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iiyama PCより、インテルの新CPU、インテル Core Ultra プロセッサーを搭載する14型モバイルノートが新登場しました。
インテル Core Ultra プロセッサーは、AI処理に特化したNPU、そして従来の高効率コアであるE-coreに加えて、より省電力のLP E-coreも搭載しており、前世代と比較してAI処理も高速化かつ低負荷の処理を更に低消費電力で実行可能としています。また、型番末尾のサフィックスがUの省電力モデルのため、モバイルノートパソコンに最適なCPUとなっています。
ここでは、インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155U搭載モデルの外観やスペック情報、そしてCPU性能をレビューいたします。
※本記事ではテスト機を使用しており、ロゴシールの種類や位置など最終仕様と異なります。
AI処理に特化したプロセッサー「NPU」について別の記事で解説していますので、こちらの記事をご参照ください。
「NPU」とは
本体の外観やコネクタを確認
本製品は、14型液晶を搭載し、重さは1kg未満という点がポイントですが、拡張性も充実しています。ここでは、本体の外観や搭載コネクタ、その他特徴を実際に見ていきます。
※仕様一覧は記事の最後に記載しております。
薄型軽量かつMIL-STD規格準拠の高い堅牢性を実現
本製品は米国国防総省調達基準「MIL-STD-810H」(MIL規格:ミルスタンダード)(※) が定めた基準を通過しています。薄型軽量でもしっかりとした堅牢性を保持しており、外出先でもビジネスからホームユースまで安心してお使い頂けます。
※テストはMIL規格に基づき第三者機関が厳格な管理の下、実施いたしておりますが、当社が実際に同様の条件での動作や非破壊、非故障を保証するものではございません。故障、破損に関しましては当社の保証規定に準拠いたします。
本体と付属品
まずは本体や付属品を確認します。本体やACアダプタ、ドライバCD、各種マニュアルや保証書が付属しています。
※ドライバCDの使用は別途外付け光学ドライブが必要です。
本体及び付属品
本体の厚さ
本体を真正面から見てみました。最厚23.3mm(ゴム足含む)のため、薄さが際立ちます。
本体の厚さを確認
本体正面
パネルを開けて、本体を正面から見た状態です。
本体の正面写真
キーボードとタッチパッド
キーボードは日本語配列、アイソリューション対応のレイアウトです。キーパッドは面積が広く、ジェスチャー操作にも対応しています。また、キーパッドはスマホのガラスパネルのような滑らかさで操作することができます。電源ボタンはキーボード右上の位置し、キーボードからは独立した配置になります。
キーボードとタッチパッド
天面と底面
天面はシンプルなデザインです。製品ではiiyamaロゴが施されます。
天面写真
底面は四隅にゴム足がありまず。左右に小さいスピーカーが見えますが、ほぼフラットです。
底面写真
解像度WUXGA(1920×1200)対応の14型液晶パネルを搭載
本製品の液晶は解像度WUXGA(1920×1200)対応の14型パネルを採用しています。フルHDよりも縦に広く、その分表示可能な情報量も増えています。
極狭ベゼルを採用
スリムデザインベゼルを採用しています。非表示領域も狭く、本体そのものの薄さもあり、本体全体がしまった印象のスタイリッシュデザインとなっています。
液晶のベゼル
液晶パネルは180度開閉可能です。ミーティング時などで対面の相手と画面を共有しやすく、また立てかける様な置き方も可能といったメリットがあります。
液晶パネルを最大まで開いた状態
ベゼル上部にWebカメラを搭載
WebカメラはフルHDをカバーする200万画素に対応するほか、高速無線LAN規格のWi-Fi 6E(IEEE801.11ax)が利用可能など、オンライン授業やテレワークを快適にする機能が充実しています。
ベゼル上部中央のWebカメラ
ACアダプタはUSB Type-C接続タイプを採用
次にコネクタや端子類を確認しましょう。
本製品は、ACアダプタが従来の充電専用端子からUSB Type-C対応になりました。またACアダプタもコンパクトになり、持ち運びが容易です。バッテリー稼働時にはUSB Type-C対応の機器を接続して使用することができます。
※PD inのみの対応のため、本体から他の機器への充電には対応していません。
右側面:左からオーディオ、USB 3.0、microSDカードリーダー、電源ボタン、ケンジントンロック
左側面:左からUSB 3.1(Type-C)、HDMI、USB 3.1(Type-A)、Thunderbolt 4(USB-Type-C)、SIMスロット(使用しません)
付属のACアダプタ
インテル Core Ultra プロセッサー の性能を確認
ここからは、搭載するインテル Core Ultra プロセッサー について解説するとともに、本製品が搭載するインテル Core Ultra 7 プロセッサー 155Uの性能を、ベンチマークを用いて確認していきます。
インテル Core Ultra プロセッサーには、従来のCoreプロセッサー同様に、型番末尾のサフィックスが「H」の性能重視タイプ、そして「U」の省電力性重視タイプがラインナップされており、本製品は「U」を搭載しています。
インテル Core Ultra プロセッサー スペック一覧
インテル Core Ultra プロセッサーの主な特徴やスペックは以下の通りです。
・従来の性能重視コア(P-core)、電力効率重視コア(E-core)に加え、さらに省電力なLP E-coreを搭載。E-coreでも過剰だったバックグラウンドの軽い処理をLP E-coreが担当することで、アイドル時などの消費電力をさらに軽減しました。
・AI処理に特化したプロセッサーのNPU「Intel AI Boost」を搭載。対応アプリケーションを使用することで、マルチタスクの高速化や生産性の向上を実現。GPUが必要だった一部のエフェクト処理などを高効率に処理することが可能です。前述のLP E-coreとも連動し、省電力でAI処理タスクを実行することが可能です。
・サフィックス「U」のモデルはIntel Graphicsですが、前世代のIntel UHD Graphicsと比べ強化されています。
Core Ultra 7 プロセッサー 155U | Core Ultra 5 プロセッサー 125U | Core i7-1355U | Core i5-1335U | ||
---|---|---|---|---|---|
コア数 | P-core | 2 | E-core | 8 | LP E-core | 2 | - |
スレッド数 | 14 | 12 | |||
最大動作 クロック (Turboboost 適用時) |
P-core | 4.8GHz | 4.3GHz | 5.0GHz | 4.6GHz | E-core | 3.8GHz | 3.6GHz | 3.7GHz | 3.4GHz | LP E-core | 2.1GHz | - |
キャッシュ | 12MB | ||||
GPU | Intel Graphics | Iris Xe Graphics | |||
NPU | NPU名 | Intel AI Boost | - | 最大動作クロック | 1.4GHz | - | サポートするAIソフトウェア・フレームワーク | OpenVINO / WindowsML / DirectML / ONNX RT | - |
~本製品に搭載されるインテル Core Ultra プロセッサー「U」シリーズ~
PassMark PerformanceTestでCPU性能を計測
ベンチマークソフトPassmark 9を用いて、CPUの総合的な演算性能を見てみました。比較対象は、現在販売中のモバイルノートに搭載されている、Core i7-1355Uとなります。
また、メモリは標準の8GB(シングルチャネル)のほか、8GBx2(デュアルチャネル)も計測しています。
結果として、Core Ultra 7 プロセッサー 155UはCore i7 1355Uと比べて約4%性能が向上しました。
PassMark CPU Mark ベンチマークスコア
3DMarkで内蔵グラフィックス性能をチェック
続いて、3DMarkのFire Strike、Time Spyを用いて内蔵グラフィックス性能をチェックしました。
DirectX 11ベンチマークであるFire Strikeは、シングルチャネル時はCore i7-1355Uが優位ですが、デュアルチャネル時は、Core Ultra 7 プロセッサー 155Uが勝っています。
Time Spyの数値も見たところ、Core Ultra 7 155Uはデュアルチャネル時の3D性能アップ率が良い様です。
3DMark Fire Strikeベンチマークスコア
3DMark Time Spyベンチマークスコア
NPUの認識や動作について
NPUが認識されているかは、デバイスマネージャーや、タスクマネージャーで簡単に確認可能です。
デバイスマネージャーは「Neural Processors」という項目が出来、ツリーでIntel AI Boostが表示されています。タスクマネージャーは「パフォーマンス」にNPUの項目が追加されています。
デバイスマネージャーとタスクマネージャーでNPUを確認
また、音声編集ソフト「Audacity」にOpenVINOツールキットを適用し、音楽生成機能のMusic GenerationでNPU設定の有無による動作の違いを見てみました。
音楽生成時の処理デバイスですが、「UNeT + Device」「UNeT – Device」の2項目は、NPUを設定可能です。
OpenVINO Music Generation設定
両方をCPU、NPUのパターンで生成を行ったところ、両方CPUだとNPUの使用率は0%ですが、NPU設定時は使用されていることが分かります。この様に、対応ソフトでNPUも活用することで負荷の分散や作業の効率化が図れるようになります。
OpenVINO Music GenerationのNPU使用率。 左:NPU未使用、右:NPU使用
カスタマイズでメモリ・ストレージの増設や周辺機器のセット購入が可能
各モデルはWebから購入可能なBTOカスタマイズメニューより、搭載メモリ、ストレージの容量変更が可能です。また、マウスやキーボードなどの周辺機器もご用意しておりますのでぜひご利用ください。
また、メモリの交換、ストレージの変更などをご購入後にアップグレードされたい場合は、パソコン工房店頭もしくはサポートセンターへのお持ち込みで有償によるアップグレードも可能です。
高性能なモバイルノートPCを求める人に最適な1台!
本製品は省電力性に優れた最新CPUを搭載するほか、WUXGA解像度(1920×1200)対応液晶パネルを搭載しながら1kgを切る軽さを実現するなど、ホームワークから学校や職場などへの持ち運びまで幅広くご利用いただける1台です。また、今後ますます増えていくAI機能の処理にも対応していますので、より作業の効率化が図れます。
これからモバイルノートをご購入予定の方は、薄型軽量と高性能、そして将来性を兼ね備えた、インテル Core Ultra プロセッサー搭載の本モデルにご注目ください!
モデル名 | STYLE-14FH128-U7-UH2X [Windows 11 Home] |
---|---|
形状 | 14型(非光沢カラー液晶) |
解像度 | WUXGA(1920×1200ドット) |
OS | Windows 11 Home |
CPU型番 | インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155U |
メインメモリ | DDR5-4800 (PC4-38400) 16GB 8GB オンボード + 8GB×1(カスタマイズ済) |
グラフィックス | Intel Graphics |
ストレージ | 500GB NVMe対応 M.2 SSD |
光学ドライブ | 光学ドライブ非搭載 |
チップセット | CPU統合チップセット |
カードリーダー | micro SDカードリーダー |
オーディオ機能 | High Definition Audio subsystem |
スピーカー / マイク | 内蔵ステレオスピーカー |
カメラ | 200万画素 |
LAN | 無線:IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n対応 Wi-Fi 6E + Bluetooth 5 |
キーボード | 日本語キーボード |
マウス・ポインティングデバイス | マルチタッチ対応タッチパッド |
電源 | ACアダプターまたはリチウムイオンバッテリー |
外部端子 | ヘッドフォン出力/マイク入力×1 ,USB3.1(Type-C)×1 ,USB 3.1(Type-A)×1 ,USB 3.0(Type-A)×1 , Thunderbolt 4ポート(Type-C)×1 ,ディスプレイ出力(HDMI)×1 |
重量 | 約0.95kg(パソコン本体のみ、バッテリー含む) ※カスタマイズ内容により重量は異なります |
サイズ | 約幅312.5mm×奥行223mm×高さ23.3mm(※ゴム足を含む) |
本記事で使用したSTYLE-14FH128-U7-UH2X [Windows 11 Home]の仕様一覧
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テクニカルライターから巡り巡ってパソコン工房にやってきました。「読みやすさ」をモットーに、文書作成やチェックを中心に担当していきます。趣味はレトロゲームの攻略動画投稿などです。