Office 2019 が入手できたので、早速レビューしてみました。おおよそ3年おきにリリースされてきた永続使用可能なOfficeの最新版です。

ITトレンド最終更新日: 20190122

Microsoft Office 2019 速攻レビュー

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永続使用可能なOfficeの最新版として、Office 2019 が発表されましたので、早速試してみました。
永続使用可能なOfficeは、Office 2010 ・Office 2013 ・Office 2016 という具合に、おおよそ3年おきにリリースされていて、その最新版が今回発売されたOffice 2019 となります。

Office 2019とは

Microsoft Office には、Office 2019やOffice 2016のように永続使用可能な買い切り型と、Office 365のように1か月~1年更新のサブスクリプション型の2種類が存在しています。
買い切り型のOfficeでは同じバージョンのOfficeを使い続けられるのに対し、サブスクリプション型のOfficeでは最新機能がアップデートされていくので、常に最新版のOfficeを使用できるという違いが有ります。
Office 2019は永続使用可能な買い切り型Officeの最新版となります。

Office 2019のインストール要件

Office 2019のインストール要件は意外と低く、現在発売中の Windows10 搭載パソコンなら大体対応可能と言えます。

CPU 1.6GHz、2コア
メモリ 4GB、2GB(32 ビット)
HDD 4GBの空きディスク領域
画面解像度 1280×768
OS Windows 10

Office 2019 動作スペック表

Office 2019 とOffice 2016 との違い

Office 2019 と Office 2016との違いで注意すべきは以下の2点となります。

Office 2019 は、Windows10 専用
Office 2016と異なり、Windows 7 や8.1は対象外となっています

Office 2019 の標準インストールは64bit版
Office 2016では標準インストールは32bit版となっていました。
なお、Office 2019でも明示的に32bit版を選択すれば32bit版をインストールできますので、32bit版が良い場合は明示的に32bitを選択して下さい。

Office 2019 の新機能

Office 2019より加わった新機能として、新しいインクツール、データ型、関数、翻訳および編集ツール、モーション グラフィックス、使いやすい機能など、多数の改善が行われています。
そのなかの機能からWord、Excel、PowerPointで共通に使える注目の新機能をピックアップいたします。

・スケーラブル ベクター グラフィックス (SVG) ファイルを挿入可能に
スケーラブル ベクター グラフィックス (SVG)を挿入して、ドキュメント、ワークシート、プレゼンテーションに視覚的な効果を追加できます。
ベクターデータを扱えるようになったことで拡大縮小しても画像の解像度に影響を及ぼしません。

Office 2019の新機能:フィルターを適用したスケーラブル ベクター グラフィックス (SVG)Office 2019の新機能:フィルターを適用したスケーラブル ベクター グラフィックス (SVG)

・3D モデルが挿入可能に
3D モデルを使用すると、ワークブックに視覚的かつ独創的なインパクトを加えることができます。

Office 2019の新機能:すべての角度を表示する 3D モデルOffice 2019の新機能:すべての角度を表示する 3D モデル

・別の言語にテキストを翻訳する
ネットワークに接続された環境であればMicrosoft Translator を使用して単語、語句、その他のテキストの選択範囲および全文を別の言語に翻訳できます。

Office 2019の新機能:Microsoft Translatorを使用した翻訳機能Office 2019の新機能:Microsoft Translatorを使用した翻訳機能

・その他、Office アプリ別の新しい機能として・・・
ExcelではTEXTJOIN、CONCAT、IFS などの「新しい関数」やマップグラフ、じょうごグラフなどの「新しいグラフ」に対応。
WordではLaTeX 構文を使用して数式の作成に対応。
PowerPointではズーム機能により、プレゼンテーション中に特定のスライド、セクション、部分間を決定した順序で切り替えることができ、流れを中断することなく、スライドを前に進めたり、再度確認したりすることができます。

Office 2019の新機能:プレゼンテーションを一度にすべて表示するサマリー ズームの作成Office 2019の新機能:プレゼンテーションを一度にすべて表示するサマリー ズームの作成

また、Surface ペン、または Bluetooth ボタンを備えたその他のペンを使用して、スライドの切り替えが行えるほか、指やペンを使用して図形やテキストを手描き入力するインク機能にも対応しています。
インク機能はPowerPointに限らず、Word、Excel、Visioでも使用可能です。

Office 2019の新機能:手描き入力できるインク機能Office 2019の新機能:手描き入力できるインク機能

Word 2019、Powerpoint 2019、Excel 2019新機能まとめ

Word 2019 の新機能
・他のユーザーの変更をリアルタイムで表示する…他のユーザーが一ドキュメントを自分と一緒に操作しているときに、自分のプレゼンスと変更内容が表示されます。
・言語の壁を取り除く…Microsoft Translator を使用して単語、語句、または文を別の言語に翻訳できます。
・読みやすさを向上させる…文字間隔、列の幅、ページの色を調整し、Word で読み上げられる文書を聞くこともできます。
・デジタル ペンを使用した描画と書き込み…カスタマイズ可能な、携帯用のペン(および鉛筆)のセットを使用すると、文書を自然な方法で記述できます。
・数式でLaTeX構文を使用する…数式を作成して編集できるLaTeXの数式構文をサポートするようになりました。
・アイコンとSVGを追加する…アイコンや他のスケーラブル ベクター グラフィック (SVG)をドキュメントに加えることができます。
・3D画像を使用してすべての角度を取得する…3Dモデルを簡単に挿入でき、360 度回転させることができます。
・ワンクリックでアクセシビリティの問題を解決する…アクセシビリティチェックは、国際標準と便利な推奨事項を更新して、障碍のあるユーザーが文書をアクセシビリティ対応にするために、これまで以上に優れています。
・音声をキューにする…音声キューを提供することによって、サウンド効果でMicrosoft Officeの生産性を高めることができます。
・ページを一度に並べて表示する…連続的にスクロールする代わりに、左右に並べて表示し、本のようにページをめくります。

PowerPoint 2019 の新機能
・PowerPoint のズーム機能…ズームを作成すると、プレゼンテーション中に、特定のスライド、セクション、部分間を決定した順序で切り替えることができます。
・テキスト用蛍光ペン…Word と同じテキストの蛍光ペンを使用できるようになりました。
・視覚的なインパクトを高めるベクター グラフィックス…スケーラブル ベクター グラフィックス (SVG) 画像を挿入および編集できるようになりました。
・SVG アイコンの図形への変換…SVG 画像またはアイコンを Office 図形に変換すると、SVG ファイルを分解し、その個々のパーツを編集できます。
・3D モデルの挿入であらゆる角度からの表示が可能に…3D モデルを簡単に挿入でき、360 度回転させることができます。
・背景の削除がより簡単に…図の背景の削除および編集が簡単になりました。
・4K にエクスポート…プレゼンテーションをビデオにエクスポートできます。
・記録機能…ビデオまたはオーディオ ナレーションを記録することができます。
・カスタマイズ可能なポータブル ペン セット…手描き入力のためのペン、蛍光ペン、鉛筆の個人用セットを選択し、Office アプリ全体で使用することができます。
・インク効果…さまざまな色だけでなく、メタリック ペンやインク効果を使用することができます。
・インク描画のセグメント消しゴム…インク描画を整理するときに正確にコントロールできます。
・直線を描画するための直線定規…ルーラーで水平、垂直、またはその間のいずれかに位置付けます。角度設定が備わっているため、必要に応じて正確な角度で設定できます。
・じょうごグラフと 2D マップ グラフ…段階的に減少する値を比較して表示することができます。
・デジタル ペンを使用してスライド ショーを実行する…Surface ペン、または Bluetooth ボタンを備えたその他のペンを使用して、スライドの切り替えを行うことができます。

Excel 2019 の新機能
・新しい関数…TEXTJOIN、CONCAT、IFS などネイティブ関数で引き続き改善が行われています。
・新しいグラフ…マップ グラフを作成して、地理的領域全体の値を比較したり、分類項目を表示したりできます。じょうごグラフでは、プロセス内の複数のステージ間で値が表示されます。
・ビジュアルの強化…すべての SVG 画像とアイコンを Office の図形に変換することで、色、サイズ、テクスチャを変更できるようになります。
・インク機能の強化…ブックに複雑な数式を含める場合、[挿入]、[数式]、[インクで数式を挿入] の順に移動できるようになりました。
・アクセシビリティ機能の向上…アクセシビリティの問題をワンクリックで修正できます。
・共有がより簡単に…最近使用したクラウドベースのファイルや Web サイトにハイパーリンクを添付したり、スクリーン リーダーの利用者にわかりやすい表示名を作成したりするのが簡単になりました。
・ピボットテーブルの機能拡張…目的の小計や総計の表示方法、レポートのレイアウトを選択し、既定として保存します。次にピボットテーブルを作成する際は、そのレイアウトで開始されます。
・Power Pivot の更新…データ モデル ダイアグラム ビューを高解像度の画像ファイルとして保存し、データ モデルの共有、印刷、分析に使用することができます。
・Power BI への公開…Power BI サブスクリプションをお持ちの場合、ローカルに保存されたファイルを Power BI に公開できるようになりました。
・取得と変換 (Power Query) …SAP HANA コネクターなど新しいコネクターが追加されました。さらに、既存のコネクターにも多数の改善が加えられ、データをさまざまなソースから効率的かつ簡単にインポートできるようになりました。

じょうごグラフとマップグラフの例

Excel 2019 の新機能:じょうごグラフExcel 2019 の新機能:じょうごグラフ

Excel 2019 の新機能:マップグラフExcel 2019 の新機能:マップグラフ

他バージョンのOfficeとの共存について

Office 2019がOffice 2016やOffice 2013などと共存できるかどうか試してみましたが、Office 2019 とOffice 2016・Office 2013はインストール方法が同一なため、共存させる事は出来ませんでした。
コントロールパネル上で確認すると、複数のOfficeが存在していますが、実際には後からインストールしたOfficeに上書きされてしまいました。

Office 365(Premium)がインストール済みのPCで、Office 2019 をインストールOffice 365(Premium)がインストール済みのPCで、Office 2019 をインストール

Office 365(Premium)とOffice 2019 が並んでいますが、Office 365(Premium)のバージョンがOffice 2019に上書きされてしまっています。

Office 365(Premium)のバージョンがOffice 2019に上書きされて同じになっているOffice 365(Premium)のバージョンがOffice 2019に上書きされて同じになっている

マイクロソフトのホームページで確認すると、Office 2010までとそれ以降でインストール方法に違いが有り、Office 2010との共存は可能な様です。
https://www.microsoft.com/ja-jp/office/homeuse/attention4.aspx
とはいえ、セキュリティの問題もありますので、よほどの理由がない限りは避けたほうがよいでしょう。

Office 2019 のエディション

Office 2016 に含まれていた One Note については、Windows10 で提供されている One Note が更新並びにサポートの対象となる最新バージョンとなるため、Office 2019 には、含まれなくなりました。


Office 2019 エディション Office Personal
2019
Office Home &
Business 2019
Office Professional
2019
Word
Excel
Outlook
Power Point
Access
Publisher

Office 2019 エディション別アプリケーション一覧表

細かな機能がブラッシュアップされ、快適性も向上したOffice 2019

前世代のOffice 2016から細かな機能のブラッシュアップが行われたOffice 2019。WordやPowerPointでの3Dモデルの挿入やアニメーションは、見栄えのする文書を作成するのに効果が期待できます。またExcelにおいては、主にVLOOKUP関数などでの処理速度向上は、大量のデータを処理する上で大いに効果が有ると言えます。
標準インストールの64bit化も、OSたるWindows 10で64bitが標準化している事をふまえれば、ごくごく自然の処置と思われます。買い切り型のOfficeの最新版として様々な部分で進化を遂げたOffice 2019は、Office 365と並んで今後のOffice環境の中心となるのは間違いの無い事でしょう。




ライタープロフィール 職人5号

Windows2000登場前からほぼ一貫してPC製造部門に従事。PC組立はもちろん、OSイメージの作成や製造時のトラブルシュートを行う。 その経験を生かしてOSの基本情報や資料室を担当する事が多い。

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