NVIDIA® GeForce RTX™ 30シリーズは、2020年9月2日に発表された第2世代RTXアーキテクチャとなる、「NVIDIA Ampereアーキテクチャ」を採用するNVIDIAの新しいグラフィックスカードです。今回はこの「NVIDIA Ampereアーキテクチャ」についてご紹介いたします。

技術解説資料最終更新日: 20200917

GeForce RTX 30シリーズ| NVIDIA Ampere アーキテクチャ とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

NVIDIA® GeForce RTX™ 30シリーズは、2020年9月2日に発表された第2世代RTXアーキテクチャとなる、「NVIDIA Ampereアーキテクチャ」を採用するNVIDIAの新しいグラフィックスカードです。
GeForce RTX 30シリーズの登場により、GeForce RTX 20シリーズは第1世代RTXアーキテクチャと呼称され、GeForce RTX 20シリーズに比べGeForce RTX 30シリーズでは、最大で2倍のリアルタイム レイ トレーシング性能を持つ第2世代RTコア、最大で2倍のディープラーニング性能を持つ第3世代Tensorコアを統合しています。CUDAコアの数も倍増、GDDR6Xを採用し、ついに「8K HDRゲーミング」へ対応するなど、最新の人気のゲームを高パフォーマンスで、超高解像度映像でお楽しみいただけるようになりました。

NVIDIA Ampereアーキテクチャとは

NVIDIA Ampereアーキテクチャの読み方

「NVIDIA Ampereアーキテクチャ」はエヌビディア アンペア アーキテクチャと呼ばれています。
「GeForce RTX 30シリーズ」は ジーフォース アールティーエックス さんじゅうシリーズと一般的に呼ばれています。

NVIDIA Ampereアーキテクチャの主な特徴

NVIDIA Ampereアーキテクチャは、NVIDIA GeForce RTX 30シリーズに搭載されるチップの採用するアーキテクチャとなり、GeForce RTX 20シリーズではNVIDIA Turingアーキテクチャ、GeForce GTX 10シリーズではNVIDIA Pascalアーキテクチャが採用されており、これらのアーキテクチャの後継となります。

NVIDIA Ampereアーキテクチャの主な特徴として、
・Ampereアーキテクチャでは、製造プロセスが8nmとなり、前世代のTuringアーキテクチャの12nmから比べて微細化しました。
・Ampereアーキテクチャでは、レイトレーシング用の第2世代「RTコア」とディープラーニング用の第3世代「Tensorコア」が実装されました。
・Ampereアーキテクチャでは、SM(Streaming Multiprocessor)に多くの改良が加えられました。CUDAコアの数が倍増しFP32性能が2倍、L1のバンド幅が2倍、容量は33%増加しキャッシュのパーティションサイズが2倍、RTコアでは三角形との交差を計算する速度が2倍、Tensorコアではスパースにより最大2倍の計算処理ができるなど、さまざまなポイントで「性能が2倍」となっています。
・Ampereアーキテクチャは、Turingアーキテクチャに比べ1.9倍の電力効率になり、電力を上げた際の性能の向上率も改善しました。
・グラフィックメモリとして新たに「GDDR6X(約19Gbps)」をサポートし、TuringアーキテクチャのGDDR6(約14Gbps)を上回る転送速度を実現しました。
・DLSS 2.0に対応し、8Kゲーミング対応のUltra Performanceモード(9倍の超解像度)に対応、VRに対応、動的解像度対応するなど、Tensorコアを使用したAIレンダリングがより強化されました。
・8Kへ対応し、HDMI2.1によりケーブル1本で8K映像の表示が可能となっています。さらにGeForce RTX 3090では、8K HDRでも60fps以上を実現できるなど、パフォーマンスが十分に発揮できるとされています。
・8Kなどテクスチャデータの大容量化に伴い、新たにRTX IO(アールティーエックス アイオー)に対応し、SSDなどのストレージからCPUを介さず直接GPUへ圧縮されたデータを読み込みさせることができるようになりました。今後Windows 10で実装予定の「Microsoft Direct Storage」を使用した機能となります。

NVIDIA GeForce RTX 30シリーズとは

GeForce RTX 30シリーズのラインナップ

2020年9月17日時点でGeForce RTX 3090、GeForce RTX 3080、GeForce RTX 3070の3モデルが発表されています。スペックは以下の通りとなります。

  GeForce RTX
3090
GeForce RTX
3080
GeForce RTX
3070
GPUコア GA102 GA102 GA104
製造プロセス 8nm
CUDAコア 10496基 8704基 5888基
定格クロック 1.40GHz 1.44GHz 1.50GHz
ブーストクロック 1.70GHz 1.71GHz 1.73GHz
Shader 36TFLOPS 30TFLOPS 20TFLOPS
Tensorコア 285TFLOPS 238TFLOPS 163TFLOPS
RTコア 69TFLOPS 58TFLOPS 40TFLOPS
メモリタイプ GDDR6X GDDR6
メモリ容量 24GB 10GB 8GB
メモリ転送レート 19.5Gbps 19Gbps 14Gbps
メモリバス幅 384bit 320bit 256bit
メモリバス帯域幅 936GB/s 760GB/s 448GB/s
NVLink ×
G-SYNC
TDP 350W 320W 220W
補助電源 8pin + 8pin 8pin + 8pin 8pin
推奨電源 750W 650W

NVIDIA GeForce RTX 30 シリーズスペック表

GeForce RTX 30シリーズのモデルナンバーについて

GeForce RTX 30シリーズの製品型番(モデルナンバー)は次のようなルールで命名されています。

GeForce RTX 30シリーズの命名ルールGeForce RTX 30シリーズの命名ルール

GeForce RTX 30シリーズの位置づけ

GeForce RTX 30シリーズは、以下のような位置づけとされています。

GeForce RTX 30シリーズの位置づけGeForce RTX 30シリーズの位置づけ

GeForce RTX 30シリーズのここがスゴい!

リアルタイムレイトレーシング

GeForce RTX 30シリーズは、実際のゲーミングプレイでもレイトレーシングを有効化できるグラフィックスカードです。
レイトレーシングとは、Ray(光源)を追跡し、物体の表面を照らす、反射する、透過する、屈折するなどをシュミレーションし、現実に近い表現を得るための3D CGレンダリング手法の一つです。
1画素ずつ光源の経路を計算するため、極めて高い品質で描画することができる特徴を持つ一方、その計算量はとても膨大で時間のかかる処理でしたが、
GeForce RTX 30シリーズでは、この演算処理を「AI」を併用することで「リアルタイム」で実行し、ゲーム内で素早く動的に使用することができるようになりました。

NVIDIA DLSS (Deep Learning Super Sampling)

DLSSはディープラーニング用のTensorコアを用いて、映像の忠実度を引き上げる画期的なAIレンダリングテクノロジーです。NVIDIA DLSSテクノロジーにより、8K/HDRといった超高解像度でもレイトレーシングを利用する事ができます。
また、新しいテンポラルフィードバック技術により、細部に至るまで驚くほどのシャープな画像や、フレームごとの安定性の改善が実現します。

NVIDIA REFLEX

NVIDIA REFLEXは、GPU とゲームの最適化を両方組み合わせて、マウスを操作してから画面上に反映されるまでの遅延時間を劇的に減らします。
対戦ゲームの設定でREFLEX低遅延モードを有効化することで応答性を高め、GeForce RTX 30 シリーズのパワーとの組み合わせにより、1000分の1秒を争う状況で必要とされる反応時間を提供します。
NVIDIA REFLEXテクノロジーによる低遅延技術とパワフルなAmpereアーキテクチャを採用したGeForce RTX 30 シリーズは、最も応答性に優れた対戦ゲーム向けグラフィックスカードです。

※NVIDIA REFLEXを利用するには、ゲームタイトルの対応および、使用するモニタやマウス、キーボードの対応が必要となります。

RTX IO

GeForce RTX 30シリーズでは、保存されているゲームデータをGPUが直接読み込み、GPU上でゲームデータの展開を行わせます。
CPUを介することなく圧縮したままのデータをGPUに転送するためI/O性能が大幅に向上し、ゲームのロード時間が大幅に短縮されます。
また、CPUでデータを展開する必要が無いため、CPUの負荷を大幅に減らすことが可能となっています。

※RTX IOを利用するには、ゲームタイトルの対応が必要となります。今後登場予定の「Microsoft Direct Storage」の実装が必要です。

HDMI2.1、DisplayPort1.4a対応

GeForce RTX 30シリーズは、8K HDR画像の出力が可能なHDMI2.1やDisplayPort1.4aに対応しました。
ケーブル1本で8K映像を楽しむことが出来ます。

AV1 ビデオコーデック

GeForce RTX 30シリーズは、H.265より2割以上も動画圧縮率の高い「AV1(AOMedia Video 1)」コーデックにハードウェアで対応しました。
専用の「AV1」ハードウェアデコーダーの搭載により、8K HDRでの配信にも対応可能となっています。

GeForce RTX 30シリーズ よくある質問と答え(FAQ)

Q1.Windows 10以外でも使えるの?

A1.
Windows 10 64bit の他、Linux 64bit や FreeBSDx64 などがサポートされています。

Q2.PCI Express 3.0 のマザーボードでも使用できるの?

A2.
PCI Express 3.0 のマザーボードでも使用可能です。
PCI Express 4.0 のマザーボードであれば、GeForce RTX 30 シリーズの性能を最大限まで引き出すことが出来ます。

Q3.補助電源コネクタは?

A3.
GeForce RTX 3090と3080では〈8Pin + 8Pin〉コネクタ、3070では〈8Pin〉コネクタとなります。
6Pin用の電源ケーブルでは動作致しませんので、ご使用の環境によっては電源ユニットの交換が必要になる可能性があります。
※NVIDIAリファレンスデザインに基づく場合。オリジナルクーラーモデルやOCモデルの場合、必要な補助電源コネクタが変わる場合が有ります

Q4.12Pinの補助電源コネクタってなに?

A4.
GeForce RTX 30 シリーズのFounders EditionでNVIDIAが採用した新しいコネクタです。
パッケージの付属品に「8Pin + 8Pin ⇒ 12Pin 」の変換ケーブルが付属するため、8Pin用の電源ケーブルがある電源であれば、そのまま使用する事が可能です。
Founders Edition以外の製品については、今まで通りに8Pinの補助電源コネクタが使用されています。

Q5.SLIを構築する事は出来るの?

A5.
GeForce RTX 3090では、SLIに変わって採用されたNV LINKを使用する事で、SLI同様にマルチGPU環境を構築する事が可能となります。
※ブリッジもSLI用ブリッジからNV LINK用ブリッジへと変更になるため、別途NV LINK用ブリッジが必要となります

Q6.AMDのRadeonから乗り換える事は出来る?

A6.
Radeonシリーズから乗り換える事は出来ます。
なお、Radeonカードを取り外す前に、Radeon用ドライバーや関連プログラムをアンインストールして下さい。

ライタープロフィール 職人5号

Windows2000登場前からほぼ一貫してPC製造部門に従事。PC組立はもちろん、OSイメージの作成や製造時のトラブルシュートを行う。 その経験を生かしてOSの基本情報や資料室を担当する事が多い。

記事を
シェア