どうしたら憧れのクリエイターになれるのか?その秘密を現役で活躍するイラストレーターの沼田光太郎さんに直接聞いちゃいます。

クリエイター最終更新日: 20200331

イラストレーター:漫画少年がテレビや雑誌のキャラクターデザインを手がけるイラストレーターに

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どうしたら憧れのクリエイターになれるのか? その秘密を現役で活躍するクリエイターに直接聞いちゃう『クリエイター仕事道』。今回のゲストはイラストレーターの沼田光太郎さんです。雑誌やWeb、広告などさまざまなメディアで、イラストやキャラクターデザインを手がけています。朝の情報番組で放映されていたアニメ『朝だよ!貝社員』で、沼田さんのキャラクターデザインを見たことがある人も多いのでは?

沼田さんが手がけたイラストレーション作品

アニメーション作品『空中卵かけライス』アニメーション作品『空中卵かけライス』

沼田さんが自主制作したアニメーション作品『空中卵かけライス』。手に汗握るスリリングな展開、そして驚愕のラスト! この作品は「こどもアニメーションフェスティバル」で審査員特別賞を受賞し、イラストレーターとして活躍するきっかけになりました。

沼田さんの自伝的エッセイ漫画『くすぶりの詩』沼田さんの自伝的エッセイ漫画『くすぶりの詩』

ニュースサイトで連載されていた沼田さんの自伝的エッセイ漫画『くすぶりの詩』。くすぶっている主人公の心情がじわじわと心に染みます。

フリーターから一転、イラストレーターへ

沼田さんは子供の頃、どんな仕事がしたいと思っていましたか?

ずっと漫画家になりたかったです。実は中学校3年生くらいまで、こっそり誰にも見せずにずっと漫画を描いてたんですよ。自分で勝手に締め切りとか決めて、たぶん今より真面目に期限を守っていたかも(笑)。それがなぜか高校に入ってから途端に描かなくなってしまった……。漫画ばっかり描いていたらモテないかな、と思いこんで(笑)。

漫画少年が、イラストレーターを目指すようになったのにはどんな理由が?

高校卒業後、ファッション系の専門学校に進学したんですけど、自分には服を作る才能がまったくないことにすぐ気がつきました。でも、絵を描くことはずっと好きだったので、デザイン画の評価だけは良かったんです。それと、イラストレーターの講師を見て「こんなにカッコいい職業があるんだ!」と思ったのもきっかけの一つですね。いま描いているは、ファッションからは遠いタッチですけど……。

そもそもファッション系の専門学校に進んだ理由は?

当時はやりたいことが決まっていなくて、単純に「東京の美大か専門学校に行きたいなぁ~」くらいのことしか考えていませんでした。そして最終的に進学したのが、桑沢デザイン研究所という専門学校でした。

専門学校ではどんな学生でしたか?

はっきり言って何にも考えていなかったですね……。もう、ただただ「東京、楽しい!」と東京ライフを満喫していました。学校の課題もそれほど熱心には取り組まなかったし、イラストを描いたり、意味もなく小説を書いたりしていましたね(苦笑)。同じようなものを好きな人たちが周りにいっぱいいたので、居心地が良くて、とにかく楽しかったです。そして、就職先も決まらないまま学生生活は終わってしまいました……。

そこからどうやってイラストレーターに!?

専門学校を卒業しちゃったので、しばらくはアルバイトをしていたんですけど、すぐ辞めちゃったんです。「このままじゃマズイ……」と思って、母校の求人掲示板を見に行きました。イラストレーターのアシスタントを募集しているデザイン会社があったので、すぐに電話しました。後日、自分のポートフォリオというか、アナログで描きためた絵を持って行って、採用してもらえてラッキーでした。

デザインしたキャラクターが朝の情報番組の顔に!

沼田さんの代表作を教えてください。

フリーペーパーで連載していた漫画『法人忍者イガ社長と秘書ガーコ』、BSテレビで放映されたアニメーション『企業忍者イガ社長と秘書ガーコ』、子供番組内のアニメーション『イーブン・イーブン』のイラストレーションなどですかね。でも、一番知られているのは朝の情報番組で放映されていたアニメ『朝だよ!貝社員』のキャラクターデザインでしょうか。もうテレビ放送は終わっちゃいましたけどね(笑)。

© 2015 TOHO CINEMAS LTD./DLE© 2015 TOHO CINEMAS LTD./DLE

ターニングポイントになった仕事を教えてください。

フリーランスのイラストレーターになってから2~3年目の頃、自分の絵を動かしてみたいという衝動が出てきて、はじめてアニメーション作品を作りました。それが『空中卵かけライス』という、空中ブランコでたまごかけご飯を作るっていうくだらない作品。それを見てくれた映像ディレクターが子供番組のアニメーション映像に僕を採用してくれました。本当に運が良かったです。また、当時人気のあったフリーペーパーにもよく描かせていただいていました。そのあたりから仕事が増えてきたと思います。

そこから得られたことはありますか?

「沼田光太郎はこういうタッチの絵を描く人」ということがすこーしずつ、知ってもらえたような気がします。

逆に仕事で失敗をしたことはありますか?

失敗ばっかりですよ。鮮明に思えているのはテレビのアニメーションの仕事で、漢字を思いっきり間違えていたこと。放送前にギリギリわかって、なんとか修正が間に合いました!

仕事をしていて、一番興奮する瞬間はどんな時ですか?

イラストを描いていると、めちゃくちゃその絵が好きになってしまう瞬間があるんです。極たまにではあるんですけど、その瞬間は興奮しますね。でも寝たら冷めてますけど……(汗)。

作品を作るうえで、もっとも大切にしていることは何ですか?

クライアントの求めていることをちゃんと把握することです。そこを理解していないと、アイデアをひねったり、ズラしても、一人よがりになってしまうんですよね。クライアントからお仕事をいただいている以上、そこは一番大事にしています。

ずっと大切にしたお友達って誰?

現在はどんなツールでイラストを描いていますか?

パソコンとタブレットのみです。ずっとこの二つを使っています。
スタイラスペンは使い始めた当初から毎日触っていますね。

沼田さんにとって“パソコン”とはどんな存在ですか?

自分の仕事を手伝ってくれる相棒。文句も言わず頑張ってくれる、やさしいお友だちなので、大切に付き合っていかないといけないですね!

自分で楽しまなければ、仕事は続かない!

沼田さんにとって「クリエイティブ仕事道」とは何ですか?

「クリエイティブ」なんて言われると、かっこ良すぎてよくわかりませんが……。小さい頃から絵や漫画を描いたり、いろんなものを作っていたんで、たぶん仕事になってなくても、何かしらずっと作っていたと思うんです。たぶんこれから先仕事なくなっても、おじいちゃんになっても、何か作ってると思います(笑)。ですので、仕事に限らず「クリエイティブ」とは「生きていたらしちゃうこと」ではないでしょうか。

クリエイターを目指す若者たちにメッセージをお願いします!

とにかく自分が楽しむことを第一に考えてほしいです。つらいことをやっていても続かないですし、やっぱり好きなことをずっと続けている人って強いですよね。逆に楽しんでないと、仕事として続けられないと思います。それから「これだけ楽しんで作ったんだから、みんな見て!」と、発信していくこともすごく大事だと思います。僕はそれが苦手だったので、恥ずかしいなんて感情を捨てて、もっとたくさん作品を見てもらいたかったなぁ、なんて後悔もあります。まぁ、今からでもやってきます(笑)!

沼田さん、ありがとうございました!

日々の努力が実を結ぶ

「運がよかった」と言う沼田さんですが、日々の努力がなければ、運も引き寄せられません。地道な努力を続けたからこそ、きっとクライアントの目に留まったのでしょう。好きなことを続けて、それを発信すれば、きっと誰かが見てくれるはず! あきらめずに、楽しみながらクリエイティブを続けましょう。

クリエイタープロフィール

沼田光太郎さん
イラストレーター
愛知県名古屋市出身。桑沢デザイン研究所卒。4年間のデザイン会社勤務を経て、2006年にフリーランスのイラストレーターとして独立。2009年に自主制作したアニメーション『空中卵かけライス』が「こどもアニメーションフェスティバル」で審査員特別賞を受賞。
https://www.noromastudio.net/

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ライタープロフィール パソコン工房NEXMAG
[ネクスマグ] 編集部

パソコンでできるこんなことやあんなこと、便利な使い方など、様々なパソコン活用方法が「わかる!」「みつかる!」記事を書いています。

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