実は買い?!Windows 10時代のミドルレンジモデル!GeForce GTX 950をベンチマーク!

実は買い？！Windows 10時代のミドルレンジモデル！GeForce GTX 950をベンチマーク！

2015-8-26

お久しぶりの職人5号です。今回はGeForce GTX 900シリーズの末っ子GeForce GTX 950 に触れる機会を得ましたので、早速、LEVEL∞テスト機に取り付けてベンチマークテストを行ってみました。

GeForce GTX 950 は GeForce GTX 960 の弟分として登場したミドルレンジ向けGPUで、GeForce GTX 960と同じ第2世代Maxwellコアとなっています。 型番的には第1世代MaxwellコアのGeForce GTX 750 Ti・750を置き換えるGPUと見られますが、その性能はどのようになっているのでしょうか。

GeForce GTX 950 のスペック

それでは、GeForce GTX 950 のスペックを確認しましょう(下表)。
GeForce GTX 960のストリーミングプロセッサ数を減少させ、動作クロックとメモリの動作クロックを下げ、その分TDPを90W台にまで下げたGPUと言えるような仕様となっています。 スペック的にはGeForce GTX 750 Ti・750の置き換えというよりは、GeForce GTX 750 Ti・750のも、上位モデルの様に見受けられ、 むしろGeForce GTX 760 を置き換えるGPUにも見えます。果たしてGeForce GTX 950は型番通りにGeForce GTX 750 Ti・750の後継モデルでしかないのか。 それともGeForce GTX 760 をも置き換えるGPUなのか。早速ベンチマークテストで確認してみましょう。

ベンチマークテストでの比較

比較対象として、GeForce GTX 960・760・750 Ti・750 を用意しました。
※測定環境、測定条件は記事の最後に記述していますのでご参照ください

① 3D Mark 「Fire Strike」テスト

Fire Strike ・Fire Strike Extreme ともGeForce GTX 960の90％弱、GeForce GTX 760 と同等のスコアとなっています。 また、GeForce GTX 750 Ti・750とは一段異なるスコアを示しています。DirectX 11世代のベンチマークでは、どうやらGeForce GTX 760のライバルと見てもよさそうです。

② ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編

過去のベンチマークと比較するため「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」のテストを行いました。 このベンチはDirect X 9の動作によるテストとなります。標準品質・1280x720の設定では、GeForce GTX 960・950・760がほぼ同等のスコアとなっています。 対して最高品質・1920x1080の設定では、GeForce GTX 950はGeForce GTX 960・760にやや離された結果となっています。 また、3D Mark 「Fire Strike」と同様にGeForce GTX 750 Ti・750 とは一段異なる性能となっています。

③ Monster Hunter Frontier Benchmark 3 【大討伐】

ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア に近い傾向を示していますが差がより広がっており、GeForce GTX 960 > 760 > 950 の序列が出来ています。 ここでもGeForce GTX 750 Ti・750 とは一段異なる性能となっています。

④ Phantasy Star Online 2

今までとはやや異なる傾向を示しており、GeForce GTX 960・950・760・750 Ti・750の順に綺麗に列をなして並んでいます。

⑤ ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド

DirectX 11に対応する「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」のテストを行いました。DirectX 9と11の違いによるスコアの傾向差を見るため、 描画品質(最高品質)と解像度(1920x1080)を固定して、DirectXのモードを切り替えてテストを行いました。(※なおGeForce GTX 750 については未測定です)

DirectX 11の結果は3D Mark 「Fire Strike」と似た傾向を示しており、GeForce GTX 960 が頭一つ抜け出し、続いてGeForce GTX 950、GTX760という結果となっています。 DirectX 9では、GTX 950とGTX 760のスコアが逆転し、「FF14: 新生エオルゼアベンチマーク」と同様の結果となりました。

DirectXの違いによって上下が入れ替わっている傾向はDirectX 11により最適化の進んだ第2世代Maxwellコア(GeForce GTX 950)の特徴がが表われています。

GeForce GTX 960譲りの高い基本性能を発揮した「GeForce GTX 950」

GeForce GTX 950は型番だけを見るとGeForce GTX 750の後継としての位置づけですが、性能的にはGeForce GTX 760とほぼ同等の性能をおよそ半分の消費電力で達成したワットパフォーマンスの非常に高いGPUと言えそうです。 GeForce GTX 960譲りの基本性能の高さゆえ、フルHDサイズまでならゲームを快適にプレイする事が出来そうです。

DirectX 11世代のゲームではGTX 760なみの性能でプレイすることができるため、特にFF14などをDirectX 11でプレイするには最適なGPUとなるでしょう。

また、接続端子がHDMI2.0に対応している点はGTX 750にはない非常に大きなアドバンテージと言えます。HDMI2.0による4Kテレビへの接続が可能となり、 ゲーム用途だけではなく、4K解像度の動画編集マシンの画面出力用途にも有力な選択肢の一つとなるでしょう。

惜しむべきは、発売当初では2万円前後となる価格のため、すこし頑張れば手の届く範囲にある上位モデルのGeForce GTX 960 の方が魅力的に見えてしまう点です。 しかし、価格がこなれて来れば、ポテンシャルの高さとDirectX 12対応も相まって来たるWindows 10時代のミドルレンジモデルとして魅力的なGPUとなるのではないでしょうか。

執筆：パソコン実験工房　職人5号

対象モデル Lev-FR79-i7K-FXS-COSTOM