デスクトップ向け第11世代インテルCoreプロセッサーは、2021年3月30日22時より発売された新たなアーキテクチャーを採用するインテルのCPUです。今回は第11世代インテルCoreプロセッサーの中から、Core i9-11900K、Core i9-11900、Core i7-11700K、Core i7-11700、Core i5-11400について、各種ベンチマークテストを試してみました。

気になる製品最終更新日: 20210518

第11世代インテルCoreプロセッサー 発売情報・ベンチマークレビュー

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【5/18更新】第11世代インテルCoreプロセッサーのベンチマーク記事を追加いたしました。
デスクトップ向け第11世代インテルCoreプロセッサーはCPUコアの強化だけでなく、PCI-Express Gen 4.0やDDR4-3200メモリへ対応するなど、足回りの強化にも取り組んだ意欲的なCPUです。今回は5種類のCPUを入手することが出来ましたので、どれほどの性能を持つのかベンチマークテストを試していきます。

デスクトップ向け第11世代インテルCoreプロセッサーと新しいコアアーキテクチャー

第11世代インテルCoreプロセッサーは、新たなCPUコア アーキテクチャーへと更新したことにより、IPCが最大19%向上しているとされています。これにより、ゲーミングやクリエイティブといった、より高い性能が求められる用途で大きくパフォーマンスアップします。
新たなCPUコア アーキテクチャーはノートパソコン向けなどで先に発売されている第11世代Coreプロセッサーと同世代のアーキテクチャーとなり、第6世代Coreプロセッサーと比べ、L1、L2キャッシュの拡大、実行ユニットの拡張、分岐予測の改良など、処理の効率性を上げる改善が加えられています。
また、PCI Express Gen 4.0やDDR4-3200メモリへの対応、USB 3.2 Gen2x2(20Gbps)へ対応するなど、足回りについても着実なる進化を遂げています。

デスクトップ向け第11世代インテル Core プロセッサーの特徴まとめ
・一新されたCPUコアアーキテクチャーを採用
・大幅に強化された内蔵グラフィックス機能
・PCI-Express Gen 4.0に対応
・DDR4-3200メモリに対応
・高速ネットワーク機能として、2.5Gb LANやWi-Fi 6E(※)に対応
・高速な次世代インターフェースThunderbolt 4に対応
※Wi-Fi 6Eは日本国内でも準備ができ次第順次使用可能になる予定です

大幅に強化された内蔵グラフィックス機能

第11世代インテルCoreプロセッサーの内蔵グラフィックスには、ノートパソコン向け第11世代インテルCoreプロセッサーにも搭載されているインテルXeグラフィックス・アーキテクチャーを採用し、グラフィックス性能を大幅に強化しました。
新しくなったインテルUHDグラフィックスにより、3D性能の大幅な向上に加え、グラフィックスパイプラインの改善により、HDMI出力でも4K 60p HDRに対応しました。そしてDisplay Portは1.4aに対応、5K 60p HDRの出力も可能となりました。

第11世代Coreプロセッサー レビュワーズキットインテル様よりお借りした第11世代Coreプロセッサー レビュワーズキット

左:Core i9-10900K、右:Core i9-11900K左:Core i9-10900K、右:Core i9-11900K ヒートスプレッダーが若干異なります

左:Core i9-10900K、右:Core i9-11900K 背面左:Core i9-10900K、右:Core i9-11900K の背面写真。中央部のキャパシタが異なります

第11世代インテルCoreプロセッサーの性能を最大限発揮させるインテル500 シリーズ・チップセット

インテル500 シリーズ・チップセットは、第11世代インテルCoreプロセッサーの性能を引き出すために用意された新しいチップセットです。 PCI-Express Gen 3.0の2倍の帯域を持つPCI-Express Gen 4.0 に対応し、PCI-Express Gen 4.0対応のグラフィックスカードやM.2 NVMe SSDなど、高速・高性能なデバイスの性能を余すところなく引き出す事が出来ます。DDR4-3200メモリやUSB3.2 Gen2X2(20Gbps)に対応するなど、CPU周辺の足回りもしっかりと強化されています。
また、LGA1200ソケットに対応しており、第11世代インテルCoreプロセッサーだけでなく、第10世代インテルCoreプロセッサーもサポートします。
※第10世代インテルCoreプロセッサー搭載時は、PCI-Expressなど機能に制限がある場合があります。

インテル500 シリーズ・チップセットの詳細につきましては、こちらのページをご覧ください。

パソコン工房NEXMAG Z590・H570・H510・B560 チップセットの機能をスペックから徹底比較!

 

有線・無線ともに高速化されたネットワーク接続

標準的な1000base-T(1Gb LAN)よりも高速な2.5Gb LANや、最新のWi-Fi 6Eに対応(※)しているので、高速で快適なネットワーク環境が構築できます。瞬間的なロード時間が命取りになるMMOゲーミング、ネットワークストレージと大容量のデータをやり取りするクリエイティブ用途、快適なテレワーク環境など、様々なシーンでメリットが得られます。 Wi-Fi 6Eでは新たに6GHz帯をサポートすることで混信が減り、より低遅延で高速な無線ネットワークを構築することができます。
※2.5Gb LANやWi-Fi 6Eへの対応は、使用するマザーボードによって変わります。

第11世代インテルCoreプロセッサー 型番情報

第11世代インテルCoreプロセッサーの主な型番情報は以下の通りです。

インテルCore i9プロセッサー

  Core i9-11900K Core i9-11900KF Core i9-11900 Core i9-11900F
コア/スレッド 8/16
動作クロック 3.5GHz 3.5GHz 2.5GHz 2.5GHz
TurboBoost 5.1GHz 5.1GHz 5.0GHz 5.0GHz
TurboBoost Max3.0 5.2GHz 5.2GHz 5.1GHz 5.1GHz
Thermal Velocity Boost 5.3GHz 5.3GHz 5.2GHz 5.2GHz
キャッシュ(L3) 16MB
PCI-Express Gen 4.0
レーン数 20
メモリ 対応メモリ DDR4-3200
最大容量 128GB
GPU Intel UHD Graphics 750 Intel UHD Graphics 750
TDP 125W 65W
対応ソケット LGA1200
対応チップセット Z590・H570・B560・H510・Z490・Q470・H470

 

インテルCore i7プロセッサー

  Core i7-11700K Core i7-11700KF Core i7-11700 Core i7-11700F
コア/スレッド 8/16
動作クロック 3.6GHz 3.6GHz 2.5GHz 2.5GHz
TurboBoost 4.9GHz 4.9GHz 4.8GHz 4.8GHz
TurboBoost Max3.0 5.0GHz 5.0GHz 4.9GHz 4.9GHz
Thermal Velocity Boost
キャッシュ(L3) 16MB
PCI-Express Gen 4.0
レーン数 20
メモリ 対応メモリ DDR4-3200
最大容量 128GB
GPU Intel UHD Graphics 750 Intel UHD Graphics 750
TDP 125W 65W
対応ソケット LGA1200
対応チップセット Z590・H570・B560・H510・Z490・Q470・H470

 

インテルCore i5プロセッサー

  Core i5-11600K Core i5-11600KF Core i5-11600 Core i5-11500 Core i5-11400 Core i5-11400F
コア/スレッド 6/12
動作クロック 3.9GHz 3.9GHz 2.8GHz 2.7GHz 2.6GHz 2.6GHz
TurboBoost 4.9GHz 4.9GHz 4.8GHz 4.6GHz 4.4GHz 4.4GHz
TurboBoost Max3.0
Thermal Velocity Boost
キャッシュ(L3) 12MB
PCI-Express Gen 4.0
レーン数 20
メモリ 対応メモリ DDR4-3200
最大容量 128GB
GPU Intel UHD Graphics 750 Intel UHD Graphics 750 Intel UHD Graphics 730
TDP 125W 65W
対応ソケット LGA1200
対応チップセット Z590・H570・B560・H510・Z490・Q470・H470

 

インテルCore i3プロセッサー
※インテルCore i3プロセッサー及びインテルPentiumプロセッサーは、第10世代Coreプロセッサーのリフレッシュ版となります。

  Core i3-10325 Core i3-10305 Core i3-10105 Core i3-10105F
コア/スレッド 4/8
動作クロック 3.9GHz 3.8GHz 3.7GHz 3.7GHz
TurboBoost 4.7GHz 4.5GHz 4.4GHz 4.4GHz
TurboBoost Max3.0
Thermal Velocity Boost
キャッシュ(L3) 8MB 8MB 6MB 6MB
PCI-Express Gen 3.0
レーン数 16
メモリ 対応メモリ DDR4-2666
最大容量 128GB
GPU Intel UHD Graphics 630
TDP 65W
対応ソケット LGA1200
対応チップセット Z590・H570・B560・H510・Z490・Q470・H470・B460・H410

 

インテルPentiumプロセッサー

  Pentium GOLD G6605 Pentium GOLD G6505 Pentium GOLD G6405
コア/スレッド 2/4
動作クロック 4.3GHz 4.2GHz 4.1GHz
TurboBoost
TurboBoost Max3.0
Thermal Velocity Boost
キャッシュ(L3) 4MB
PCI-Express Gen 3.0</15td>
レーン数 16
メモリ 対応メモリ DDR4-2666
最大容量 128GB
GPU Intel UHD Graphics 630 Intel UHD Graphics 610
TDP 58W
対応ソケット LGA1200
対応チップセット Z590・H570・B560・H510・Z490・Q470・H470・B460・H410

 

第11世代インテルCoreプロセッサー ベンチマーク情報~CPUベンチマーク編~

それでは、第11世代インテル CoreプロセッサーのCPUベンチマークを実行していきましょう。ベンチマークで使用したのは、Core i9-11900K、Core i7-11700K、Core i9-11900、Core i7-11700、Core i5-11400の5種類です。比較対象としては、第10世代インテルCoreプロセッサーのCore i9-10900K、Core i7-10700K、Core i9-10900、Core i7-10700、Core i5-10400を用意しました。

~主なCPUスペック比較一覧~

  Core i9-11900K Core i7-11700K Core i5-11400 Core i9-10900K Core i7-10700K Core i5-10400
コードネーム Rocket Lake Comet Lake
製造プロセス 14nm 14nm
コア/スレッド 8/16 8/16 6/12 10/20 8/16 6/12
動作クロック 3.5GHz 3.6GHz 2.6GHz 3.7GHz 3.8GHz 2.9GHz
TurboBoost 5.1GHz 4.9GHz 4.4GHz 5.1GHz 5.0GHz 4.3GHz
TurboBoostMax3.0 5.2GHz 5.0GHz 5.2GHz 5.1GHz
Themal Velocity Boost 5.3GHz 5.3GHz
キャッシュ 16MB 16MB 12MB 20MB 16MB 12MB
PCI-Express Gen 4.0 3.0
レーン数 20 16
メモリ 対応メモリ DDR4-3200 DDR4-2933 DDR4-2666
最大容量 128GB 128GB
TDP 125W 65W 125W 65W
GPU Intel UHD Graphics750 Intel UHD
Graphics
730
Intel UHD Graphics630
64bitコード intel64 intel64
SIMD命令 SSE SSE4.1/4.2 SSE4.1/4.2
AVX AVX2.0 AVX2.0
仮想化 VT-x
VT-d
セキュリティ機能 XD ビット
TXT
AES
vPro
対応ソケット LGA1200 LGA1200
対応チップセット インテル 500 / 400(※)シリーズ
(※B460・H410除く)
インテル 500 / 400 シリーズ

Core i9同士を比較すると、Core i9-11900Kのコア数/スレッド数がCore i9-10900Kよりも20%減少しており、ちょうどIPCが最大19%向上しているのを相殺するような格好となっています。この辺りの仕様変更がどのように影響してくるのか、ベンチマークを通して見ていきたいと思います。

なお、ベンチマークを行うにあたり、第11世代インテルCoreプロセッサーのメモリはDDR4-3200、第10世代インテルCoreプロセッサーのメモリはDDR4-2666となっています。また、検証時の構成については記事最後尾に記載しております。

Passmark PerformanceTest

まずはCPUの全体的な性能を数値化するPassmarkの『CPU Benchmarks』を用いて、CPUの総合的な演算性能を見てみましょう。

~Passmark CPU Mark~~Passmark CPU Mark~

世代別に分けて見てみると第11世代、第10世代インテルCoreプロセッサーともに上位モデルから順々に並んでいるのが確認できますが、まとめて見ると強弱が入り混じったバラバラな結果となりました。こうなった要因を探るため、ここからは個別のテスト項目についてみて行きたいと思います。

~Passmark シングルスレッド~~Passmark シングルスレッド~

まずは、強化されたIPCの結果が端的に表れるシングルスレッドの項目について見てみると、これは謳い文句どおりに第11世代インテルCoreプロセッサーに軍配が上がります。

~Passmark 浮動小数点演算~~Passmark 浮動小数点演算~

一方で、IPCよりもコア数/スレッド数の方が影響の大きい浮動小数点演算を見てみると、全体的にコア数/スレッド数の多い順番に並んでいます。同じコア数/スレッド数同士での比較では第11世代と第10世代がほぼ互角となっていますが、コア数/スレッド数が異なるCore i9同士での比較では第10世代が第11世代を上回っています。

~Passmark 整数演算~~Passmark 整数演算~

また、整数演算ではCore i7とCore i5では第11世代が第10世代を大きく上回り、Core i9ではほぼ互角というように、IPCの強化などのコアアーキテクチャーの改良とコア数/スレッド数の多寡がうまい具合にバランスされていました。

CPU Markの入り組んだ結果は、これらの要因が複雑に絡まったためと思われます。

3D Mark CPU test

次いで、3D Mark「Fire Strike / Physics Score」と「Time Spy / CPU Score」を用いて、CPUの演算性能を見ていきます。「Fire Strike / Physics Score」「Time Spy / CPU Score」共に、CPUに物理演算をさせてその処理速度を数値化したもので、CGレンダリングや動画のエンコードと同じくCPUのコア数やスレッド数の多さが有利に働くテストです。
※内蔵GPUのテストではありません。

~3D Mark Fire Strike~~3D Mark Fire Strike~

3D Mark Fire Strikeの物理演算は、ちょうどPassmarkの整数演算と似た格好となりました。同じコア数/スレッド数同士での比較では第11世代が強く、Core i9同士の比較ではほぼ互角となっています。

~3D Mark Time Spy~~3D Mark Time Spy~

3D Mark Time Spy の物理演算においては、Passmark の浮動小数点演算と似た傾向となっており、Time Spyにおける演算処理はFire Strikeよりもコア数/スレッド数の影響が大きくなっているのだと思われます。

TMPGEnc Mastering Works 6

続いて、動画編集ソフトのTMPGEnc Mastering Works 6を用いて、QuickTimeファイル(3840x2160/2分50秒)をh.265に変換するのに要した時間(単位:秒)を測定しました。グラフの短い方がより高速に処理を行っている事になります。

~TMPGEnc~~TMPGEnc~

全体的な順位感としては、Passmarkの浮動小数点演算と同じようにコア数/スレッド数が多い順で処理時間が短くなっていますが、同じコア数/スレッド数での比較では第11世代が第10世代を引き離しており、第11世代におけるIPCの強化などのコアアーキテクチャーの改良が効果的に機能しているのだと思われます。

PCMark 10

最後に、PCのパフォーマンスを総合的に判断できるPCMark 10を見ていきましょう。

~PCMark 10 Extended~~PCMark 10 Extended~

一般的なPCの日常的作業の性能を表した「PCMark 10」では、Core i7-11700KがCore i9-10900Kに肉薄するなど、すべてのレンジで第11世代が第10世代を上回りました。PCの日常的作業において第11世代インテルCoreプロセッサーは優れたパフォーマンスを発揮してくれそうです。

第11世代インテルCoreプロセッサー ベンチマーク情報~内蔵グラフィックス編~

CPUベンチマークに続いて、今度は第11世代インテルCore プロセッサーの内蔵グラフィックス性能を確認してみましょう。第11世代インテルCoreプロセッサーでは、内蔵グラフィックス機能がインテルXeグラフィックス・アーキテクチャーを採用した「インテルUHDグラフィックス700」シリーズへと進化しており、グラフィックス性能が大幅に強化されています。先代までに搭載されていたインテルUHDグラフィックス630に対してどの位性能が向上しているのか、3Dベンチマークを用いて実際に試してみましょう。
使用したCPUは、第11世代インテルCoreプロセッサーよりインテルUHDグラフィックス750搭載のCore i9-11900KとインテルUHDグラフィックス730搭載のCore i5-11400を、比較用には第10世代インテルCoreプロセッサーよりインテルUHDグラフィックス630搭載のCore i9-10900Kを用意しました。テスト解像度はフルHD(1920 x 1080)にて行っています。なお、検証時の構成については記事最後尾に記載しております。

3D Mark Fire Strike

まずは3Dベンチマークテストの代表格である3D MarkのFire Strikeを試してみました。

~3D Mark Fire Strike~~3D Mark Fire Strike~

インテルXeグラフィックス・アーキテクチャーにより強化されたインテルUHDグラフィックス700シリーズの威力が明確に表れました。インテルUHDグラフィックス630比で見てインテルUHDグラフィックス750は1.6倍、インテルUHDグラフィックス730で1.4倍と、大きく性能が向上しています。

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ

今度は実際のゲームタイトルを使用したベンチマークテストで、どの程度の性能が有るかを見てみましょう。使用するのはファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークで、テスト環境設定は標準品質(デスクトップPC)・DirectX 11・フルスクリーン、テスト解像度はフルHDとなります。ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ については、ベンチマークテストの詳細で平均fps(フレームレート)も確認できるので、合わせて掲示します。

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク スコア~ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク スコア~

~ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク フレームレート~~ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク フレームレート~

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ においても、インテルUHDグラフィックス700シリーズの優秀さは変わりませんでした。インテルUHDグラフィックス630比で見てインテルUHDグラフィックス750は1.4倍、インテルUHDグラフィックス730で1.25倍と、大きく性能が向上しています。標準品質ではあれ、「快適」な動作の指標となる3500以上のスコアとなり、フレームレートにおいてほぼ30fpsを記録するなど、手軽にゲームをするのであれば十分なパフォーマンスが期待出来そうです。

一新されたコアアーキテクチャーの改善点が端的に表れている第11世代インテル Coreプロセッサー

ベンチマークの結果から、第11世代インテルCoreプロセッサーがコアアーキテクチャーの変更によって強化されていることは確認できました。コア数/スレッド数の異なるCore i9については、ベンチマークテストの内容によって強弱がありますが、同じコア数/スレッド数であるCore i7とCore i5では概ね第11世代インテルCoreプロセッサーが第10世代インテルCoreプロセッサーを上回っており、IPCの強化など第11世代インテルCoreプロセッサーの優位点が表れていると見てよさそうです。
また、インテルXeグラフィックス・アーキテクチャーの採用により強化された内蔵グラフィックスの性能は特筆すべきかもしれません。ちょっとした息抜きにゲームをプレイするライトゲーマーであれば、グラフィックスカードを増設する事なしに快適なゲームプレイが期待できるのは見事の一言に尽きます。
インテルは実アプリケーションでの性能の高さを表明しており、PC Mark 10の結果はそのことを裏付けていると言えるのではないでしょうか。日常的に使用する実際のアプリケーションでのパフォーマンスの高さに注目すれば、第11世代インテルCoreプロセッサーは非常に競争力のある選択肢となるのではないでしょうか。

テスト環境~CPUベンチマーク編~

第11世代Core 第10世代Core
CPU Core i9-11900K
Core i9-11900
Core i7-11700K
Core i7-11700
Core i5-11400
Core i9-10900K
Core i9-10900
Core i7-10700K
Core i7-10700
Core i5-10400
マザーボード MSI Z590-S01 MSI Z490-S01
メインメモリ DDR4-3200 32GB (16GB x2) DDR4-2666 32GB (16GB x2)
グラフィックスカード ZOTAC GeForce RTX 2080 SUPER (ビデオメモリ 8GB)
ストレージ WesternDigital WDS500G2X0C (WD Black NVMe 500GB)
電源 Seasonic SSR-850FX (80PLUS Gold、850W)
OS Windows 10 Home 64bit (バージョン:20H2)
ビデオドライバ GeForce Game Ready Driver Ver461.72

テスト環境~内蔵グラフィックス編~

  第11世代Core 第10世代Core
CPU Core i9-11900K Core i5-11400 Core i9-10900K
マザーボード MSI Z590-S01 MSI Z490-S01
メインメモリ DDR4-3200 32GB (16GB x2) DDR4-2666 32GB (16GB x2)
グラフィックス Intel UHD Graphics750 Intel UHD Graphics730 Intel UHD Graphics630
ストレージ WesternDigital WDS500G2X0C (WD Black NVMe 500GB)
電源 Seasonic SSR-850FX (80PLUS Gold、850W)
OS Windows 10 Home 64bit (バージョン:20H2)
グラフィックスドライバ Version 27.20.100.9466

       

パソコン工房で 第11世代 インテル Core プロセッサーを見る

ライタープロフィール 職人5号

Windows2000登場前からほぼ一貫してPC製造部門に従事。PC組立はもちろん、OSイメージの作成や製造時のトラブルシュートを行う。 その経験を生かしてOSの基本情報や資料室を担当する事が多い。

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