どうしたら憧れのクリエイターになれるのか? その秘密を現在活躍するクリエイターに直接聞いちゃう『クリエイター仕事道』。今回のゲストはイラストレーターユニットのuwabamiさんです。

クリエイター最終更新日: 20210324

イラストレーター:仕事は楽しむもの!直感を信じて突き進めば道が開ける

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どうしたら憧れのクリエイターになれるのか? その秘密を現在活躍するクリエイターに直接聞いちゃう『クリエイター仕事道』。今回のゲストはイラストレーターユニットのuwabamiさんです。
ムトウアキヒトさんとはらだかおるさんが紡ぎ出す作品は、おふたりがモットーにしている「直感でおもしろそう!と思ったら、まずやってみる!」という言葉通り、どれもわくわくするようなイラストばかり。どんな思いでイラストを描いているのでしょうか?

uwabamiさんが携わった作品

『Bon&Haretomo』は「一度では見切れないアニメーション」というコンセプトで制作した動画。好奇心旺盛な少年・ハレトモとおいしいものが大好きなリス・ボンが古代エジプトの世界を旅しています。宮城仙台アニメーションフェスティバル 優秀賞など多数のタイトルを受賞。

キャラストレーションの完成図キャラストレーションの完成図

観客のみなさんからリクエスト聞いて描いた絵で仕上がる『キュラストレーション』。それぞれの絵が関係しあっていたりと、とても楽しい絵になります。一日のイベントで100人くらい描くこともあるんだとか!?

Uwabami初の絵本『しゅばばばばばば びじゅつかん』。リスのボンと親友の男の子ハレトモが、美術館で絵を眺めながら呪文を唱えると、絵の世界に入りこんでしまうというお話。

自分の道を見つけたら、即行動!

おふたりは子どものころ何になりたかったですか?

ムトウ:何も考えていなく、毎日ぼけっと過ごしておりました(笑)。

はらだ:小学校4年生の頃は絵本作家になりたいと思ってました。

どんな学校へ進学しましたか?

ふたりとも仙台の公立高校の普通科に通学。ムトウは浪人から、はらだは高校3年生から仙台美術予備校に通い、美術の基礎を学びました。ふたりとも武蔵野美術大学に進学できました。

どんな学生生活を送っていましたか?

ムトウ:高校生の時は周りに頭の良い人がたくさんいてライバルがたくさんいたのに、とにかく勉強する気がありませんでした。テストの点数で劣等感を感じるというより、どうでもいいやと思っていたので、勉強とかではなく”自分の武器”になるものを探そうといろいろなことに手を出し、当時は部活動を3つ掛け持ちしていました。大学生になると興味あることがなんとなくつかめていき、今の仕事の原型になるものをやり始めました。

はらだ:バンドでギターを弾いたり、自主制作でアニメを作ったり、学校の課題や行事も楽しんではいましたが、自主的な課外活動が多かったですね。

なぜイラストレーターを目指すようになったんですか?

ムトウ:目指すというよりも、その時に興味あることにどんどん挑戦していたら今のようになりました。「どんどん挑戦しよう!」と、思うようになったのは2ヶ月しか続かなかったアルバイトのおかげで「こんなに働いてこれしかもらえないのだったら、今やりたいこともっとやった方が絶対よい!」とバイト上がりの深夜3時に思いました。

イラストレーターとして活動するようになったきっかけは?

絵画やイラストや立体作品の展示会を公募で企画したときに、「毎日何か違うことが起こる展示にしたい」と思い、そのひとつとして「お客さんのリクエストを聞いてお客さんを描く」ということを試したところ、とても反応が良かったことがきっかけです。これが後の『キャラストレーション』になっていきます。

“お客さんの笑顔”が活動の源に

uwabamiさんの代表作を教えてください

『キャラストレーション』という、制作風景を見ている方のリクエストに応えながら、その場でその人を画面に登場させ、たくさんのストーリーを繋げて1枚絵にするuwabamiオリジナルの画法です。

ターニングポイントになった仕事はなんですか?

2011年にアトレ吉祥寺さんでチャリティーイベントがあり、そこでライブペイントをしたことがターニングポイントになりました。吉祥寺から被災地に向けて“エール”を贈るという内容の絵を描きました。

その仕事から得られたことはあれば教えてください。

それまでは吉祥寺のストリートや井の頭公園で描いていたので少数の人にしか見てもらえませんでした。でもそのイベントでは吉祥寺駅のフロアで描いたので大勢の方に見て頂き、実際に楽しんでもらえて“自信”を得ることができました。

一方、仕事で失敗をしたことはありますか?

アトレ吉祥寺さんで描いてからいろいろなところからオファーをもらえるようになり、パーティなどでも描くようになりました。あるパーティで忘れられない失敗をしました。そのパーティは主催するお店の店舗が大きくなって、パルコに進出する!というめでたい場。そのパーティの様子を描いていたのですが、何を思ったのか「PARCO」と描くべきところに「PACCO」と描いてしまいました。思わずそこそこなデカめの声で「ぎゃ!!」と叫んでしまいましたが、なんとか修正できことなきを得ました……(苦笑)。

仕事をしていて、一番興奮したり感動する瞬間はどんな時ですか?

『キャラストレーション(ライブペイント)』の時でも、絵本を描く時でも、イラストを描く時でも、クライアントさんやお客さんに喜んでもらえる時が一番嬉しいです!

仕事をするうえで、もっとも大切にしていることは何ですか?

まず第一に自分たちが楽しむこと! 無理はしすぎない! そして、どうしたら仕事を頼んでくれた人が喜んでくれるかを意識しています。

作業効率を高めるためにハイスペックで

ふだん使っているパソコンや、周辺機器を教えてください

仕事内容によって変わりますが、大抵二人で作業してますのでモニタ一体型パソコンとノートパソコンを使っております。あと液晶タブレットなどですね。

パソコンを選ぶ際の基準はなんですか? 制作の時に重視するスペックがあれば教えてください

仕事でアニメーションを作ったり、解像度が高いイラストを描いたり、一度にAdobeソフトを複数同時に動かすこともあるので、CPUやメモリなど、全般的に性能が高いパソコンを選ぶようにしています。

興味を持ったことに貪欲になろう!

uwabamiさんにとって“クリエイティブ仕事道”とはなんですか?

まだまだ道半ばなのでなんとも言えませんが、やはり直感で「おもしろそう!!」と思ったことをバンバンやってみる!に尽きるのではないかと思いました。uwabamiは今までそうしてきましたよ。

クリエイターを目指す若者たちにメッセージをお願いします!

興味あることにどんどん挑戦しまくると道が勝手に開いていくので、もじもじ余計なこと考えずに動きまくるといいと思います!

uwabamiさん、ありがとうございました!

仕事を楽しむのがクリエイター!

自分自身が楽しい、挑戦したい!と思えることで、人々を笑顔にするuwabamiさん。それはクリエイターの根幹かもしれません。若いうちに色々と経験を積み重ね、本当にやりたいことを見つけるのがクリエイターになるための近道なのかも?

クリエイタープロフィール

uwabamiさん
ライブペインター、絵本作家、イラストレーター、アニメーターなど
ムトウアキヒト、はらだかおるによるアートユニット。2010年結成。「直感でおもしろそう!と思ったら、まずやってみる!」をモットーに常に新しい事に挑戦し続けている。最終目標は、遊園地のようなたくさんの人が楽しめるワクワクする空間を創ること。絵本「ボンとハレトモのぼうけん」シリーズ ひさかたチャイルド出版、絵本 謎解き探し絵「タヌタヌ探偵」学研出版。
こどもアニメーションフェスティバル グランプリ
CGアニメコンテスト アニメーション賞
DigiCon6 JAPAN 2015 サンライズ賞受賞
WIRED CREATIVE HACK AWARDムーヴィー賞
など受賞多数
https://uwabami.jp/

ライタープロフィール パソコン工房NEXMAG
[ネクスマグ] 編集部

パソコンでできるこんなことやあんなこと、便利な使い方など、様々なパソコン活用方法が「わかる!」「みつかる!」記事を書いています。

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