Adobe Premiere Rushで、ムービーの上に別のムービーを重ねる「ピクチャーインピクチャー」の作り方を解説します。

クリエイター最終更新日: 20220502

Adobe Premiere Rush、画面を重ねる「ピクチャーインピクチャー」の編集方法

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Adobe Premiere Rush(以下Premiere Rush)は、プロフェッショナル向け動画編集ソフトウェア「Adobe Premiere Pro」と同じエンジンを搭載。シンプルな操作性を強みに、パソコンやスマートフォンなどすべてのプラットフォームで使える動画編集ソフトウェアです。
ここではPremiere Rushの「変形」パネルを用いて、映像内に別画面を同時表示させる「ピクチャーインピクチャー」の実装方法について解説します。

※ここでの検証は、Adobe Premiere Rush(バージョン2.0)で行っています。

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「ピクチャーインピクチャー」の作り方

「ピクチャーインピクチャー」は、1つのムービークリップの中にもう1つのクリップを表示させた状態のことを指します。まずPremiere Rushを起動したら、「新規プロジェクトを作成」ボタンをクリックするか、メニューバーより「ファイル」→「新規」→「プロジェクト」を選択して、新規プロジェクトを作成します。

プロジェクト名を付けてクリップを選択。すると選択順に数字が表示され、数字の順番通りに左からクリップがタイムラインに並べられます。選択を終えたら、UI右下の「作成」ボタンを押しましょう。

タイムラインにクリップが挿入されます。

タイムラインで2番目のクリップを1番目のクリップの上にドラッグします。

自動的にトラックが追加されて、それぞれのクリップが上下に重なります。UI右にあるツールパネルの1番下「切り抜きと回転」ボタンを押して、「変形」パネルを表示させましょう。

パネルには、1番上から位置、回転、不透明度を設定する「基本」のほか、サイズを調整する「スケール」、「クロップ」(切り抜き)、クリップの周辺をぼかす「アピアランス」が並んでいます。

そこで、上のクリップを「変形」パネル内の各項目のスライダーを動かしながら調整します。ここでは、クリップの上下左右をクロップして縮小し、位置を右上にしました。

設定を終えたら作業は完了です。

縦型ムービーで「ピクチャーインピクチャー」

次に、縦型ムービーでの「ピクチャーインピクチャー」の作り方も習得しておきましょう。Premiere Rushは、プロジェクト作成の時にアスペクト比を設定可能です。UI左下のプロジェクト名を入力する欄の右にあるギアアイコンをクリックします。

表示されるウィンドウ「プロジェクトの設定」から、アスペクト比を選択できます。ここでは「9:16」の縦型を選びましょう。

手順は先ほどと同様で、タイムラインで重ねたクリップの上を選択してサイズ、クロップ、位置を調整します。下の作例のように、撮影した景色を解説するような配置も簡単に実装できます。他にも、何かしらの製品の解説動画などにも使えるでしょう。

もう1つ、縦型ムービーを用いたアイデアを紹介します。最初に横型「16:9」のクリップを3本読み込んでください。3本を読み込んだ後でアスペクト比を変更します。プレビューウィンドウ右下にある「シーケンスのアスペクト比を変更する」ボタンをクリックすると、4種類の比率タイプが表示されるので「9:16」の縦型を選択しましょう。

各ムービーのサイズと位置を調整して、上から3分割にします。文字も入れてみました。

いわゆる、複数のクリップを表示させるマルチ画面です。こうした縦型を活かした印象的なレイアウトを、Premiere Rushだと簡単に作成できます。ムービーの被写体や画角、内容によっても、作り方のバリエーションはさらに広がります。一連の基本的な操作方法を参考に、ぜひ試してみてください!

ライタープロフィール 相子達也

某Webデザイン誌、某Mac誌でのライターを経て映像制作を中心に各種デザイン、3D設計などで活動中。楽しみはゲームとドローン写真からの3次元点群データ作成。

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