

【7/24 更新】GeForce RTX 4060 ベンチマーク記事を追加いたしました。
GeForce RTX 40シリーズのミドルレンジモデルとして、6月28日にGeForce RTX 4060の発売が開始されました。今回はこのGeForce RTX 4060について、ベンチマークテストを通してその性能を確認して行きます。
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GeForce RTX 4060 発売開始!
GeForce RTX 4060 について、パソコン工房での発売を開始いたしました。詳細は特集ページをご覧ください。
Ada Lovelaceアーキテクチャー採用のGeForce RTX 4060について
GeForce RTX 4060 はNVIDIA Ada Lovelace アーキテクチャを採用し 8GB の GDDR6 メモリを搭載するNVIDIA製ミドルクラスのグラフィックスカードです。最もリアルなレイトレーシンググラフィックスと最先端のAI機能に適したRTコアやTensorコアを搭載し、ゲーマーやクリエイターに究極のパフォーマンスを提供します。
GeForce RTX 4060 ベンチマーク情報
早速ですが、GeForce RTX 4060 のベンチマークを実行していきましょう。比較対象として、GeForce RTX 40シリーズから上位モデルのGeForce RTX 4060 Tiを、GeForce RTX 30シリーズからGeForce RTX 3070と直接の前モデルとなるGeForce RTX 3060 、さらに一部テストのみとなりますが、GeForce RTX 3060 Tiのスコアを過去記事より流用して比較いたします。
テスト解像度は、NVIDIAが本製品を「高性能な1080p向けのグラフィックスカード」と謳う事もあり、フルHD(1920 x 1080)を中心に、WQHD(2560 x 1440)と4K(3840 x 2160) の解像度を追加して行っています。また、3DMarkでは、CPU性能の依存度が少ないGraphics Scoreでの比較となります。
GeForce RTX 4060 Ti 8GB / 16GB |
GeForce RTX 4060 |
GeForce RTX 3070 |
GeForce RTX 3060 Ti |
GeForce RTX 3060 |
|
---|---|---|---|---|---|
NVIDIA CUDAコア |
4352 | 3072 | 5888 | 4864 | 3584 |
Shaderコア | Ada Lovelace 22 TFLOPS |
Ada Lovelace 15 TFLOPS |
Ampere 20 TFLOPS |
Ampere 16 TFLOPS |
Ampere 13 TFLOPS |
レイ トレーシング コア |
第3世代 51 TFLOPS |
第3世代 35 TFLOPS |
第2世代 40 TFLOPS |
第2世代 32 TFLOPS |
第2世代 25 TFLOPS |
Tensor コア(AI) |
第4世代 353 AI TOPS |
第4世代 242 AI TOPS |
第3世代 163 AI TOPS |
第3世代 130 AI TOPS |
第3世代 102 AI TOPS |
定格 クロック |
2.31GHz | 1.83GHz | 1.50GHz | 1.41GHz | 1.32GHz |
ブースト クロック |
2.54GHz | 2.46GHz | 1.73GHz | 1.67GHz | 1.78GHz |
VRAM | 8GB GDDR6 / 16GB GDDR6 |
8GB GDDR6 |
12GB GDDR6 |
||
メモリ 転送レート |
18Gbps | 17Gbps | 14Gbps | 15Gbps | |
メモリ インター フェイス幅 |
128ビット | 256ビット | 192ビット | ||
メモリバス 帯域幅 |
288GB/s | 272GB/s | 448GB/s | 360GB/s | |
TGP | 160 / 165W | 115W | 220W | 200W | 170W |
~GeForce RTXシリーズ スペック一覧~
GeForce RTX 4060のスペックは、前モデルのGeForce RTX 3060と比較した場合、CUDAなど各種コア数が約15%前後減り、ブーストクロックが約680MHz上昇、そしてメモリバス幅と帯域幅が減少しています。
各種コア数は減っていますが、先日公開したGeForce RTX 4060 Tiの記事同様、世代の進化とクロック上昇により基本性能は向上していることが期待できます。
なお、ベンチマークテストはResizable BARやDLSSを有効にして行っております。
※ベンチマークテストで用いた構成は末尾に記載しています
NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti 発売情報・ベンチマークレビュー
https://www.pc-koubou.jp/magazine/79634
3DMark 「Fire Strike」
まずは、DirectX 11 の代表的ベンチマークとして、3DMark 「Fire Strike」 のGraphics Scoreを見てみましょう。テスト解像度は、フルHDのFire Strike と、WQHD のFire Strike Extremeです。
~3DMark Fire Strike~
GeForce RTX 4060は、解像度に関わらずGeForce RTX 4060 TiとGeForce RTX 3060のほぼ中間となりました。詳細はGeForce RTX 3060に対して約28%上回り、GeForce RTX 3060 Tiには少しだけ及ばず、フルHDで5%、WQHDでは約7%下がっています。
3DMark 「Time Spy」
次に、DirectX 12の代表的ベンチマークとして、3DMark 「Time Spy」 のGraphics Scoreを見てみましょう。テスト解像度は、WQHDのTime Spyと4KのTime Spy Extremeとなります。
~3DMark Time Spy~
Time Spyでも全体の傾向はFire Strikeと同様で、GeForce RTX 4060 TiとGeForce RTX 3060のほぼ中間ですが、Fire Strikeと比べてGeForce RTX 3060寄りになり、約23%のリードでした。その分GeForce RTX 3060 Tiとの差は約12%に広がっています。
3DMark 「Speed Way」
続いて、DirectX 12 Ultimateに対応したベンチマークテストである「Speed Way」を見てみましょう。Speed Wayでは、DirectX レイトレーシングやメッシュシェーダーを使用して、リアルタイムにグローバルイルミネーションやレイトレーシングによる反射の描画を行い、その性能をテストする内容となっています。
Speed Wayでは、標準設定の解像度はTime SPYと同じWQHDとなります。また、DLSSについては無効となっており、RTコアの性能の比較として見ていきます。
~3DMark Speed Way~
Speed Wayのスコアは、GeForce RTX 3060に対しては約18%上回り、GeForce RTX 4060 Tiからは約19%の差となっています。
3DMark 「DirectX Raytracing feature test」
続いて「DirectX Raytracing feature test」を見てみましょう。本テストはすべての画面をレイトレーシングでレンダリングすることで、より負荷の高いグラフィックスカードのレイトレーシング性能を計測できます。結果はフレームレートで表示されます。なお、Sample count数は、標準設定の12のほか、6と20を加えてテストを行いました。
~3DMark DirectX Raytracing feature test~
DirectX Raytracing feature testでは、GeForce RTX 4060 Ti記事と同様に、RTX40シリーズの強みを見せ、GeForce RTX 3060 Tiを凌駕しました。GeForce RTX 40シリーズの第3世代RTコアが、GeForce RTX 30シリーズの第2世代RTコアから着実に進化したことが実証されています。
3DMark 「Port Royal」
DirectX Raytracingの後は、リアルタイムレイトレーシング性能を見るベンチマークテストの3DMark「Port Royal」を用いて、レイトレーシング性能を見ていきましょう。Port Royalでは、いくつかあるレイトレーシングアルゴリズムのうち、レイトレーシングリフレクションを使用したものとなります。
ベンチマークスコアであるGraphics Scoreと一緒にフレームレートも計測することが出来ます。なお、解像度は標準設定のWQHDとなります。また、DLSSについては無効となっており、RTコアの性能の比較として見ていきます。
~3DMark Port Royal~
~3DMark Port Royal fps~
Port Royalを見ると、上位製品のGeForce RTX 4060 Tiに差を付けられています。これまでの傾向はGeForce RTX 4060 TiとGeForce RTX 3060の中間でしたが、本テストではGeForce RTX 3060 TiとGeForce RTX 3060の中間に落ち着きました。
ではリアルタイムレイトレーシングにDLSSを有効にするとどうなるのかを続けてみていきます。
3DMark 「NVIDIA DLSS feature test」
3DMarkの締めは「NVIDIA DLSS feature test」を確認します。「NVIDIA DLSS feature test」は、レイトレーシング性能を見る「Port Royal」を活用したベンチマークテストで、GeForce RTX 40シリーズやGeForce RTX 30シリーズが搭載するTensorコアを用いたDLSS(Deep Learning Super Sampling)の性能を見ることができ、結果はフレームレートで表示されます。
DLSSモードはPERFORMANCE とQUALTYを選択しています。DLSSが有効ではない場合の結果はOFF として計測されます。また、GeForce RTX 4060 TiとGeForce RTX 4060はDLSS 3に対応しているため、DLSS 2設定だけでなくDLSS 3設定も測定を行っています。そしてフルHDではDLSS 3が選択できないため、DLSS 2のみの結果となります。
※DLSS 3設定は、GeForce RTX 4060 Ti(DLSS 3)、GeForce RTX 4060(DLSS 3)と表記しています。
~3DMark NVIDIA DLSS feature test フルHD~
~3DMark NVIDIA DLSS feature test WQHD~
GeForce RTX 4070のDLSS 3はPERFORMANCEで約7フレーム、QUALTYでは約12フレーム向上し、効果を実感できました。 DLSS 3によるフレームジェネレーション機能は、GeForce RTX 30 シリーズにはないアドバンテージとなる機能であることが確認できます。
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク
続いて、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークです。テスト環境設定は高品質・フルスクリーンになります。
~FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークスコア~
FINAL FANTASY XV は3DMark「Fire Strike」と似た結果で、GeForce RTX 4060は、GeForce RTX 4060 TiとGeForce RTX 3060の中間となりました。スコアはフルHD時が10440(とても快適)、WQHDは7638(快適)のため、フルHDゲーミング向けとして問題ない性能を持つと言えるでしょう。
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク
最後に、ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークです。テスト環境設定は最高品質・DirectX 11・フルスクリーンとなります。ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレについては、ベンチマークテストの詳細で平均fps(フレームレート)も確認できるので、合わせて掲示します。
~ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク スコア~
~ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク フレームレート~
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレは、スコアがフルHDとWQHDにおいて「非常に快適」となる15000を超えています。またフルHD時のフレームレートが160FPSを超えている事から、高リフレッシュレートのゲーミングモニタも威力を発揮するでしょう。
GeForce RTX 4060はオンラインRPGを長時間プレイする人を中心にお勧めしたいグラフィックスカード
GeForce RTX 4060は、前モデルのGeForce RTX 3060から約20%の性能向上が見られました。基本的にGeForce RTX 3060 Tiには及ばないものの、DLSS 3対応のゲームでは勝るなど、新世代の製品らしい利点も見せています。
なお、本製品の特徴として、TGPが115Wと非常に低いことがあります。GeForce RTX 3060から55W、GeForce RTX 3060 Tiからは85Wも低く、当然ですが消費電力も下がります。
2023年7月1日より、電力大手7社の価格改定で電気量料金が約38%※値上がりしました。TGPが非常に低く、その上でファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレの結果が、フルHDだけでなくWQHDでも「非常に快適」なGeForce RTX 4060は、プレイ時間が長くなりがちなオンラインRPGを快適かつ電気代も抑えてのプレイが可能です。もちろんフルHD環境なら3Dゲーム全般において過不足ない性能を発揮しますので、アクションやFPSも楽しめます。
※2023年7月時点、東京電力のスタンダードS契約時、1カ月の総使用量が121kwh~300kwh範囲内の家庭における、1kwh辺りの電気量料金の場合。
なお、価格については発売時点で52,000円前後からスタートし、現在は5万円を切る製品も見受けられますが、価格が下がっているGeForce RTX 3060が4万円台前半、性能はGeForce RTX 4060を上回るGeForce RTX 3060 TiがGeForce RTX 4060と同価格帯となっており、どれを選ぶか悩ましいかもしれません。
ですが、DLSS 3の効果や消費電力(電気代)の軽減に期待したい人には、GeForce RTX 4060は価値あるグラフィックスカードとなるでしょう。
グラフィックス カード |
ZOTAC製 GeForce RTX 4060 Ti |
MSI製 GeForce RTX 3070 |
Palit製 GeForce RTX 4060 |
ASUS製 GeForce RTX 3060 |
MSI製 GeForce RTX 3060 Ti |
---|---|---|---|---|---|
CPU | Core i9-13900K (P-core:8コア、E-core:16コア / 32スレッド) |
Core i9-10900K (10コア / 20スレッド) | |||
CPUクーラー | Coolermaster製 360mm水冷クーラー (MLY-D36M-A23PZ-R1) |
Coolermaster製 240mm水冷クーラー (MLY-D24M-A23PZ-R1) |
– | ||
マザーボード | MSI Z790-S01 | ASUS Prime Z490-A | |||
メインメモリ | DDR5-4800 32GB (16GB x2) | DDR4-3200 16GB (8GB x2) | |||
ストレージ | WesternDigital WDS500G2B0C M.2 NVMe SSD | WDS250G2X0C M.2 NVMe 250GB | |||
電源 | Seasonic SSR-1000PD(80PLUS Platinum、1000W) | ||||
OS | Windows 11Home 64bit(バージョン:22H2) | Windows 10 Home 64bit (バージョン:2004) | |||
グラフィックス ドライバ |
GeForce Game Ready Driver Ver 535.98 | GeForce Game Ready Driver Ver 536.40 | GeForce Game Ready Driver Ver 475.51 |
~検証に使用した構成~

テクニカルライターから巡り巡ってパソコン工房にやってきました。「読みやすさ」をモットーに、文書作成やチェックを中心に担当していきます。趣味はレトロゲームの攻略動画投稿などです。