シズル感のある料理の写真を撮影するためのポイントをプロカメラマンに教わりながら、カメラ初心者が撮影に挑戦!

クリエイター最終更新日: 20190213

料理の魅力を引き出す撮影テクニック[基礎編]

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自分で作った料理を、SNSに投稿したり記録用に写真で残しておいたりするという方も多いでしょう。しかし、シズル感(≒美味しそう!と感じられる雰囲気)のある料理の写真を撮るのは、意外と難しいこと。イメージはなんとなく浮かぶのに、思い通りに撮れなかったりもしますよね。
そこで今回は、どのように撮影したら魅力的な料理の写真を撮ることができるのか、プロカメラマンの安藤さんにポイントをお伺いしました! 安藤さんのレクチャーのもと撮影に挑戦したのは、私、カメラ初心者ライターの森。用意したパスタと朝食プレートを、それぞれお皿に盛り付けるところからスタートです!

逆光と寄りの構図でシズル感を伝えよう!

まずはパスタの撮影から。食べ物を撮影する際は、影を使って立体感を出すために画面の上から下に向かって注ぐ逆光か半逆光で撮るのが基本ということで、窓辺に持って行って、自然光を利用して撮影してみます。

逆光になるように窓際にテーブルを設置して撮影しました逆光になるように窓際にテーブルを設置して撮影しました

ちょっと暗いですねちょっと暗いですね

安藤さん「カメラは絞り優先モード(Avモード)に設定しよう。写真が暗いと感じたらF値を小さくして絞りを開き、光を取り込もう!」

美味しそうに見えてきました!これでライティングはOK!美味しそうに見えてきました!これでライティングはOK!

写真の明るさが決まったら、次は構図を考えます。お皿も含めて全体がわかるようにと思って撮ってみましたが、必ずしも全体を写す必要はないそうです。

安藤さん「シズル感のある写真を撮るには、細部の質感が伝わるように、カメラのアングルを下げてもっと寄りで撮るといいよ!お皿の形や、パスタ全体の量がイメージできる範囲であれば、見切れていても大丈夫!」

大胆にぐっと寄ってみました大胆にぐっと寄ってみました

安藤さん「それと、お皿を斜めにすると広がりや奥行きのある写真になって、立体感が出るよ。美味しそうな写真を撮影したいときは、まさにこの立体感がポイントなんだ!」

同じ盛り付けでも奥行きのある写真になり立体感がUP!同じ盛り付けでも奥行きのある写真になり立体感がUP!

盛り付けは高さを出して立体的に!

美味しそうなシズル感のある写真にするためには、写真の撮り方だけでなく料理を盛り付けも重要。構図と同様、盛り付けも立体感を演出することが大切なんだそうです。

安藤さん「平たく盛り付けて寄った写真にしたときに、料理の量がわからなくなったり、少なく見えてしまうこともある。そうなると魅力も半減してしまうよね。だから写真の中心に寄せてボリュームを作るといいよ!」

ここにボリュームを出すように盛り付けを変えてみますここにボリュームを出すように盛り付けを変えてみます

パスタの形を整える際は、トングがあると便利。小さな山を作るイメージで、挟んでひねって高く持ちあげ、ふんわり積み上げるのがポイントとのこと。

ぎゅっと固めず、空気を含ませるのがポイント!ぎゅっと固めず、空気を含ませるのがポイント!

パスタの形を整えたら、具材を配置していきます。

安藤さん「撮る直前に、ピントが合う場所や光が当たっている部分にオリーブオイルや煮汁などを垂らしてツヤ感をプラスしよう!」

少しずつ足してツヤを調整…!少しずつ足してツヤを調整…!

最後に唐辛子やパセリを乗せて、色味やボリュームのバランスを整えます。
先程と同じ構図ですが、ボリューム感もシズル感もアップして、より美味しそうな写真が撮れました!

盛り付け次第で、こんなに美味しそうに撮れる!盛り付け次第で、こんなに美味しそうに撮れる!

高さを演出するなら平らなお皿!

写真に立体感を出すには、盛り付け方だけでなく、お皿のチョイスも重要だそうです。

安藤さん「さっきのは高さのある深皿だったけど、平ならお皿を使うと、カメラのアングルを下げることができるから、より高さを強調することができるんだ。食器にルールは無いので、自分の好きなお皿をチョイスしてもいい。でもそのときにデザイン的な色のバランスや、盛り付けを少し意識してあげよう!」

お皿の縁が浅いので、低い位置から撮ってもパスタが隠れないお皿の縁が浅いので、低い位置から撮ってもパスタが隠れない

パスタをこんもり山型に盛り付けたら、先ほどと同様に具材を配置していきます。

安藤さん「メインの具材(貝)は、映えるように明るい位置にセットしよう。レシピやメニューに使う写真なら、見切れていてもいいから、画面の中に全部の貝を映り込ませるのがポイント。どんな具材がどれくらい入っているのかが写真できちんと伝わると親切だよね」

写真に写る部分に具材を寄せているのがわかる写真に写る部分に具材を寄せているのがわかる

低いアングルから撮ると、より山が強調されボリューム感のある写真に!低いアングルから撮ると、より山が強調されボリューム感のある写真に!

主役がいない場合は俯瞰で全体を撮ろう

パスタの撮り方をマスターしたら、次は朝食プレートを撮影してみます!
「料理を盛る前に、お皿だけ置いた状態で構図を考えてみよう。そうすることで、最初から写り方を意識した盛り付けができるよ」と安藤さん。

今回はワンプレートなので、バランスがイメージしやすいよう、パンも置いた状態で構図を考えてみました。先程のパスタの撮影に習って、シズル感を出そうと寄って撮影してみたところ…。

何か違う気がします…。何か違う気がします…。

安藤さん「カップは近くに置くと実際より大きく見えてしまうので、もう少し奥に置こう。これは、レンズとアングルの関係で遠くに配置するほどパースがつくので小さく見せることができる。レンズ越しに大きすぎると思ったら距離をとってみよう!」

肉眼で見ているときには少しの違いでしたが、写真で見ると大きく変化していました肉眼で見ているときには少しの違いでしたが、写真で見ると大きく変化していました

安藤さん「でも遠くなると、今度はカップの中身が見えなくなってしまうよね。さっきの配置でもアングルが低かったので、スープを入れても見えない。カップの中が見えるようにするには、カメラの高さを上げて、俯瞰気味で撮ってみよう!」

見下ろすようなアングルなら、カップの中身もバッチリ写る!見下ろすようなアングルなら、カップの中身もバッチリ写る!

俯瞰で撮るべき理由は、もうひとつあるそうです。

安藤さん「今回の朝食プレートは、パンとスープとサラダ。どれが主役というわけでもないので、バランスが偏らないよう撮る必要があるんだ。どれかひとつだけ見切れていてもダメだし、どれかひとつだけアップになっていてもダメ。全体をバランスよく写すために俯瞰で撮影した方がいいね! もちろんスープをこだわって作ったなど、特に見せたいものがあれば、それを手前にする場合もあるよ」

朝食プレート

プレートの木目の向きをまっすぐにしておくのも綺麗な仕上がりにするための細かいポイントだそうです。

これで朝食プレートのだいたいのレイアウトとアングルが決まりました! 実際にスープやサラダも加えて撮影していきます!

盛り付けのバランスは三角形を意識しよう!

安藤さん「写真の構図はもちろん、料理の盛り付けもデザイン的な要素が大切。盛り付けのバランスは三角形を意識して配置するといいよ。これは三点構成や三角構図というもので、レイアウトをするときや写真のどこかに三角形をることで、安定感を出しているんだよ。」

先程撮影したパスタの写真では、高さを出して盛り付けたパスタの頂点と底辺、お皿の端で三角形を描いて構図を決めていたり、貝の配置も三角形にしているそうです。

写真の構図

カメラのモニターを見ながら、先程のだいたいのレイアウトと三角形を意識して撮影してみます!

3品の配置を三角形を描くように!

3品の配置を三角形を描くように!3品の配置を三角形を描くように!

明るさを足したいときは、レフ板を活用!

朝食プレートっぽさをプラスするために、小物も入れて撮影してみると、かなり理想の写真になってきました!

朝食プレート

安藤さん「少し影が強くなってしまっているので調整してみよう!窓から入ってきた光をレフ板で反射させれば、ライトを足したり場所を移動したりしなくても、明るくできるよ。レフ板の位置で明るさを調整できるから、狙った暗い部分が明るくなるように被写体との距離を調整してみよう」

朝食プレート

レフ板はコピー用紙などの紙でも代用できるそうなので、手軽にできそうですね!
赤い点線で囲った部分の影が強いのでレフ板で光を返して、明るさを調整してみます。

朝食プレート

朝食プレート

それぞれ影が濃い部分が明るくなりました!

安藤さん「レフ板に近いパンの影が明るすぎる印象があるね。この場合はレフ板を持ち上げてみよう!」

レフ板を机から少し浮かせると…レフ板を机から少し浮かせると…

カップとサラダの影を明るくしつつ、パンの影を残せましたカップとサラダの影を明るくしつつ、パンの影を残せました

まとめ

料理の写真を撮影する際は、「立体感」がキーワード!
ライティングや構図、お皿選び、盛り付け、すべての工程で意識するべきポイントです。また、盛り付けの前に、あらかじめ完成図をイメージしておくことも大切!
食事としての盛り付けとは違い、画面に映る範囲で、何を目立たせたいか、料理のどんな情報を伝えるべきかを考える必要があります。

ご紹介したポイントを参考に、みなさんもぜひ、おいしそうな料理の写真を撮影してみてください!

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ライタープロフィール パソコン工房NEXMAG
[ネクスマグ] 編集部

パソコンでできるこんなことやあんなこと、便利な使い方など、様々なパソコン活用方法が「わかる!」「みつかる!」記事を書いています。

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