

2024年5月20日(米国時間)、Microsoftが新しいカテゴリーとして Windows PC 「Copilot+ PC (コパイロットプラス ピーシー)」を発表しました。
Copilot+ PCはこれまでになかったAIを活用した新世代Windows PCです。
Windows 11で既に搭載されている「Copilot」(コパイロット)は、主にMicrosoftのクラウドサーバー側で実行されるのに対し、「Copilot+ PC エクスペリエンス」(コパイロットプラス ピーシー エクスペリエンス)は手元のパソコンのハードウェアを使ってローカルで実行される点が大きな違いとなります。
そのため、AIを処理するための高性能な専用の処理チップが必要となり、このハードウェアと、Microsoftの考える処理性能をもったPCとAIの掛け合わせでCopilot+ PCと呼んでいます。
本記事では、Microsoftが公開したCopilot+ PCでできることや、現時点のシステム要件について解説いたします。
※この記事は2024年7月12日に作成したものです。
※Copilot+ PCについて随時情報を更新いたします。
AI処理に特化したプロセッサー「NPU」について別の記事で解説していますので、こちらの記事をご参照ください。
「NPU」とは
Copilot+ PC 必要スペック(最小システム要件)
Microsoftは、Copilot+ PC ハードウェア要件として以下の最小システム要件を挙げています。
※Windows 11 の最小システム要件に加えて、Copilot+ PC 用のハードウェアには下記のものが含まれている必要があります。
・互換性のあるプロセッサまたはシステム オン チップ (SoC)
Microsoftが承認したプロセッサまたはSoC で40TOPS以上の処理性能を持つNPUを搭載
・RAM
メインメモリが16GBのDDR5またはLPDDR5
・ストレージ
256GB以上のストレージ(SSDまたはUFS)
Copilot+ PCで出来る事
ここではMicrosoft Copilot+ PCの主な機能について紹介いたします。
上記で紹介したハードウェア要件を満たすデバイスでは、高度な6つのAI機能をサポートしています。
またCopilot+ PCで高度な6つのAI機能を利用するには、AIを処理するための高性能な専用の処理チップ(NPU)が必要となります。NPUは生成AIなどAI推論を高効率に処理してかつ低消費電力の処理ができるのが特徴です。Microsoftは、WindowsのAI関連の開発環境を「Windows Copilot Runtime」として提供しております。
その中にローカルNPUを活用できる「Windows Copilot Library」が存在していて、これらの組み合わせによって、Windows上で高度な6つのAI機能が実現されています。
自動スーパー解像度 (Auto SR)
自動スーパー解像度はゲーム向けの機能となります。
本機能を有効にすると、ゲームのレンダリング解像度を自動的に下げてフレームレートを向上させ、さらにAI処理によりゲームのグラフィック品質を高精細にすることができます。
※自動スーパー解像度は、Microsoftによって検証された一連のゲームに既定で適用されます。
ライブ キャプション
ライブキャプションは、PCから出力されるすべての音声出力を、リアルタイムで翻訳して画面上に英語字幕を表示してくれる機能です。40種を超える言語のライブまたは録音済みの音声など瞬時に英語字幕に翻訳してくれます。またオフライン状態でも英語字幕に翻訳してくれます。
ペイント / コクリエーター
Windows標準搭載アプリである「ペイント」に搭載される生成AI機能です。
手書き(ラフスケッチ)、文字(テキスト)によるプロンプトを組み合わせて、画像を生成してくれます。
イメージクリエーター/リスタイル
イメージクリエーター/リスタイルはWindows標準搭載アプリである「フォト」に搭載されている画像生成機能です。イメージクリエーターは作成したい画像内容のテキストを入力するだけで、新しい画像を生成してくれます。リスタイルは既存の画像の背景などのスタイルを変更できます。
リコール
リコールはPC上に表示されたコンテンツを記憶して、後から検索できる機能です。
ユーザーが過去に閲覧したコンテンツを思い出せない時に、手掛かりになるキーワードを入力してその情報を基に候補を表示してくれます。
※リコール機能は、7/12時点において未実装で、近日公開予定となっております。
強化されたWindows Studio エフェクト
Windows Studio エフェクトは、Web会議などで使用するデバイスカメラや内蔵マイクなどの特殊効果を適用できる機能です。特に強化された点は、Copilot+ PCならではの、「テレプロンプター」と「人物背景用ぼかし」2つです。「テレプロンプター」はPC画面上の文字などを読んでいるときでもカメラ目線を維持してくれる機能です。「人物背景用ぼかし」機能は画面内で人物が動いてもブレなく追従してくれる機能です。
Microsoft Copilot+ PCの動向に注目!
以上、Microsoft Copilot+ PCの必要スペック(最小システム要件)と6つのAI機能を紹介しました。新たなAI機能は、ユーザーの作業の効率化やビジネスシーンで活躍していくことが期待されています。今後もMicrosoft Copilot+ PCの動向に目が離せません。Copilot+ PCに関しての情報は随時更新していきます。
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