iiyama PCより、第12世代インテル Core プロセッサーを搭載しながらも、価格を10万円程度に抑えた高コストパフォーマンスの15.6型ノートパソコンが登場しました。
CPUはモバイル向けかつ、パフォーマンス向けのインテルCoreプロセッサー・Hシリーズを採用しており、場所を選ばず快適にインターネット閲覧や文章作成、デスクワーク作業をすることができます。ここでは、本モデルの外観やスペック情報、CPU性能をレビューしていきます。
尚、本記事に掲載の一部写真は事前に入手したテスト機を使用しておりますため、ロゴシールの種類や位置など最終仕様と異なる場合がございます。
本体の外観と仕様を確認
本製品のサイズは約幅360.5mm×奥行240mm×高さ27.8mm(※ゴム足含む)、重量が約2.06kg(バッテリー含む)。
天面には標準でiiyamaのロゴが施されますが、BTOオプション選択で「天板ロゴ(iiyama)なし」もご選択いただけますので、そのまま無地で使うこともできます。
バッテリー内蔵の底面には、四隅にゴム足があり、前方左右にステレオスピーカーが搭載されています。バッテリーは薄型化のためにカバー内に内蔵しており、外から脱着はできません。
1920×1080ドットの高解像度フルHDノングレア(非光沢)液晶を搭載する15.6型液晶パネル(リフレッシュレート60Hz)を採用し、精細なドットピッチで写真や動画なども鮮明に美しく表現します。
液晶パネル上部には、100万画素のWebカメラが搭載されています。カメラ横に内蔵マイクも搭載されているため追加のデバイス無しでビデオ通話をすることが可能です。
本製品の右側面に搭載される外部端子は左からmicro SDカードリーダー、USB 3.1(Type-C)ポートに加え、有線LANが接続できる1000BASE-T LANポートが備わっています。
左側面に搭載される外部端子は左からUSB 3.0ポート、USB 2.0ポートとヘッドセット等が接続できるマイク入力、スピーカー出力のオーディオジャックが備わっています。
背面に搭載される外部端子は左からUSB 3.1(Type-C)ポートと、外部モニター等に映像出力できるHDMI、Mini DisplayPortが備わっています。
また、ACアダプターの接続口も背面に備わっています。
前面右側にステータスLED(電源LED、バッテリーLED、アクセスLED)が備わっています。
利便性の高い10キー付きキーボードは日本語配列で隣接するキーの間に隙間が空いているアイソレーションタイプのレイアウトになっていますので、キー入力の際のミスタッチを軽減します。
タッチパッドは面積が広く、ジェスチャー操作にも対応しています。
電源ボタンはキーボード右上にあります。
なお、BTOデバイスオプションでは追加のiiyama PC純正ACアダプターをご用意しておりますので、自宅と学校にそれぞれACアダプターを置いておくといった使い方もできますのでご購入の際にはぜひご検討ください。後からの追加購入ももちろん可能です。
高速かつ安定した通信が可能なWi-Fi 6Eに対応
本製品は従来のWi-Fi 6(IEEE802.11ax)を拡張したWi-Fi規格であるWi-Fi 6Eに対応しています。
今までの5GHz帯と2.4GHz帯に加え、新たに6GHz帯での通信が可能となり、6GHz帯での通信は高速なWi-Fi 6Eによる接続のみとなるため、5GHz帯や2.4GHz帯のように通信速度の遅い端末の影響を受けて低速になるおそれが少なく、通信速度が低下しにくくなります。
※6GHz帯をご利用になる場合、最新のWindows 11と対応無線ルーターをご用意ください。
また、本製品にはPCのパフォーマンスを簡単に切り替えられる「Control Center」というツールがインストールされています。
「パフォーマンス」、「エンターテイメント」、「省電力」、「静音」の4モードがあるため、ACアダプターを接続している場合はエンターテイメントやパフォーマンス、バッテリーでの使用時は静音や消費電力を抑える省電力に切り替えることで、環境に応じた最適なパフォーマンスで使用することができます。
加えて、電池性能の劣化を防ぐためにバッテリー充電を管理できる「Flexi Charger」の設定なども行えます。
高コスパ高性能15.6型フルHDノートパソコンのスペックを紹介
本製品は、処理性能を重視したPerformance-core(P-core)と省電力性を重視したEfficient-core(E-core)で構成されるハイブリッド・アーキテクチャーを採用する第12世代インテル Core プロセッサー・ファミリー H シリーズを搭載しています。処理性能を重視したP-coreをCore i7-12650H プロセッサーでは6コア、インテル Core i5-12450H プロセッサーでは4コア搭載したパフォーマンス特化のモバイル向けCPUです。
一方で比較に記載したCore i7-1355Uは、TDP 15Wで省電力性能に焦点を置いたモバイル向けのCPUになります。iiyama PCの光学ドライブを内蔵する15インチノートパソコン15FH125シリーズで搭載するCPUです。
HシリーズとUシリーズでは方向性が異なるため、単純な比較はできませんが、ここではCPUの処理性能に限ってみていきます。
Core i7-12650H | Core i5-12450H | Core i7-1355U | ||
---|---|---|---|---|
コア数 | P-core | 6 | 4 | 2 |
E-core | 4 | 8 | ||
スレッド数 | 16 | 12 | ||
TurboBoost | P-core | 4.70 GHz | 4.40 GHz | 5.00 GHz |
E-core | 3.50 GHz | 3.30 GHz | 3.70 GHz | |
TurboBoost Max3.0 | 4.70 GHz | – | ||
キャッシュメモリ | 24 MB | 12 MB | ||
メモリ | 対応メモリ | DDR5-5600/DDR4-3200 | ||
最大容量 | 64 GB | 96 GB | ||
グラフィックス | GPU | インテル UHD グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス | |
最大動的周波数 | 1.40 GHz | 1.20 GHz | 1.30 GHz | |
消費電力 | 基本 | 45 W | 15 W | |
最大 | 115 W | 95 W | 55 W |
Passmark PerformanceTestでCPUの全体的な性能を比較
ベンチマークソフトウェアのPassmark Performance Testでは複数のテストを実行し、CPUのマルチコア、シングルコアなどの総合的なCPU性能をスコアの形で表すことができます。グラフは良い性能ほど数字が大きくなります。
テストに使用したソフトウェアはPassMark 9で、性能比較の対象となるのはCPUにCore i7-1355Uを搭載した15FH125シリーズです。
P-coreを6コア搭載したCore i7-12650Hが25678、P-coreを4コア搭載したCore i5-12450Hが18663と、P-coreを2コア搭載したI7-1355Uと比較してCore i7-12650Hがおおよそ46%程度、Core i5-12450Hがおおよそ6%程度スコアが高い結果となりました。これはもちろん、コア数の差に加えて、Core i5-12450H もCore i7-12650HもTDP45Wのパフォーマンス向けの位置づけのCPUとなるため、これだけの性能差が生じる結果になっています。Core I7-1355UはTDP 15Wの省電力向けCPUの位置づけとなり、省電力ながらも上位のグレードのCore i5-12450Hに匹敵する性能を発揮している点は特筆すべき点でしょう。
インテルCore i7-12650H プロセッサーとインテルCore i7-12450H プロセッサーは、インテルCore i7-1355U プロセッサーと比較してハイパースレッディングに対応する処理性能を重視したP-coreを多く搭載していることにより、インターネットや動画視聴などの普段使いはもちろん、Officeや編集ソフトも快適に動作します。
3Dmarkでグラフィックス性能を比較
次にCPU内蔵グラフィックスの性能を比較します。まずはDirectX 11 の代表的ベンチマークでもある、3DMark 「Fire Strike」 のGraphics Scoreをテスト解像度 フルHDで比較してみました。
3DMark 「Fire Strike」の結果では、Core i7-12650Hが4337、Core i5-12450Hが3063で、I7-1355Uは3790と、インテル UHD グラフィックスを搭載するCore i7-12650Hが、ゲームや映像系のクリエイティブ用途向けのインテル Iris Xe グラフィックスを搭載するI7-1355Uをおおよそ14%程度上回る結果となりました。
また、Core i5-12450Hもインテル UHD グラフィックスながら健闘した結果となりました。
最後にDirectX 12の代表的ベンチマークとして、3DMark 「Time Spy」 のGraphics Scoreを見てみます。
3DMark 「Time Spy」 の結果では、Core i7-12650Hが1229、Core i5-12450Hが869で、I7-1355Uは1237と、Core i7-12650Hはインテル Iris Xe グラフィックスを搭載するI7-1355Uとほぼ同等の結果となりました。
この結果から画像編集などのクリエイティブな作業や軽量なゲームにも性能を発揮することが期待できます。
BTOカスタマイズで用途にあった構成に変更が可能
STYLE∞、SOLUTION∞の各モデルはWebから購入可能なBTOカスタマイズメニューより、搭載メモリ、ストレージの容量変更や通常価格よりもお求めやすいデバイスオプションをご用意しております。
メモリ容量のカスタマイズで、アプリケーションの快適性の向上が見込め、ストレージ容量をカスタマイズすると、ご利用になられるアプリケーションの作業領域を多く確保していただくことができます。また、先述の様に、追加用のiiyama PC純正ACアダプターもご用意しております。
メモリの増設、ストレージの変更など、ご購入後のアップグレードについては、パソコン工房店頭もしくはサポートセンターへのお持ち込みで有償によるアップグレードも可能です。
場所を選ばずデスクワーク作業を行えるコストパフォーマンスに優れたノートパソコン
本製品はデスクトップPC並の性能を有するインテル Core i7-12650H プロセッサーを搭載することにより、インターネット閲覧や文章作成からオフィスのデスクトップPCで作成されたデータ容量の大きい資料(3Dデザイン・CADのデータ)の作成まで、外出先で場所を選ぶことなく、快適にご利用いただけます。
本体価格を10万円程度に抑えた高コスパかつ高性能な本製品はホームワークからオフィスワークまで幅広くご利用いただけるオススメのノートパソコンです!
本記事でレビューした製品のスペック
製品型番 | STYLE-15FH127-i7-UHEX [Windows 11 Home] |
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形状 | 15.6型(非光沢カラー液晶) |
解像度 | フルHD(1920×1080ドット) |
OS | Windows 11 Home |
CPU型番 | インテル Core i7-12650H プロセッサー |
メインメモリ | DDR4-3200 S.O.DIMM (PC4-25600) 8GB(8GB×1) |
グラフィックス | UHD Graphics |
ストレージ | 500GB NVMe対応 M.2 SSD |
光学ドライブ | 光学ドライブ非搭載 |
チップセット | CPU統合チップセット |
カードリーダー | micro SDカードリーダー |
オーディオ機能 | High Definition Audio subsystem |
スピーカー / マイク | 内蔵ステレオスピーカー / 内蔵マイク |
カメラ | 100万画素 |
LAN | 有線:1000BASE-T LANポート 無線:IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n対応 Wi-Fi + Bluetooth 5 |
キーボード | 日本語キーボード |
マウス・ポインティングデバイス | マルチタッチ対応タッチパッド |
電源 | ACアダプターまたはリチウムイオンバッテリー |
外部端子 | ヘッドフォン / スピーカー出力×1 ,マイク入力×1 ,USB 3.1(Type-C)ポート×2 ,USB 3.0×1 ,USB 2.0×1 ,ディスプレイ出力(HDMI×1/Mini DisplayPort×1) |
重量 | 約2.06kg(バッテリー含む) ※カスタマイズ内容により重量は異なります |
サイズ | 約幅360.5mm×奥行240mm×高さ27.8mm(※ゴム足含む) |
360度どこからみても凡人、職人番号ラッキー7!職人7号です。主に写真撮影、動画編集を担当。パソコン工房ECサイトのBTOPCや自作パーツ等ひろく手掛ける。店舗部門出身。