パソコン技術資料室では 第11世代 インテル® Core™ プロセッサー・ファミリー(Rocket Lake)を詳しく解説いたします。
Rocket Lakeとは
「Rocket Lake」とは、第11世代インテルCoreプロセッサー・ファミリーに属するプロセッサーで、、第11世代インテルCoreプロセッサー・ファミリーには、Rocket Lakeのほかに「Tiger Lake」などが含まれています。
Rocket Lakeは、デスクトップ向けの「Rocket Lake-S」が用意されており、ノートパソコン向けには「Tiger Lake-H(H35、H45)」や「Tiger Lake-U(UP3、UP4)」が用意されています。
「第11世代」とあるように、Core プロセッサーシリーズはこれまでに多くの製品が発売されているため、どの時期の、どのモデルかを分かりやすくする目的でインテルの開発コードネームが通称で使われています。
Comet Lake Refreshとは
「Comet Lake」は、第10世代インテルCoreプロセッサー・ファミリーとなりますが、その改良版「Comet Lake Refresh」が第11世代インテルCoreプロセッサーの「Rocket Lake」と同時にリリースされました。
Comet Lake Refreshは、デスクトップ向けの「Comet Lake-S Refresh」が用意されており、今回リリースされるインテルCoreプロセッサーのうち、Core i3プロセッサー、Pentiumプロセッサー、Celeronプロセッサーが該当します。
※Comet Lake Refreshの特徴については、Comet Lakeの記事をご参照ください
第10世代インテルCoreプロセッサー・ファミリー(Comet Lake)とは を見る
Rocket Lakeの読み方
「Rocket Lake」の読み方は「ロケットレイク」と読むのが一般的です。
※Rocket Lake(ロケットレイク)は、Tiger Lake(タイガーレイク)、Comet Lake(コメットレイク)、SkyLake(スカイレイク)等と同様に、インテルの開発コードネームです。
第11世代インテルCoreプロセッサー(Rocket Lake) の主な特徴
CPU
・第11世代インテルCoreプロセッサーでは、コア アーキテクチャがSkyLake世代から6年ぶりに一新され、IPCが最大19%向上したとされています。
・製造プロセスは第10世代Coreプロセッサーと同様、14nmが使用されています。
・PCI-Express Gen 4.0 に対応しました。
・CPUに直結したM.2 SSD用PCI-Express Gen 4.0 x4 専用レーンを搭載しました。
・メモリコントローラーはDDR4-3200メモリに対応しました。
・USB3.2(20Gbps)に対応しました。
・インテルCore Xシリーズプロセッサーで搭載されていたDeep Learning Boost(VNNI) に対応しました。
GPU
・インテルXeグラフィックス・アーキテクチャを採用した「Intel UHD Graphics 700」シリーズへと進化し、グラフィックス性能が大幅に強化されました。
・Intel UHD Graphics 700シリーズでは、グラフィックスパイプラインの強化により、HDMIでの4K・60p・HDR出力に対応しました。 また、Display Port1.4に対応し、5K・60p・HDR出力も可能となりました。
※実際の搭載ディスプレイ出力端子はマザーボードメーカーの仕様によります。
・H.265より2割以上も動画圧縮率の高い「AV1(AOMedia Video 1)」コーデックにハードウェアで対応しました。
チップセット
・第11世代インテルCoreプロセッサー対応のインテル500シリーズ・チップセットとして、 「Z590」「H570」「B560」「H510」チップセットなどがリリースされます。
・第11世代インテルCoreプロセッサーでは「LGA1200」ソケットを採用し、インテル500シリーズ・チップセット全種と、インテル400シリーズ・チップセットのうち 「Z490」「H470」「Q470」との組み合わせで使用することができます。
・第11世代インテルCoreプロセッサーと、インテル500シリーズ・チップセット間がDMI 3.0×8となり、第10世代Coreプロセッサーの倍の帯域となりました。
・インテル500シリーズ・チップセットは、第11世代インテルCoreプロセッサーと組み合わせることで、PCI-Express Gen 4.0のグラフィックスカードやM.2 NVMe SSDに対応することが出来ます。
・インテル500シリーズ・チップセットでは、Wi-Fi6Eや、Thunderbolt 4などの最新規格に新たに対応、2.5G LANと合わせて足回りも強化されました。
その他
・LPC(Low Pin Count)、eMMC、SD3.0、SDXCのサポートが終了し、レガシーポート(FDDやシリアルポート、パラレルポートなど)などが標準では搭載されなくなります。これらのポート、機能は、eSPI経由や外部チップ、USB経由での接続が必要になります。
※マザーボードメーカーの仕様によります。
・インテルSGX(Software Guard Extensions)のサポートが終了し、SGXを使用したUltra HD Blu-Rayの再生などができなくなります。
・レガシーBIOSのサポートが終了し、CSMモードなどが無くなります。また、同時にグラフィクスカードのVBIOSもサポートできなくなるため、古いグラフィクスカードなどでは起動時のUEFI画面などが表示されなくなります。
歴代CPUスペック比較
歴代CPUの代表として最上位モデルとなるKシリーズを比較したものです。
デスクトップ向けとしては初のPCI-Express Gen 4.0対応のCPUとなり、CPU接続のレーン数も増加しています。
モデルナンバー | Core i9- 11900K |
Core i9- 10900K |
Core i9-9900K | Core i7-8700K | Core i7-7700K | Core i7-6700K | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
コードネーム | Rocket Lake | Comet Lake | Coffee Lake-R | Coffee Lake | Kaby Lake | Skylake | |
製造プロセス | 14nm | ||||||
コア/スレッド | 8コア/16スレッド | 10コア/20スレッド | 8コア/16スレッド | 6コア/12スレッド | 4コア/8スレッド | ||
動作クロック | 3.5GHz | 3.7GHz | 3.6GHz | 3.7GHz | 4.2GHz | 4.0GHz | |
TurboBoost | 5.1GHz | 5.1GHz | 5.0GHz | 4.7GHz | 4.5GHz | 4.2GHz | |
キャッシュ | 16MB | 20MB | 16MB | 12MB | 8MB | ||
PCI-Express | Gen | 4.0 | 3.0 | ||||
レーン数 | 20 | 16 | |||||
メモリ | 対応メモリ | DDR4-3200 | DDR4-2933 | DDR4-2666 | DDR4-2400 | DDR4-2133 | |
DDR3L-1600 | DDR3L-1600 | ||||||
最大容量 | 128GB | 64GB | 64GB | ||||
32GB | 32GB | ||||||
GPU | Intel UHD Graphics750 |
Intel UHD Graphics630 | Intel HD Graphics630 |
Intel HD Graphics530 |
|||
TDP | 125W | 95W | 91W | ||||
対応ソケット | LGA1200 | LGA1151 | |||||
対応チップセット | インテル 500 シリーズ インテル 400 シリーズ(※) |
インテル 300 シリーズ | インテル 200 シリーズ インテル 100 シリーズ |
(※)Core i9-11900KではB460・H410を除く
DDR4メモリのサポートの制限について
DDR4-3200に対応するメモリを使用する場合、使用可能な条件が定められています。下記仕様表のとおりとなります。
※実際の仕様はマザーボードの対応により異なります。
Core i9 / i7 / i5 | Core i3 , Pentium , Celeron | |||
---|---|---|---|---|
メモリタイプ | DDR4 | |||
メモリ電圧 | 1.2V | |||
コネクタ | UDIMM | SODIMM | UDIMM | SODIMM |
動作クロック | 3200 | 3200(1DIMM/Ch) 2133(2DIMM/Ch) |
2666 | 2666(1DIMM/Ch) 2133(2DIMM/Ch) |
最大チャネル数 | 2 | |||
チャネル毎DIMM数 | 1、2 | |||
DIMM容量 | 2、4、8、16、32GB | |||
最大帯域 | 50.0GB/s | 41.8GB/s |
DDR4メモリ動作クロックについて
DDR4-3200メモリは、第11世代インテルCoreプロセッサーと、インテル500シリーズ・チップセットの組み合わせでのみ動作します。
DDR4-3200 Gear 1 | DDR4-3200 Gear 2 | DDR4-2933 Gear 1 | DDR4-2666 Gear 1 | |
---|---|---|---|---|
Core i9-11900K(F) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Core i9-11900K(F)以外の Core i9、Core i7、Core i5プロセッサー |
× | 〇 | 〇 | 〇 |
Core i3、Pentium、Celeronプロセッサー | × | × | × | 〇 |
Gear 1:CPUメモリーコントローラーとメモリークロックが同期
Gear 2:CPUメモリーコントローラーは、メモリークロックの半分のクロックで動作
「Rocket Lake」グラフィックス機能比較
「Rocket Lake」で搭載されるIntel UHD Graphics 700シリーズは、グラフィックス世代が大きく更新され、12bit深度のエンコード・デコードに対応しました。
Rocket Lake | Comet Lake | Coffee Lake | Kaby Lake | Skylake | ||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU内蔵グラフィック世代 | Gen12 | Gen9 | Gen9 | Gen9 | Gen9 | |
3Dグラフィック機能 | Intel HD Graphics | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
3D Architecture Improvements | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
DirectX 12 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
OpenCL 2.1, OpenGL 5.0 | ○ | ○ | ○ | ○ | × | |
OpenCL 2.0, OpenGL 4.3/4.4 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
各種ハードウェアコーデック | AVC, MJPEG, MPEG-2, MVC(Long, GUID), VC-1 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
High Dynamic Range (Rec.2020) | ○ | ○ | ○ | ○ | × | |
JPEG Decode, JPEG Encode | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
HEVC Decode, HEVC Encode | ○(12bit) | ○(10bit) | ○(10bit) | ○(10bit) | ○(8bit) | |
VP8 Decode, VP8 Encode (GPU) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
VP9 Decode, VP9 Encode (GPU) | ○(12bit) | ○(10bit) | ○(10bit) | ○(10bit) | ○(8bit) | |
AV1 Decode | ○ | × | × | × | × | |
メディア対応 | Intel Quick Sync Video | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Intel Built-In Visuals | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
Scalar & Format Converter (SFC) Pipeline | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
著作権保護機能 | HD CP | 2.3 | 2.3 | 2.2 | 2.2 | 2.2 |
GPGPU | Shared Cirtual Memory | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
OpenCL 2.0 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
外部接続 | Graphics Lanes | 16x PCIe 4.0 |
16x PCIe 3.0 |
16x PCIe 3.0 |
16x PCIe 3.0 |
16x PCIe 3.0 |
Switchable Graphics | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
マルチディスプレイ対応表
最大3画面まで出力することが可能です。デスクトップ向けプロセッサーで待望のネイティブHDMI 2.0b出力に対応しました。
モデルナンバーについて
Rocket Lake/Comet Lake Refreshの製品型番(モデルナンバー)は次のようなルールで命名されています。
第11世代インテルCore i9シリーズプロセッサー
第11世代インテルCoreプロセッサーの最上位に位置するハイエンドモデルです。
最上位にふさわしく、Turbo Boost MAX 3.0やThermal Velocity Boost、DDR4-3200メモリといった特徴のすべてに対応しています。
Core i9-11900K | Core i9-11900KF | Core i9-11900 | Core i9-11900F | Core i9-11900T | ||
---|---|---|---|---|---|---|
コア/スレッド | 8/16 | |||||
動作クロック | 3.5GHz | 3.5GHz | 2.5GHz | 2.5GHz | 1.5GHz | |
TurboBoost | 5.1GHz | 5.1GHz | 5.0GHz | 5.0GHz | 4.8GHz | |
TurboBoostMAX3.0 | 5.2GHz | 5.2GHz | 5.1GHz | 5.1GHz | 4.9GHz | |
ThermalVelocityBoost | 5.3GHz | 5.3GHz | 5.2GHz | 5.2GHz | – | |
キャッシュ(L3) | 16MB | |||||
PCI-Express | Gen | 4.0 | ||||
レーン数 | 20 | |||||
メモリ | 対応メモリ | DDR4-3200 | ||||
最大容量 | 128GB | |||||
GPU | Intel UHD Graphics 750 | × | Intel UHD Graphics 750 | × | Intel UHD Graphics 750 | |
TDP | 125W | 65W | 35W | |||
対応ソケット | LGA1200 | |||||
対応チップセット | Z590・H570・B560・H510・Z490・Q470・H470 |
第11世代インテルCore i7シリーズプロセッサー
第10世代インテルCore i7シリーズプロセッサーと同じ8コア/16スレッドを誇るハイエンドモデルです。
第11世代インテルCore i9シリーズプロセッサーとは異なり、Thermal Velocity Boostには対応していませんが、Turbo Boost MAX 3.0とDDR4-3200メモリには対応しています。
Core i7-11700K | Core i7-11700KF | Core i7-11700 | Core i7-11700F | Core i7-11700T | ||
---|---|---|---|---|---|---|
コア/スレッド | 8/16 | |||||
動作クロック | 3.6GHz | 3.6GHz | 2.5GHz | 2.5GHz | 1.4GHz | |
TurboBoost | 4.9GHz | 4.9GHz | 4.8GHz | 4.8GHz | 4.5GHz | |
TurboBoostMAX3.0 | 5.0GHz | 5.0GHz | 4.9GHz | 4.9GHz | 4.6GHz | |
ThermalVelocityBoost | – | |||||
キャッシュ(L3) | 16MB | |||||
PCI-Express | Gen | 4.0 | ||||
レーン数 | 20 | |||||
メモリ | 対応メモリ | DDR4-3200 | ||||
最大容量 | 128GB | |||||
GPU | Intel UHD Graphics 750 | × | Intel UHD Graphics 750 | × | Intel UHD Graphics 750 | |
TDP | 125W | 65W | 35W | |||
対応ソケット | LGA1200 | |||||
対応チップセット | Z590・H570・B560・H510・Z490・Q470・H470 |
第11世代インテルCore i5シリーズプロセッサー
第11世代インテルCoreプロセッサーの中核を担うミドルレンジモデルです。
DDR4-3200メモリやPCI-Express Gen 4.0といった第11世代Coreプロセッサーの特徴にはしっかりと対応しています。
Core i5-11600K | Core i5-11600KF | Core i5-11600 | Core i5-11500 | Core i5-11400 | Core i5-11400F | Core i5-11600T | Core i5-11500T | Core i5-11400T | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
コア/スレッド | 6/12 | |||||||||
動作クロック | 3.9GHz | 3.9GHz | 2.8GHz | 2.7GHz | 2.6GHz | 2.6GHz | 1.7GHz | 1.5GHz | 1.3GHz | |
TurboBoost | 4.9GHz | 4.9GHz | 4.8GHz | 4.6GHz | 4.4GHz | 4.4GHz | 4.1GHz | 3.9GHz | 3.7GHz | |
TurboBoostMAX3.0 | – | |||||||||
ThermalVelocityBoost | – | |||||||||
キャッシュ(L3) | 12MB | |||||||||
PCI-Express | Gen | 4.0 | ||||||||
レーン数 | 20 | |||||||||
メモリ | 対応メモリ | DDR4-3200 | ||||||||
最大容量 | 128GB | |||||||||
GPU | Intel UHD Graphics 750 | × | Intel UHD Graphics 750 | Intel UHD Graphics 730 | × | Intel UHD Graphics 750 | Intel UHD Graphics 730 | |||
TDP | 125W | 65W | 35W | |||||||
対応ソケット | LGA1200 | |||||||||
対応チップセット | Z590・H570・B560・H510・Z490・Q470・H470 |
インテルCore i3シリーズプロセッサー
インテルCoreプロセッサーのローエンドモデルです。モデル型番としては第10世代インテルCoreプロセッサーとなりますが、第11世代インテルCoreプロセッサーと同時に発売となっています。
Core i3-10325 | Core i3-10305 | Core i3-10105 | Core i3-10105F | Core i3-10305T | Core i3-10105T | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
コア/スレッド | 4/8 | ||||||
動作クロック | 3.9GHz | 3.8GHz | 3.7GHz | 3.7GHz | 3.0GHz | 3.0GHz | |
TurboBoost | 4.7GHz | 4.5GHz | 4.4GHz | 4.4GHz | 4.0GHz | 3.9GHz | |
TurboBoostMAX3.0 | – | ||||||
ThermalVelocityBoost | – | ||||||
キャッシュ(L3) | 8MB | 6MB | 8MB | 6MB | |||
PCI-Express | Gen | 3.0 | |||||
レーン数 | 16 | ||||||
メモリ | 対応メモリ | DDR4-2666 | |||||
最大容量 | 128GB | ||||||
GPU | Intel UHD Graphics 630 | × | Intel UHD Graphics 630 | ||||
TDP | 65W | 35W | |||||
対応ソケット | LGA1200 | ||||||
対応チップセット | Z590・H570・B560・H510・Z490・Q470・H470・B460・H410 |
インテルPentiumプロセッサー
インテルCoreプロセッサーのエントリーモデルです。
Pentium Gold G6605 | Pentium Gold G6505 | Pentium Gold G6405 | Pentium Gold G6505T | Pentium Gold G6405T | ||
---|---|---|---|---|---|---|
コア/スレッド | 2/4 | |||||
動作クロック | 4.3GHz | 4.2GHz | 4.1GHz | 3.6GHz | 3.5GHz | |
TurboBoost | – | |||||
TurboBoostMAX3.0 | – | |||||
ThermalVelocityBoost | – | |||||
キャッシュ(L3) | 4MB | |||||
PCI-Express | Gen | 3.0 | ||||
レーン数 | 16 | |||||
メモリ | 対応メモリ | DDR4-2666 | ||||
最大容量 | 128GB | |||||
GPU | Intel UHD Graphics 630 | Intel UHD Graphics 610 | Intel UHD Graphics 630 | Intel UHD Graphics 610 | ||
TDP | 58W | 35W | ||||
対応ソケット | LGA1200 | |||||
対応チップセット | Z590・H570・B560・H510・Z490・Q470・H470・B460・H410 |
インテル 500 シリーズ・チップセットについて
第11世代インテルCoreプロセッサー対応のチップセットとして、LGA1200対応のインテル500シリーズ・チップセットがリリースされます。
チップセット | インテル 500 シリーズ | |||
---|---|---|---|---|
Z590 | H570 | B560 | H510 | |
ソケット | LGA1200 | |||
PCI-Express レーンの最大数 | 24 | 20 | 12 | 6 |
PCI-Express | 3.0 | |||
CPUバス | DMI 3.0 16GT/s | DMI 3.0 8GT/s | ||
USB3.2ポートの最大数 | 3 | 2 | 2 | 0 |
USB3.1ポートの最大数 | 10 | 4 | 4 | 0 |
USB3.0ポートの最大数 | 10 | 8 | 6 | 4 |
USB2.0の最大数 | 14 | 14 | 12 | 10 |
SATA 6.0 Gb/s ポートの最大数 | 6 | 6 | 6 | 4 |
RAID構成(PCIe) | 0/1/5 | × | ||
RAID構成(SATA) | 0/1/5/10 | × | ||
画面出力数 | 3 | 2 | ||
vPro対応 | × | |||
CPUオーバークロック対応 | ○ | × | ||
メモリーオーバークロック対応 | ○ | × |
インテル500シリーズ・チップセットブロック図
各CPU世代とチップセットの対応表
Z590 | H570 | B560 | H510 | Z490 | Q470 | H470 | B460 | H410 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
第11世代インテル Core プロセッサー |
全てのCPUの機能(第11世代)をサポート | PCI-Express 3.0のみサポート 最大レーン数16 CPU内蔵PCI-Expressレーンにかかわらない vPro、SIPPは非対応 |
非対応 | ||||||
第10世代インテル Core プロセッサー |
PCI-Express 3.0のみサポート 最大レーン数は16 CPU内蔵PCI-Expressレーンに依存 vPro、SIPPは非対応 |
全てのCPUの機能(第10世代)をサポート |
第11世代インテルCoreプロセッサー・ファミリー「Rocket Lake」FAQ
Q.第11世代CoreプロセッサーのOS対応状況は?
第11世代Coreプロセッサーの対応OSは、Windows 10とLinuxのみとなります。
Windows 10以外のWindows(7・8・8.1など)には対応いたしませんのでご注意ください。
Q.今まで使用していたDDR4-2933やDDR4-2666メモリは使えるの?
そのまま使用可能となっています。
Q.今までのCPUクーラーは使えるの?
使用することは可能です。LGA1200、LGA1151、LGA1150、LGA1155、LGA1156に対応するCPUクーラーをご使用ください。
Q.CPUクーラーがついていないけど?
Core i9-11900K、Core i7-11700K、Core i5-11600Kでは標準でCPUクーラーが付属しておりませんので、別途ご用意ください。
TDP130W以上に対応するクーラーが推奨されています。
Q.グラフィックスカードからの映像がWindowsを起動してからじゃないと表示されない(BIOS画面が表示できない)
第11世代インテルCoreプロセッサーより旧来のBIOSおよびVBIOSの対応が終了となりました。
UEFI対応のグラフィックスカードをご利用ください。GeForceであれは、10シリーズ以降、Radeonであれば、RX5000シリーズ以降がおすすめです。※メーカーにより対応状況が異なります。
もしくは、UEFI(UEFI BIOS)の画面へはCPU内蔵グラフィックスからの表示をご使用ください。
Q.PCI-Express Gen 4対応のM.2 SSDの性能が出ない
PCI-Express Gen 4は、CPUに直接接続されるポートのみが対応します。
Core i5以上かつ、インテル500シリーズ・チップセットの組み合わせで、PCI-Express Gen 4に対応するM.2 ポートをご確認ください。
Windows2000登場前からほぼ一貫してPC製造部門に従事。PC組立はもちろん、OSイメージの作成や製造時のトラブルシュートを行う。 その経験を生かしてOSの基本情報や資料室を担当する事が多い。