

自作パーツメーカーとして有名なASUSはスマートフォンもリリースしています。昨年リリースされた「ROG Phone」はハイスペックとそれを支える冷却ギミックでゲーミングスマートフォンとしての地位を確立しました。その後継機となる「ROG Phone 2」がいよいよ日本国内でも発売となります。
海外ですでに発売開始され、さらに進化したゲーミング性能を遺憾なく発揮している、新型ゲーミングスマートフォンが日本国内でも発売されることが11/20に行われた新製品発表会にて正式に発表されました。
登場が待ち遠しい最新ゲーミングスマートフォンをご紹介します。
「ROG Phone 2」のスペック
ROG Phone 2のスペックは以下のようになっています。比較として、前モデルとなる「ROG Phone」並びに今年ASUSがリリースしたスマートフォン「ZenFone 6」とスペックを並べて見ました。
ROG Phone 2 | ROG Phone | ZenFone 6 | |
---|---|---|---|
プラットフォーム | Android 9.0 (with ROG Gaming X mode UI) | Android 8.1 (with ROG Gaming X mode UI) | Android 9.0 |
プロセッサー | Qualcomm Snapdragon 855 Plus | Qualcomm Snapdragon 845 | Qualcomm Snapdragon 855 |
ディスプレイ | 6.59 型 フル HD+ AMOLED ディスプレイ (19.5:9) ・リフレッシュレート120Hz 応答速度 1ms) ・ゴリラガラス6 搭載 |
6.0 型 フル HD+ AMOLED ディスプレイ (18:9) ・リフレッシュレート90Hz ( 応答速度 1ms) ・ゴリラガラス6 搭載 |
6.4型ワイドIPS液晶 LEDバックライトディスプレイ(19.5:9) ・ゴリラガラス6 搭載 |
解像度 | 2,340×1,080 ドット(フルHD+) | 2160×1,080 ドット(フルHD+) | 2,340×1,080 ドット(フルHD+) |
ROM/RAM | 12GB/512GB(UFS 3.0) & 12GB/1TB(UFS 3.0) | 8GB/512GB(UFS 2.1) & 8GB/128GB (UFS 2.1) | 8GB/256GB(UFS 2.1) & 6GB/128GB (UFS 2.1) |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5.0GHz対応) EEE802.11ad (60GHz) |
IEEE802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5.0GHz対応) IEEE802.11ad (60GHz) |
IEEE802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5.0GHz対応) |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 (aptx/aptx HD/LDAC対応) | Bluetooth 5.0 (aptx/aptx HD/LDAC対応) | Bluetooth 5.0 (aptx対応) |
カメラ | [アウトカメラ] 4,800万画素(メイン)+1,300万画素(広角125度) SONY IMX586イメージセンサ搭載(メインカメラ) [インカメラ] 2,400万画素 (F値 2.0) |
[アウトカメラ] 1,200万画素(メイン)+800万画素(広角120度) SONY IMX363イメージセンサ搭載(メインカメラ) [インカメラ] 800万画素 |
4,800万画素カメラ内蔵(メインカメラ) 1,300万画素広角カメラ内蔵(2ndカメラ) デュアルLEDフラッシュ、レーザーオートフォーカス |
サウンド規格 | HiRes、DTS;X Ultra ※イヤホンジャック搭載 | HiRes、DTS;X Ultra ※イヤホンジャック搭載 | HiRes、DTS;X Ultra ※イヤホンジャック搭載 |
GPS | 加速度センサー、電子コンパス、光センサー、近接センサー、ジャイロスコープ、NFC (Type A/B) 、磁気センサー、超音波センサー(AirTriggerII)、デュアルバイブレーション | 加速度センサー、電子コンパス、光センサー、近接センサー、ジャイロスコープ、指紋センサー、NFC (Type A/B) 、磁気センサー、超音波センサー(AirTrigger)、デュアルバイブレーション | 加速度センサー、電子コンパス、光センサー、近接センサー、ジャイロスコープ、指紋センサー、NFC (Type A/B) 、磁気センサー |
バッテリー容量 | 6,000mAh急速充電(30W対応)※脱着不可 ・リバースチャージ機能対応 |
4,000mAh急速充電(30W対応)※脱着不可 ・リバースチャージ機能対応 |
5,000mAh※脱着不可 ・リバースチャージ機能対応 |
サイズ | 高さ約 170.9×幅約 77.6×奥行き約 9.48 mm | 高さ約 158.8×幅約 76.1×奥行き約 8.3 mm | 高さ約 159.1×幅約 75.4×奥行き約 9.1 mm |
重量 | 約240 g | 約200 g | 約190 g |
SIMスロット | SlM1/SIM2:nanoSIM/nanoSIM DSDV対応(4G+4G)/microSD カードは非搭載 |
SlM1/SIM2:nanoSIM/nanoSIM DSDV対応(4G+4G)/microSD カードは非搭載 |
SlM1/SIM2:nanoSIM/nanoSIM DSDV対応/microSD カード搭載(nanoSIMと独立) |
VoLTE | NTT docomo/au/Softbank/Y!mobile | NTT docomo/au/Softbank/Y!mobile | NTT docomo/au/Softbank/Y!mobile |
急速充電 | Quick charge 4.0対応(30W) | Quick charge 4.0対応(30W) | Quick charge 4.0対応 |
指紋認証 | 画面内指紋認証 | 本体背面に指紋センサー搭載 | 本体背面に指紋センサー搭載 |
ASUS ROG Phone 2 スペック比較表
SoCはQualcommの最新ハイエンドチップである「Snapdragon 855 Plus」を採用。今年リリースの「ZenFone 6」に搭載された「Snapdragon 855」からコアクロック、GPUクロックをさらに高め、処理能力の向上を図っています。
また、ゲーミングスマートフォンらしく、液晶はリフレッシュレート120Hz駆動の6.59インチ有機ELパネルを採用しています。解像度は昨今のスマートフォンでは一般的になりつつある2340×1080のFHD+を採用しています。
RAM/ROMも大容量となり、複数処理の同時実行も非常にスムーズです。対応バンドについては国内主要キャリアで利用可能なバンドをカバーしており、NanoSIM×2のDSDVに対応しています。
ゲーミングスマートフォンですが、カメラ機能をおろそかにしているわけではなく、「ZenFone 6」と同じソニー製IMX586イメージセンサーを採用、4K60pの動画撮影も可能となっています。
ASUS ROG Phone 2ベンチメークスコア比較
メーカーより提供いただいた資料に基づき、パフォーマンスをグラフ化しました。クロックアップ版搭載の効果もあり、ROG Phone 2は今年発売のZenFone 6を上回るパフォーマンスを有しています。
※メーカー注・ベンチマークの結果 (Antutu Benchmark Ver 7.X) はあくまでも参考値となり、システムの状況や環境に よって結果が異なる場合があります。
実機レビュー
今回メーカーのASUS様ならびに代理店のテックウインド様のご厚意により、新製品発表会に先立って実機をお貸出しいただけました。早速実機を確認していきましょう。
開封の儀
まずはパッケージから。
ASUS ROG Phone 2パッケージ外観
前モデル同様特徴的な形状をしたパッケージとなっています。内箱を引っ張り出しますとスマートフォン本体、マニュアルなどが収められた小箱が見え、底部に<冷却パーツ>が収められています。
ASUS ROG Phone 2本体が収められた小箱
ASUS ROG Phone 2本体と主な付属品
主な付属品として、USB ACアダプターセット、SIMイジェクトピン、Aero Case、AeroActive Cooler 2、ユーザーマニュアル、製品保証書が同梱されています。
ASUS ROG Phone 2とROG Phone、ZenFone6外観比較(正面)
サイズ比較のために左に前世代となる「ROG Phone」を、右に今年発売になった「ZenFone6」を並べてみました。「ROG Phone 2」は「ROG Phone」「ZenFone6」と比べて縦方向が大きくなっています。これは縦方向のディスプレイ解像度が2180ドット→2340ドットにアップしたことによるものとなります。
ASUS ROG Phone 2とROG Phone、ZenFone6外観比較(側面)
ASUS ROG Phone 2とROG Phone、ZenFone6外観比較(底部)
縦に重ねてみました(下からZenFone6→ROG Phone 2→ROG Phone)。こうしてみるとROG Phone 2は横幅も僅かですが、他の2機種と比べて大きくなっています。
ASUS ROG Phone 2の外観(上部)
上部は特に端子類は備わっていません。非常にスッキリしています。
ASUS ROG Phone 2の外観(右側面)
右側面のほぼ中央に電源ボタンが、その隣にはボリュームボタンが配置されています。
ASUS ROG Phone 2の外観(底部)
底部には充電用のUSB Type-C端子とイヤホンジャックがあります。ゲームプレイ中の音を遅延なく聞くためにもイヤホンジャックが残っていることはナイスなところだと思います。
ASUS ROG Phone 2の外観(左側面)
左側面には冷却ユニット「AeroActive Cooler 2」を取り付けるための端子とSIMスロットが配置されています。
ASUS ROG Phone 2のSIMスロット
SIMスロットはnanoSIM×2、microSDカードは搭載出来ません。
特徴的な冷却ギミック
「ROG Phone 2」には本体を強力に冷却する冷却システム「AeroActive Cooler 2」が同梱されています。
ASUS ROG Phone 2本体とAeroActive Cooler 2
ASUS ROG Phone 2本体左側面のコネクタ
ASUS ROG Phone 2本体左側面にあるコネクター部分のカバーを外し、ユニットを取り付けます。
ASUS ROG Phone 2本体にAeroActive Cooler 2を取り付けた様子(背面)
ASUS ROG Phone 2本体にAeroActive Cooler 2を取り付けた様子(側面)
取り付けた状態。ユニットの底部には充電用のUSB Type-C端子とイヤホンジャックが搭載されています。
ロゴデザインを損なわない専用カバー
ROG Phone 2の付属品として専用の保護カバー「AeroCase」が同梱されています。本体背面にありますROGロゴを隠さないよう穴開けがされています。
ASUS ROG Phone 2本体と付属品の専用保護カバー「AeroCase」
なお、AeroCaseをつけたままでもAeroActive Cooler 2は装着可能となっています。
ASUS ROG Phone 2本体に「AeroCase」を取り付けた様子
OSは最新のAndroid 9
ROG Phone 2にはGoogleの最新OS「Android 9」がインストールされています。初期設定画面はASUSゲーミングのテーマカラーに合わせてブラックとオレンジを基調にでカスタマイズされています。
ASUS ROG Phone 2の初期設定画面の遷移-1
ASUS ROG Phone 2の初期設定画面の遷移-2
ASUS ROG Phone 2の初期設定画面の遷移-3
ASUS ROG Phone 2の初期設定画面の遷移-4
ASUS ROG Phone 2初期インストールアプリと設定画面
今回じっくり試すことが出来なかったのですが、ROG Phone 2には画面内指紋認証が採用されています。顔認証と合わせてスマートフォンを安全にお使いいただくためにもぜひ設定をしましょう。
画面上部をスワイプすると表示される設定ショートカット内にパフォーマンスアップを図る「Xモード」が搭載されています。
ASUS ROG Phone 2設定ショートカット内の「Xモード」
実際に動作させたところベンチマークスコアが20%以上アップするなどパフォーマンスを大幅に引き上げることが出来ますので、ゲームプレイ時などにパフォーマンスがほしい!となった際にはぜひ試してみてください。
ROG Phone 2はハイエンドゲーミングスマートフォンの神髄
ROG Phone 2はゲーミングスマートフォンとして好評を博した前モデル「ROG Phone」から正当進化し、パフォーマンス、体感とも一歩先を行くスペックを有しています。
ぜひ、快適なスマホゲーミングライフが送れる「ROG Phone 2」の登場にご期待ください!

パソコン工房ECサイトの自作パーツ等のマーケティング担当。 最近はタブレットとSIMフリースマホとマイコン関連を勉強していてそれを記事にする事が多い。