

どうしたら憧れのクリエイターになれるのか? その秘密を現役で活躍するクリエイターに直接聞いちゃう『クリエイター仕事道』。今回のゲストはイラストレーターの兎本幸子さんです。親からの絵を褒めてもらった絵が大好きな少女は、アニメーターを目指し、イラストレーターとしても活躍しています。長いキャリア、クリエイティブな仕事を続けられる秘訣とはなんなのでしょうか?
兎本さんが携わった作品
イオン系列のアミューズメント施設「イオンファンタジー」のキャラクターのリニューアル。リスのララちゃんとネコのイオくんが森の中で楽しく遊びます。
海外でも翻訳された『イラストの学校』シリーズ。イラストの基本が丁寧に解説されていて、イラストの基礎が学べます。
ウサギ王オリジナルアニメーション「ハチミツスーサイドマシーン」。アニメーション人材育成調査研究事業「あにめのたね」作品。
親に絵を褒められて、絵を描く仕事を目指す
兎本さんは幼い頃、どんな子どもでしたか?
子どもの頃はただ漠然と目立たないように過ごしていました(笑)。ノートにマンガを描いたりしていましたが、小学校でガンダム、中学生にナウシカ、うる星やつら等、いわゆる80年代アニメに出会い、ハマりました。その頃から「アニメーターになりたいなぁ」とうっすら思うようになりました。
中学生ですでにアニメーターの道を目指すようになったんですね。そこからどのような学校に進学しましたか?
高校2年生の時に親から将来どうしたいか考えるように言われ、だとしたら絵の勉強がしたいと思いました。祖母が「何を勉強するにも基礎が大事」と言ってくれて、美術予備校に通い、美大を受験し油絵科に進学することが出来ました。
大学ではどんな学生生活を送りましたか?
高校までは目立たないように、先生に指名されないように過ごしていました。しかし、美術予備校ではなぜそう描いたのか説明を求められ、答えるまで講師が私の後ろから立ち去ってくれません。自分の仕事に責任を持つ、理由を持つという事を学び、それは私にとって大きなターニングポイントとなりました。
大学に入ると、逆にそこまで厳しい刺激が無くなり、何をしていいかわからないまま、はじめはぼんやりと過ごしていた様に思います。3年生の時に大学主催のヨーロッパ旅行をして、多くの教会や美術館に行ったのですが、そこで「ああ、自由に描いていいんだ。楽しんでいいんだ!」と気づき、それからは楽しんで制作していける様になりました。
中学生でアニメーターを目指した兎本さんですが、大きなきっかけはありましたか?
子どもの頃、チラシの裏紙に描いたものを親に褒められて「自分は絵を描くのがうまいんじゃないか?」と勘違いしたのが最初のきっかけだと思います。当時は、「まぁわたしは粘土よりお絵描きの方が好きだしね」などと思っていました。
アニメーターとして仕事をするきっかけを教えてください。
大学卒業時に就職を考えた際、何でもいいから絵を描く仕事がしたいとゲーム会社に入社を決め、運よくアニメーションについても勉強させてもらえたことです。元々アニメは大好きだったのでとてもうれしかったです。その後独立し、主人と共に『ウサギ王』を設立してからは、映像全般、アニメーションやイラストレーションの仕事もするようになりました。
編集者からの指導で多くを学んだ
兎本さんの代表作を教えてください
「うたうたウー」(ENIX)PS用ゲームソフト
「epoches かわいいOS」(avex network)Windowsソフト
「えんぴつ一本ではじめる イラスト手習い帖」
「えんぴつ一本ではじめる スケッチ手習い帖」(共にMdNコーポレーション)書籍
「イラストの学校 かわいい動物と。」
「イラストの学校 たのしい人々と。」
「イラストの学校 植物といきもの。」
「イラストの学校 魔法の色えらび。」
「絵を描く絵本 おどりうたう島」(共にBNN新社)書籍
「ラララ ララちゃん」(イオンファンタジー)キャラクターブランディング
「ハチミツスーサイドマシーン」(ウサギ王オリジナルアニメーション)キャラクターデザイン
等があります。
兎本さんにとってターニングポイントとなった作品はなんですか?
『えんぴつ一本ではじめる イラスト手習い帖』『えんぴつ一本ではじめる スケッチ手習い帖』の2作品です。こちらは初めて執筆した書籍なのですが、その時担当してくれた編集さんとデザイナーさんがとても細やかにアートディレクションしてくださいました。それまで、そんな風に自分をプロデュースして頂いたことがなかったので、自分も負けないようにとしがみついてこだわって仕事をしました。「イラストの学校」シリーズも同じ編集さんにお世話になり、たくさん勉強させていただきました。
その仕事には、どんな“学び”がありましたか?
読者の方のご感想がありがたいです。『イラストの学校』シリーズに関しては外国語版が10か国語に翻訳され、外国の方からもご感想を頂いたりもしまして、自分の仕事が広がって誰かの役に立っていると実感し、うれしくなりました。
海外にも活躍の場が広がったのはすごいですね!逆に仕事で失敗したことはありますか?
20代の頃は生意気なことばかり言っていて、今思うと思い出したくないぐらい恥ずかしいです…。お互いリスペクトしあうとか、報連相するとか、基本ですけどそういった事は大事にしたいです。
兎本さんが仕事で一番感動する瞬間はどんな時ですか?
アニメーションについては放映された時や、スタッフロールに自分の名前を見つけた時はもちろんうれしいのですが、もっと細かいところでは絵に音がついた時に「おおこうなるんだ!」と感動します。
また、書籍が完成して本屋さんに並んだ様子を見て、ついさっきまで自分の机の上であれこれ揉んでいた物が世に出ていくところを目の当たりにし、感動しました。重版のお知らせもうれしかったです。
兎本さんが仕事で大切にしている事を教えてください。
今出来ることを出し切る。
力が入りすぎないように、楽しんでやる。
ようにしています。
液タブよりペンタブ派!
現在、どんなPCや周辺機器を愛用していますか?
CPU | インテル Core i7-6700 3.40GHz |
---|---|
メモリ | 32GB |
モニターインチ数 | メイン・Acer VG240Ybmiix サブ・Iiyama xu2290hs-b2 デュアルで使っています。 |
ペンタブレットetc | Wacom INTIOS4 PTK-640 |
グラフィックボード | NVIDEA Geforce GTX 750 Ti |
PCや周辺機器を選ぶ際の基準を教えてください。
パーツを買ってきて自作するなんてことをしたこともありますが、不具合があった時にどうしていいかわからなくなりめんどくさいので、今はサポートしていただけるメーカーさんのPCを買って使っています。
メモリは32GB以上欲しいですが、他にあまりこだわりはありません。モニタは一度2枚使いしてしまうともう1枚には戻れません。
Illustratorを使う際に不便なので、液タブよりもペンタブ派です。PCよりも長く使っているので、ペンタブを買うときはがんばっていいものを買った方がいいと思います。
兎本さんなりの裏技などはありますか?
表技も使いきれていないかもしれませんが…、Photoshopで手書き風ブラシを作って、1ピクセル単位でサイズ違いを作りパレットに並べています。
あとショートカットを使いやすいようにカスタマイズしています。
仕事を愛し、感謝する
兎本さんにとって“クリエイター仕事道”とはなんですか?
目の前の仕事に愛をもって一生懸命やること。感謝すること。
それがきっと次につながると思っています。
クリエイターを目指す若者たちにメッセージをお願いします!
続けることがひとつの大きな力になります。続けてください。
失敗も成功も、学びも遊びも、たくさんのことを経験してください。
それがすべてあなたの身になります。
いいなぁ、若いって。
兎本さん、ありがとうございました!
続けることが何よりの近道
仕事の関係者、視聴者、読者への感謝の言葉が随所に現れる兎本さん。仕事、そして周りの人たちに感謝を忘れず、楽しいことも辛いこともやり続けることで、次の作品に繋がっていくのですね。くじけそうになっても、やり続けることが大切。若いうちに、さまざまな経験をしていきましょう!
クリエイタープロフィール
兎本幸子さん
イラストレーター
1970年生まれ。多摩美術大学油画科卒業。
イラストレーターとして活動するほか、ユニット・ウサギ王のアニメーターとして映像作品も手がける。犬とハワイをこよなく愛する。双子の母。
ウサギ王:https://www.usagiou.net
兎本幸子個人ページ:http://www.umotosachiko.com

パソコンでできるこんなことやあんなこと、便利な使い方など、様々なパソコン活用方法が「わかる !」「みつかる!」記事を書いています。