AMD Radeon RX 7600 / Radeon RX 7600 XT 発売中。

気になる製品最終更新日: 20240618

AMD Radeon RX 7600 / Radeon RX 7600 XT 発売情報・ベンチマークレビュー

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【1/26 更新】Radeon RX 7600 XTの発売、スペック情報を追加いたしました。
Radeon RX 7000シリーズのミドルレンジモデルとして、2023年5月26日(金)にRadeon RX 7600が、そして2024年1月26日(金)に、ビデオメモリを倍増した強化モデルのRadeon RX 7600 XTが登場しました。
本記事ではRadeon RX 7600 / Radeon RX 7600 XTのスペック情報や、Radeon RX 7600のベンチマークテスト情報を取りまとめております。

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AMD Radeon RX 7600 / Radeon RX 7600 XT 発売中!

Radeon RX 7600 / Radeon RX 7600 XTをパソコン工房で発売中です。詳細は特集ページをご覧ください。

パソコン工房で AMD Radeon RX 7600 特集を見る

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AMD Radeon RX 7000シリーズ について

Radeon RX 7000シリーズ は、AMD RDNA 3アーキテクチャーを搭載したAMD社の最新グラフィックスカードです。画期的な AMD RDNA 3 アーキテクチャーをベースに構築され、次世代レベルのパフォーマンスとビジュアル、優れた電力効率を提供します。

Radeon RX 7600 / Radeon RX 7600 XTの主な特徴は以下の通りです。
・Radeon RX 6000シリーズでも搭載された「Infinity cache」が進化し、第2世代AMD Infinity cache(エーエムディー・インフィニティキャッシュ)となりました。
・Stream Processorsが改良されました。
・AI処理向けのAIアクセラレーターが追加されCUあたり2基搭載しました。
・レイトレーシング(RT)エンジンは第2世代となりました。
・RDNA 2アーキテクチャーと同様、AMD Smart Access Memory(Resizable BAR)にも対応します。
・Radeon RX 7600 XTはRadeon RX 7600から動作クロックがアップ、またビデオメモリが16GBに倍増し、ゲームや生成AIをより快適に扱えます。

Radeon RX 7600 ベンチマーク情報

それでは、Radeon RX 7600のベンチマークを実行します。比較対象として、前モデルのRadeon RX 6650XT / 6600を過去記事から流用、さらに発売開始の時期が近いライバルのGeForce RTX 4060と、その前モデルとなるGeForce RTX 3060を用意しました。
テスト解像度は、AMDが「1080pゲーミングをレベルアップするのに最適」と主張する事もあり、フルHD(1920 x 1080)を中心に、WQHD(2560 x 1440)と4K(3840 x 2160) の解像度を追加して行っています。また、3DMarkでは、CPU性能の依存度が少ないGraphics Scoreでの比較となります。

Radeon RX 7600 XT Radeon RX 7600 Radeon RX 6650 XT Radeon RX 6600 GeForce RTX 4060 GeForce RTX 3060
アーキテクチャ RDNA 3 RDNA 2 Ada Lovelace Ampere
ストリーミングプロセッサー
(CUDAコア)
2048基 1792基 第3世代
3072基
第2世代
3584基
Ray Accelerators
(RTコア)
32基 28基 第3世代
24基
第2世代
28基
定格クロック 未公開 1.83GHz 1.32GHz
ゲームクロック 2470MHz 2250MHz 2410MHz 2044MHz
ブーストクロック 2755MHz 2635MHz 2491MHz 2.46GHz 1.78GHz
メモリータイプ GDDR6
メモリー容量 16GB 8GB 12GB
メモリー転送レート 18Gbps 17.5Gbps 14Gbps 17Gbps 15Gbps
メモリーバス幅 128bit 192bit
Infinity Cache 第2世代
32MB
第1世代
32MB
TBP(TDP) 190W 165W 180W 132W 115W 160W

~Radeon RX 7600 / Radeon RX 7600 XTスペック~

Radeon RX 7600のスペックは、前モデルのRadeon RX 6600と比較した場合、ストリーミングプロセッサー、Ray Acceleratorsが約14%増え、クロックも向上しています。世代の進化もあることから、Radeon RX 6600の性能を超えるのは確実と言えるでしょう。むしろスペックが近いRadeon RX 6650 XTや、ライバルとの比較に注視していきましょう。
なお、ベンチマークテストはResizable BARやDLSSを有効にして行っております。
※ベンチマークテストで用いた構成は末尾に記載しています

3DMark 「Fire Strike」

まずは、DirectX 11 の代表的ベンチマークとして、3DMark 「Fire Strike」 のGraphics Scoreを見てみましょう。テスト解像度は、フルHDのFire Strike と、WQHD のFire Strike Extremeです。

3D Mark Fire Strike~3DMark Fire Strike~

Radeon RX 7600は、先述の予想通り、Radeon RX 6600に対して大きくリードしました。約34%の差となっており、同じグレードの製品として、1世代でなかなか強化されたと言えそうです。また、Radeon RX 6650 XTやGeForce RTX 4060に対しても優位に立っています。

3DMark 「Time Spy」

次に、DirectX 12の代表的ベンチマークとして、3DMark 「Time Spy」 のGraphics Scoreを見てみましょう。テスト解像度は、WQHDのTime Spyと4KのTime Spy Extremeとなります。

3D Mark Fire Strike~3DMark Time Spy~

Time Spyでも、全体の傾向はFire Strikeと同様ですが、Radeon RX 7600とRadeon RX 6600の差が約38%と広がりました。このテストはGeForceが強い傾向がありますが、僅差とはいえGeForce RTX 4060に対してリードを守りました。

3DMark 「Speed Way」

続いて、DirectX 12 Ultimateに対応したベンチマークテストである「Speed Way」を見てみましょう。Speed Wayでは、DirectX レイトレーシングやメッシュシェーダーを使用して、リアルタイムにグローバルイルミネーションやレイトレーシングによる反射の描画を行い、その性能をテストする内容となっています。
なお、Speed Way はRadeon RX 6650 XT/6600のデータが無いことをご了承ください。

3D Mark Fire Strike~3DMark Speed Way~

Speed Wayはレイトレーシングを使うためか、世代が進んでいるGeForceに対して分が悪くなっています。同じ第2世代同士のGeForce RTX 3060にも一歩及ばず、Radeon RX 7600にとっては苦しいテストとなりました。

3DMark 「DirectX Raytracing feature test」

続いて「DirectX Raytracing feature test」を見てみましょう。本テストはすべての画面をレイトレーシングでレンダリングすることで、より負荷の高いグラフィックスカードのレイトレーシング性能を計測できます。結果はフレームレートで表示されます。なお、Sample count数は、標準設定の12のほか、6と20を加えてテストを行いました。

3D Mark Fire Strike~3DMark DirectX Raytracing feature test~

DirectX Raytracing feature testもレイトレーシングテストのため、GeForceが優位な結果となっていますが、Radeon RX 7600はSpeed Wayと比べると健闘しており、GeForce RTX 3060とはほぼ互角となりました。また、前世代のRadeonである、Radeon RX 6650 XT/6600からは確実に進化したことが見て取れます。

3DMark 「Port Royal」

DirectX Raytracingの後は、リアルタイムレイトレーシング性能を見るベンチマークテストの3DMark「Port Royal」を用いて、レイトレーシング性能を見ていきましょう。Port Royalでは、いくつかあるレイトレーシングアルゴリズムのうち、レイトレーシングリフレクションを使用したものとなります。
解像度は標準設定のWQHDとなります。また、DLSSについては無効となっており、RTコアの性能の比較として見ていきます。

3D Mark Fire Strike~3DMark Port Royal~

Port Royalは複数のレイトレーシングテストの中で最もRadeon RX 7600がGeForce RTX 4060に迫りました。各種テストの結果を見ることで、RDNA 3アーキテクチャーにおけるレイトレーシング処理の得手・不得手の傾向を伺う事ができそうです。

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク

続いて、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークです。テスト環境設定は高品質・フルスクリーンになります。なお、本テスト及びFF14はCPUの影響が大きいため、過去記事流用のRadeon RX 6650 XT/6600は除外となります。

3D Mark Fire Strike~FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークスコア~

FINAL FANTASY XVはGeForce有利なベンチマークですが、Port Royalと似た傾向で、Radeon RX 7600はGeForce RTX 4060と3060の中間に落ち着きました。スコアを見ると、フルHDで「とても快適(9000以上)」、WQHDでも「快適(6000以上)」となっていますので、Radeon RX 7600 はフルHDゲーミング向けとして問題ない性能を持つと言えるでしょう。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク

最後に、ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークです。テスト環境設定は最高品質・DirectX 11・フルスクリーンとなります。ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレについては、ベンチマークテストの詳細で平均fps(フレームレート)も確認できるので、合わせて掲示します。

3D Mark Fire Strike~ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク スコア~

3D Mark Fire Strike~ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク フレームレート~

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレももGeForce有利なベンチマークですが、解像度が上がるほどGeForceが優位になるものの、フルHDにおいては、Radeon RX 7600とGeForce RTX 4060がほぼ同じ結果となりました。スコアはフルHDとWQHDにおいて「非常に快適」となる15000を超え、フルHD時のフレームレートが160FPSを超えていますので、高リフレッシュレートのゲーミングモニタでより滑らかな描画を楽しみたい人にも向いています。

フルHDゲーミング向けグラフィックスカードとして価格と性能のバランスが良好なRadeon RX 7600

Radeon RX 7600の計測結果は、AMDが謳う「1080pゲーミングをレベルアップするのに最適」の通りとなりました。Radeon RX 6600から30%以上の性能アップを果たし、さらにRadeon RX 6650 XTにも勝るなど、性能面においてフルHD環境で不満を持つことは無い製品に仕上がっています。
なお、同時期に登場したGeForce RTX 4060との比較では、一部レイトレーシングテストは世代の壁により及びませんが、それ以外では好勝負を演じており、製品の素性の良さを示しています。
消費電力に目を向けると、Radeon RX 7600のTBPは165Wです。132WのRX 6600よりは増えていますが、ワットパフォーマンスは向上しています。また、TBP 180WのRadeon RX 6650 XTに対しては、性能アップかつTBPは減少しており、次世代の製品らしいアドバンテージを誇っています。
さすがにTGP115WのGeForce RTX 4060には及びませんが、Radeon RX 7600は登場時の価格が4万円台半ば、現在は40,000円を切っており、最初の価格を抑えたい人には十分な魅力を持っています。結果として、Radeon RX 7600は、価格、性能の両面において、フルHDでの快適なゲーミングプレイを望むユーザーの期待に十分に応えてくれるグラフィックスカードと言えるのではないでしょうか。

グラフィックス
カード
ASRock製
Radeon
RX 7600
Palit製
GeForce
RTX 4060
ASUS製
GeForce
RTX 3060
PowerColor製
Radeon
RX 6650 XT
MSI製
Radeon
RX 6600
CPU Core i9-13900K
(P-core:8コア、E-core:16コア / 32スレッド)
Core i9-12900K
(P-core:8コア、E-core:8コア / 24スレッド)
CPUクーラー Coolermaster製
360mm水冷クーラー
(MLY-D36M-A23PZ-R1)
Coolermaster製
240mm水冷クーラー
(MLY-D24M-A23PZ-R1)
マザーボード MSI Z790-S01 ASUS Prime Z690-P
メインメモリ DDR5-4800 32GB (16GB x2)
ストレージ WesternDigital WDS500G2B0C M.2 NVMe SSD Samsung 980 PRO 1TB (MZ-V8P1T0B)
電源 Seasonic SSR-1000PD(80PLUS Platinum、1000W)
OS Windows 11Home 64bit(バージョン:22H2) Windows 11Home 64bit(バージョン:21H2)
グラフィックス
ドライバ
AMD Software: Adrenalin Edition 23.5.1 GeForce Game Ready Driver Ver 535.98 AMD Software: Adrenalin Edition 22.5.2

検証に使用した構成

ライタープロフィール 職人13号

テクニカルライターから巡り巡ってパソコン工房にやってきました。「読みやすさ」をモットーに、文書作成やチェックを中心に担当していきます。趣味はレトロゲームの攻略動画投稿などです。

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