタルアーティスト / 朝倉 涼
多摩美術大学を卒業後、「Seventhgraphics」名義でアーティストとして活動する一方、Akari,inc にて多彩なCGクリエイティブの制作を手がける。専門学校の講師など、後進育成にも意欲的に取り組んでいる。
Webサイト「Seventhgraphics」現役CGアーティストだけあって、要求スペックも高く、予算内に納めるのに苦労しました(笑)
我々にとってPCは仕事の道具ですから、こだわってしまいますね(笑)。Windowsマシンは拡張性も高いですし、Mac非対応のソフトもあるので、学生さんにはWindowsをオススメします。
15万円という予算内で最大限性能を追求した構成と、コストパフォーマンスを重視した12万円の構成も考えてきました。一番の違いはCPUで、アドバンスモデルではCore i7-6800K、スタンダードモデルではCore i7-6700を選択しています。
コア数ではアドバンスモデルに、クロック周波数ではスタンダードモデルに分がありますね。After Effectsのプラグインをはじめ、まだまだマルチコア非対応のツールも現役です。とはいえ、今後はマルチコア対応が前提になりますから、用途に応じた選択が肝心ですね。
メモリに32GBを要求されたのが、CGクリエイターならではと思いました。8GBから16GBが一般的ですから。
仕事で大容量のテクスチャファイルを使用することが多いんです。これから4K時代が来ることを踏まえると、32GBは譲れませんでした。最大メモリ搭載量はいくらですか?
スタンダードモデルは64GB、アドバンスモデルは128GBです。
なるほど。アドバンスモデルは増設次第で4年間使えそうですね。スタンダードモデルは途中で買い換える必要が出てくるかも知れません。
GPUは、どちらもコストパフォーマンスが良いGeForce GTX 1050 Tiを選びました。安定性を考えてELSA製のカードを採用しています。
レンダリング速度が速いほど作品の質が上がりますし、制作の終盤では長時間レンダリングし続けることもあるので、速度と安定性の両立もありがたいですね。メモリと同じように物足りなさを感じたら、上位モデルに交換していけば良いと思います。
電源もアドバンスモデルでは大型の700Wを選択しました。
500Wでも十分なのに、700Wはすごいですね。カスタマイズ用途に向きそうです。
まとめ
単純に「この価格でこれだけの快適な環境が手に入るんだ!」と驚きました。スタンダードモデルはコストを抑えつつ、必要十分な性能になっており、CG制作の入門用に最適だと思います。これに対してアドバンスモデルは、カスタマイズ次第でハイエンド機に匹敵するモデルになり得ると感じました。また、どちらのモデルも拡張性がしっかり確保されており、長く使用できるマシンだと思います。学生だけでなく、プロにとっても、メインマシンとしてはもちろん、セカンドマシンやレンダーサーバとしても優秀な構成だと言えるでしょう。CG制作に携わる全ての人にオススメできるマシンだと言えます。
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