田代恭規さんインタビュー|3ds Maxゼネラリスト向けPC SENSE∞

  • 4K時代の実写VFX案件を乗り切る3ds Maxゼネラリスト向けPCに求められるスペックはこれだ

    用途に応じ必要なスペックを見極め、コストパフォーマンスの高いPCを打ち出すパソコン工房の「iiyama SENSE∞(イイヤマ センスインフィニティ)」ブランド。
    担当する職務内容によって大きく異なるデジタルアーティスト向けのPCスペック。その中でも汎用性が最も問われるのがゼネラリスト向けのマシンだ。自身も自作PC好きだという田代恭規氏に、CGゼネラリストの立場から2018年の推奨マシンスペックを検証してもらった。

    田代恭規
    CGゼネラリスト。ディスバウンドディメンション(現ドロイズ)を経て2010年に独立し、フリーランスとして活動中。3ds MaxとV-Rayをメインツールに実写のVFX合成からフル3DCG制作まで、幅広い分野で活動中。

    画像はCGゼネラリスト田代恭規氏の作品です。

    田代さんのように実写VFX・フルCGを手がけるゼネラリストにはどのようなPCが求められますか?

    モデリングからコンポジットまで一通りこなすので、PCは予算30万前後のなるべく高スペックなものを選択しています。特に、近年では4K映像やVRなど重量級のデータを扱う案件も増えてきたので、ストレージの容量と読み書き速度にはこだわっています。キャッシュで480GBぐらいの容量は一瞬で一杯になります(笑)

    NUKEなどキャッシュを大量に使用し、高速化を図るツールが増えていますしね。CPU、GPU、メモリについてはいかがでしょうか?

    CPUはV-Rayを使用しているので、6コア12スレッド、クロック3.60GHzと比較的高スペックなものを選んでいます。GPUも最上位クラスのGeForce GTX 1080を選択していますが、これはRedshiftなどのGPUレンダラーの活用もにらみつつ、自動車などの数百万ポリゴン程度のCADデータを扱う案件が多いのでなるべく軽快な表示レスポンスを求めているからです。メモリについては、Phoenix FDなど高負荷なシミュレーションもかけることが多いので、96GBを選んでいます。

    全体的にハイスペックな構成が必要というわけですね…。今回はハイエンド志向のアドバンスモデルではCPUに16コア32スレッド搭載したCore i9-7960X、GPUには耐久性・信頼性に優れたELSA製のグラフィックカードのGTX 1080 S.A.Cを選択してみました。さらに、ストレージについては1TBのハイエンド向け高速SSD(M.2 NVMe)も搭載しました。

    この構成はうらやましい! ストレージについてはCドライブに通常のSSDを搭載して、高速SSDはDドライブでキャッシュに使うと良いかもしれません。データの読み書きが高速化すると、作業効率も段違いに向上します。

    一方で、予算20万円前後のスタンダードモデル2種についてはいかがでしょう?

    私のPCに肉薄したスペックだと思います。スタンダードAはメモリが32GBなので、シミュレーション案件が増えてきて性能に限界を感じたら64GBに増強すればいい。スタンダードBは最初から64GBなので、プロでも当面は大丈夫ですし、最大128GBまで増強できます。一方で、水冷式クーラー採用しているのもいいですね。フリーランスだと、レンダリングしながら就寝することもあるので、静音性は重要です。

    ハイエンドCPUは熱量を発しますので、高負荷時でも温度をほぼ一定に保つ12cmファン搭載の水冷クーラーがオススメです。田代さんよりお聞きした使い方やワークフローを基に、今回の企画で用意したモデルは水冷クーラーを標準で搭載しました。

    そこは専門家に任せたほうが安心ですね。


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