どうしたら憧れのクリエイターになれるのか? その秘密を現役で活躍するクリエイターに直接聞いちゃう『クリエイター仕事道』。今回のゲストはイラストレーター・アニメーター・アニメーション作家の成島真衣さんです。

クリエイター最終更新日: 20220914

イラストレーター:クリエイティブは終わらない「自問自答」

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どうしたら憧れのクリエイターになれるのか? その秘密を現役で活躍するクリエイターに直接聞いちゃう『クリエイター仕事道』。今回のゲストはイラストレーター・アニメーター・アニメーション作家として三足の草鞋を履く成島真衣さんです。3つの肩書きを持つ成島さんですが、どれも好きだからこそ自然とそれが仕事に発展していったようです。

成島さんが携わった作品

『BIRTHDAY』
『第29回CGアニメコンテスト』で入賞した作品です。お菓子の国での誕生日。パステルの世界観が「CUTE!」と、海外からもコメントが寄せられています。

『Summer Holidays』
動物たちの夏の休日を描いたオリジナルアニメーションです。

『PARTY☆NIGHT』
おめかしした3匹のネコがクラブで踊っているオリジナルアニメーションです

最近では、デフォルメされた動物のキャラクターを描くのが楽しいとのこと。どの作品も海外の方からのコメントがついていて、幅広く評価されています。

浪人中、映像のおもしろさに目覚める

成島さんが幼少期に憧れていた職業を教えてください。

幼い頃から絵を描くことが好きだったので、漠然と「将来は絵を描くお仕事がしたいなぁ」と思っていました。なので、なりたい職業を聞かれたときは、幼稚園の時は「絵描きさん」、小学生からは「漫画家」と答えていました。

絵を描くお仕事像が徐々に具体的になっていたんですね。そこからどんな学校に進学しましたか?

絵を描く仕事に憧れを抱いていたので、大学は美術系にしようと決めました。

自宅から近く、国立なので学費が安い、かつ有名、という理由で東京藝大を目指したのですが、やはりそこは狭き門なのでなかなかうまくいかず…。数年浪人した後、最終的に美術専門学校に進学しました。

浪人している頃は絵画を学んでいたのですが、徐々に映像やアニメーションに興味が湧いていたので、専門学校では映像専攻を選びました。

専門学校生時代はどんな学生生活を送っていましたか?

主に学校と家の往復が生活の中心でした。

専門学校では美術の基礎から映像の作り方まで幅広く色々なことを勉強する機会がありました。今思えば、帰宅してからけっこう時間があったので「もっと自分の作品を作る時間にあてればよかったな」と思っています。

専門学校で幅広く基礎を学び、どんなきっかけで今の仕事を目指すようになったのですか?

現在はイラストレーター、アニメーター、アニメーション作家という肩書きで活動しているのですが、私の場合は目指したというより、選んだといった方が合っていると思います。ひとりで仕事をして生活していこうと思ったときに、自分が今まで培ってきたスキルで何ができるかを考えた結果、そうなったという感じです。

自分のできることを考えて、選んだという事なんですね。ではフリーランスになったきっかけは?

フリーランスになる前は、専門学校卒業後に就職したCG制作会社で働いていました。

そこでの仕事もおもしろかったのですが、徐々に自分の裁量でもっと自由に働きたいという気持ちが大きくなりました。そこで2015年に退職してフリーランスとしてやっていくことを決意しました。

仕事も作品作りも、自分のテンションを大切に!

成島さんの代表作を教えてください

絞るのが難しいのですが、自主制作作品ではCGアニメコンテストに入選した「BIRTHDAY」が私の代表作かもしれません。お仕事では、数年やらせてもらっているパズル雑誌の表紙イラストかなと思っています。

成島さんにとってターニングポイントとなった作品はなんですか?

会社員時代は、色々なテイストの案件に関わる機会があり、その中から徐々に、自分の特にやりたいことや好きなことがぼんやり見えてきて、今の作風に繋がっていった感じがあります。

会社員時代に培った技術は大切ですね。ちなみに、仕事で失敗したことはありますか?

フリーになって、徐々にお仕事をもらえるようになってきた頃、スケジュールを見誤って、捌き切れない量を請けてしまい、後からお断りせざるを得なくなったことがあります。それ以降、スケジュールは慎重に組むようになりました。

それは学びになりましたね。成島さんが仕事をしていて、一番興奮する瞬間はどんな時ですか?

やはり、クライアントさんに喜んでいただけた時ですね。試行錯誤する中で、自分でも予想しなかった良い表現が生まれたときなども嬉しい瞬間です。

成島さんが仕事で大切にしている事を教えてください。

仕事でも自主制作でも、自分がテンションを上げて取り組めるような題材やポイントを見つけるようにしています。

時々、締め切りに間に合わないかも…という焦燥感に駆られることがあるのですが、そんな時は一旦落ち着いて、あえて普段通りの手順をじっくり踏んで進めることを心がけています。

クリエイター用カスタマイズ機を愛用

現在、どんなPCや周辺機器を愛用していますか?

メインはWindowsのデスクトップ、サブ機としてノートPC、ペンタブレットはwacom intuosproを使っています。

メインデスクトップ

CPU Intel Core i7
メモリ 32GB
SSD 500GB
HDD 1TB
ディスプレイ EIZOとDELL(どちらも24inch)

ノートPC

CPU Intel Core i7
メモリ 16GB
SSD 500GB
ディスプレイ 15inch

PCや周辺機器を選ぶ際の基準を教えてください。

重いデータを扱ってもストレスなく使えるスペックの物を選びます。

正直なところ、パーツなどにはあまり詳しくないので、PCショップで販売しているクリエイター向けにカスタマイズされている機種をそのまま使っています。

進む方向を見極めて、そのまま突き進むのみ!

成島さんにとって“クリエイター仕事道”とはなんですか?

「終わらない自問自答」だなあと思うことがあります。

線を一本引くだけでもそうなんですが、自分で形を決め、違和感があれば再考し、また選択するということの連続。でも結局そういうことが好きなので続けていけてるんだろうなと思います。

クリエイターを目指す若者たちにメッセージをお願いします!

今やりたいことがはっきりと決まっていなくても、「こっちの方が楽しいな」とか、「自分に合っている気がする」とか、そうやって進む方向を見極めていけば、自然と自分にとって良い道に辿り着けるのではないかと思っています。

すでに自分のやりたいことがはっきりしている方はどうぞのまま突き進んでください!

成島さん、ありがとうございました!

自分の軸を持って、良い影響を吸収する

東京藝大を諦めた後、進学した専門学校で映像とアニメーションの世界にどっぷり浸かった成島さん。自分の好きなものが軸にあったからこそ、卒業後就職したCG制作会社ではさまざまな技術や思考を吸収し自分のものとして昇華させました。クリエイティブな仕事は、自分との対話の上に作られるのかもしれません。

クリエイタープロフィール

成島真衣さん
イラストレーター・アニメーター・アニメーション作家
創形美術学校卒業後、CG制作会社勤務を経て現在はフリーランス作家として活躍中。
かわいいテイストのキャラクターイラストやアニメーションが得意。パズル雑誌の表紙・挿絵、ゲームアプリのキャラクターアニメーション、Vtuberのライブ用アニメーション、TikTok用キャラクターアニメーションなど、さまざまな作品を制作している。

HP:https://maro.main.jp/

Twitter:https://twitter.com/karimaro11

Instagram:https://www.instagram.com/mai_narushima

Youtube:https://www.youtube.com/channel/UC85Yk3b8Zsa3xgZatRjHwOA

ライタープロフィール パソコン工房NEXMAG [ネクスマグ] 編集部

パソコンでできるこんなことやあんなこと、便利な使い方など、様々なパソコン活用方法が「わかる!」「みつかる!」記事を書いています。

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