2025年1月30日22時に販売が開始されたGeForce RTX 5080 / 5090について、ベンチマークテストを試してみます。

気になる製品最終更新日: 20250221

GeForce RTX 5080 / 5090 発売情報・ベンチマークレビュー

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【2/21更新】GeForce 5080 / 5090ベンチマーク記事を追加いたしました。
GeForce RTX 5080 / 5090は、GeForce RTX 40 シリーズの登場から約2年ぶりにアーキテクチャが刷新されたハイエンドモデルとして、2025年1月30日の22時に販売が開始されました。
今回はこの新たなハイエンドモデルとなるGeForce RTX 5080 / 5090 について、ベンチマークテストを通してその性能を確認して行きます。

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Blackwell アーキテクチャー採用のGeForce RTX 50 シリーズについて

GeForce RTX 50 シリーズは、NVIDIA Blackwell アーキテクチャを採用したグラフィックスカードです。最もリアルなレイトレーシンググラフィックスと最先端のAI機能に適したRTコアやTensorコアを搭載し、ゲーマーやクリエイターに究極のパフォーマンスを提供します。
ここでは、現時点で判明しているGeForce RTX 50 シリーズのスペックをまとめておりますのでご覧ください。

※メーカー等による事前情報です。最終スペックと異なる場合があります。

GeForce RTX 5090 GeForce RTX 5080 GeForce RTX 5070 Ti GeForce RTX 5070
NVIDIA
CUDAコア
21760基 10752基 8960基 6144基
Shaderコア Blackwell
104.8 TFLOPS
Blackwell
56.3 TFLOPS
Blackwell
43.9 TFLOPS
Blackwell
30.9 TFLOPS
レイ
トレーシング
コア
第4世代
318 TFLOPS
第4世代
171 TFLOPS
第4世代
133 TFLOPS
第4世代
94 TFLOPS
Tensor
コア(AI)
第5世代
3352 AI TOPS
第5世代
1801 AI TOPS
第5世代
1406 AI TOPS
第5世代
988 AI TOPS
定格
クロック
2.01GHz 2.30GHz 2.16GHz
ブースト
クロック
2.41GHz 2.62GHz 2.45GHz 2.51GHz
VRAM 32GB
GDDR7
16GB
GDDR7
12GB
GDDR7
メモリ
転送レート
28Gbps 30Gbps 28Gbps
メモリ
インター
フェイス幅
512bit 256bit 192bit
メモリバス
帯域幅
1.8TB/s 960GB/s 896GB/s 672GB/s
TGP 575W 360W 300W 250W

~GeForce RTX 50 シリーズ スペック一覧~

GeForce RTX 50 シリーズ ベンチマーク情報

それでは、GeForce RTX 50 シリーズのGeForce RTX 5080 / 5090のベンチマークを実行していきましょう。比較対象としては、GeForce RTX 40 シリーズからGeForce RTX 4090、RTX 4080 SUPERを用意しました。
3DMarkでは、CPU性能の依存度が少ないGraphics Scoreでの比較となります。

※ベンチマークテストで用いた構成は記事末に記載しています。

3DMark 「Fire Strike」

まずは、DirectX 11の代表的ベンチマークとして、3DMark 「Fire Strike」のGraphics Scoreを見てみましょう。テスト解像度は、FHDのFireStrike、WQHDのFire Strike Extremeと4KのFire Strike Ultraとなります。

3DMark Fire Strike~3DMark Fire Strike~

GeForce RTX 5090が圧倒的なスコアを記録しており、FHD解像度においてはスコア10万の大台を超えるというインパクトの大きな数字をたたき出しました。GeForce RTX 4090からは30%ほどコアが向上しています。
GeForce RTX 5080はGeForce RTX 4080 SUPERに対して15%程のスコア向上となった一方で、残念ながら今回はGeForce RTX 4090をどの解像度でも超えることは叶いませんでした。

3DMark 「Time Spy」

次いで、DirectX 12の代表的ベンチマークとして、3DMark 「Time Spy」のGraphics Scoreを見てみましょう。テスト解像度は、WQHDのTime Spyと4KのTime Spy Extremeとなります。

3DMark Time Spy~3DMark Time Spy~

Time SpyでもGeForce RTX 5090が他を圧倒し、GeForce RTX 4090から36%向上しています。
GeForce RTX 5080はGeForce RTX 4080 SUPERに対して15%程のスコア向上をここでも示しており、堅実な性能アップとなっております。

3DMark 「Port Royal」「Speedway」「SteelNomad」

続いて、リアルタイムレイトレーシング性能を見るベンチマークテストの3DMark「Port Royal」、DirectX 12のリアルタイムレイトレーシングを採用した「Speedway」、リアルタイムレイトレーシングを使わないDirectX 12で重めの「SteelNomad」を用いてベンチマーク結果を見ていきます。

3DMark Port Royal / Speed way / SteelNomad~3DMark Port Royal / Speed way / SteelNomad~

リアルタイムレイトレーシングの結果もさることながら、注目すべきは現行の実ゲームに近いとされているSteelNomadの結果です。
GeForce RTX 5090の圧倒的な性能はここでも発揮され、GeForce RTX 4090に対し40%以上のスコア向上を見せました。GeForce RTX 5080もGeForce RTX 4080 SUPERに対し20%向上しており、実際のゲームタイトルでも同様の性能向上を期待することができそうです。

3DMark 「NVIDIA DLSS feature test」

3D Markを用いた最後のテストとして、「NVIDIA DLSS feature test」を確認してみましょう。
今回、GeForce RTX 5090、5080は新たにDLSS 4のフレーム生成3倍、4倍に対応し、前世代の2倍以上の性能とうたい文句にされている根拠となっている機能となります。

「NVIDIA DLSS feature test」は、レイトレーシング性能を見る「Port Royal」をベースにしたベンチマークテストで、GeForce RTX 50、RTX 40、RTX 30 シリーズに搭載するTensorコアを用いたDLSS(Deep Learning Super Sampling)の性能を見ることができ、結果はフレームレートで表示されます。今回はテスト解像度に4Kを、DLSSモードはPerformanceを選択しています。なお、DLSSが有効ではない場合の結果はOFFとして計測されます。なお、GeForce RTX 40 シリーズはDLSS 4に対応しますが、DLSS FG x2までの対応となるため、DLSS 4 FG x3以上はRTX 50 シリーズのみの結果となります。

3DMark NVIDIA DLSS feature test 4K~3DMark NVIDIA DLSS feature test 4K~

スコアの傾向はここまでの結果と同様でGeForce RTX 5090が圧倒的な性能を示す一方、GeForce RTX 5080がFG 3xを使用することでようやくGeForce RTX 4090を超えることができました。
FG 3xや4xは、RTX 50 シリーズ専用の機能となることがNVIDIAから発表されておりますが、ゲームタイトル側の対応も必要となるため、今後のゲーム側のアップデートが期待されます。

ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク

ベンチマーク定番のファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマークです。テスト環境設定は最高品質・DirectX 11・フルスクリーン、テスト解像度はWQHDと4Kとなります。ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシーについては、ベンチマークテストの詳細で平均fps(フレームレート)も確認できるので、合わせて掲示します。

ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク スコア~ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク スコア~

ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク フレームレート~ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク フレームレート~

ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシーにおいては、GeForce RTX 4090と比べてWQHD解像度でおおよそ10.9%、4K解像度でもおおよそ37.7%と、今までのベンチマークの結果と比べると差が小さくなっています。動作の指標においては4K解像度で「非常に快適」な動作の指標(15000~)を軽々と上回っており、フレームレートもWQHD解像度で270fps以上、4K解像度で170fps以上と、抜群の性能を示しています。

GeForce 10 シリーズからの歴代トップモデル比較

最後に、GeForce GTX 10 シリーズ、GeForce RTX 20 シリーズ、30 シリーズ、40 シリーズ、50 シリーズから代表的なトップクラスのグラフィックスカードの比較を行ってみました。スコアを取得したCPUが異なることから、単純な比較はできませんが、参考としてどの程度パフォーマンスが向上してきたかの参考として見てみます。

3DMark Fire Strike~3DMark Fire Strike~

TITAN V(GTX 10 シリーズ)やTITAN RTX(RTX 20 シリーズ)に対して、RTX 30 シリーズで40%近い性能向上を見せ、立て続けにRTX 40では前世代から60%もの大きなジャンプとなっています。RTX 50では、RTX 40に対して30%の向上に留まりますが、AIを使用したフレーム生成を合わせるとさらに大きな伸びを期待することができます。
それに加えて、RTX 30 シリーズから比べると、RTX 50 シリーズは倍近い性能向上が期待できることから、RTX 30 シリーズ以前のグラフィックスカードを使用している人は間違いなく買い替えのチャンス到来と見てよいでしょう。
下位グレードのグラフィックスカード同士でも同様の傾向を期待することができますので、今後も登場するRTX 50 シリーズの大まかな性能の目安として考えていただければと思います。

新世代ハイエンドGPUの性能を示したGeForce RTX 50 シリーズ

GeForce RTX 50 シリーズ最上位モデルである GeForce RTX 5090は段違いの性能を見せており、ほとんどのベンチマークにおいてスコアが向上しています。ベースの性能ではGeForce RTX 5080も惜しくもRTX 4090越えはなりませんでしたが、DLSS 4を使用することでRTX 4090を超えるパフォーマンスアップが期待できます。
AI活用によるクオリティアップ、フレームレート向上技術は日々進歩しており、もはやグラフィックスカードに「普通」の機能として搭載されていくことを考えると、グラフィックスカードの性能向上はまた新たな時代に入ったという印象を受けました。
4Kゲーミングやリアルタイムレイトレーシング、500fps以上のゲーミングモニターなど高負荷が当たり前になっていくこれからのPCゲーミングにRTX 50 シリーズは有力な候補のひとつとなるでしょう。

グラフィックスカード MSI製
GeForce
RTX 5090
Palit製
GeForce
RTX 5080
ZOTAC製
GeForce
RTX 4090
PNY製
GeForce RTX
4080 SUPER
CPU AMD Ryzen 7 9800X3D
CPUクーラー 360mm水冷クーラー
マザーボード MSI PRO B650-S
メインメモリ DDR5-5600 32GB(16GBx2)
ストレージ CFD CSSD-M2L1KSFT6KE(M.2 NVMe SSD 1TB)
電源 InWin P130II 1300W(80PLUS Platinum)
OS Windows 11 Home 64bit 22H2
グラフィックスドライバ GeForce Game Ready Driver Ver 572.16

検証に使用した構成

ライタープロフィール 職人23号

主にベンチマークデータ取得等担当しております。
サポート部門出身
コンシューマー系のガジェットマニアです。

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