Bコミさんこと坂本慎太郎さんに、トレーディングに使用するトレステPCや周辺機器と活用方法、トレーディングをこれから始めたい人へのアドバイスなどインタビューしました。

気になる製品最終更新日: 20190724

Bコミさんのトレステ活用ポイントとパソコン環境

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今回、マネックス証券からのご紹介で様々なメディアで投資関連情報を配信されており、トレードステーション(以降、トレステ)のヘビーユーザーとしても知られるBコミさんこと坂本慎太郎さん(以降、Bコミさん)のオフィスに伺う事ができました。 そこでBコミさんがどのようにパソコンとトレステを使用されているかについてインタビューの内容を元にご紹介したいと思います!

Bコミさんのパソコン環境

Bコミさんはモニター10台を使用

10画面の配置 10画面の配置

10台のモニターが並ぶ様子は壮観ですね!後述のトレード専用と汎用2台のPCから役割に応じた内容を表示しています。

各画面サイズと解像度は以下の通りです。
32インチ(4K) = 両方のPCで使用
上段24インチ(FHD) = 汎用PCで使用
中央24インチ(4K) = トレード専用PCで使用
下段24インチ(FHD) = 汎用PCで使用

トレード専用PCは全て4K表示で行われているのが特徴的です。これにより膨大なデータを保有し出力可能なトレステのアウトプットを支えています。
但し、表示類が非常に小さくなりますので端のほうまで見るのは結構視力が必要です。Bコミさんはこの環境用に強めのコンタクトレンズにする事で対応されていました。

24インチ9台のモニター設置はオリジナルアームを活用

24インチのモニターの設置にはモニターアームを使用していますが、6台用のスタンドタイプの上に1mのクランプ付きポールを使って3台用のアームを使ったBコミさんの特別仕様です。

9台設置したい場合の他の方法としては縦3台のクランプ式アームを3本設置する方法がありますが、Bコミさんの方法ですと左右のモニターの角度調整をしやすいのとクランプ固定されていない6台は全部クランプで固定するよりは動かしやすいというのがメリットになると思います。

※6台スタンドタイプイメージ(弊社で取り扱っている類似品の画像です)※6台スタンドタイプイメージ(弊社で取り扱っている類似品の画像です)

PCはトレーディング専用と汎用の2台で運用

Bコミさんはトレーディング専用のPCを準備し、投資関連ソフトとセキュリティソフト以外はインストールしない事で投資に関係のないソフトウェアによるレスポンスダウンや動作の不具合などのトラブルを回避されています。
汎用PCはトレーディングでの補助的な情報置き場として使う他に、エクセルでの分析やセミナー等のパワーポイントでの資料作成、動画配信の端末として使用されています。

ポップガード付きマイクスタンドを使ってその場で本格録音する事も可能ポップガード付きマイクスタンドを使ってその場で本格録音する事も可能

トレーディング専用パソコンのCPUはCore i3でも十分

トレステはスペックがそれほど高くなくても軽快に動作するソフトで、Bコミさんの使い方では投資に関係しないソフトウェアをインストールしていないのもあり、4コア/4スレッドのCore i5で十分に快適でメモリー容量も8GBで問題はないとの事です。汎用パソコンは動画実況や資料作りも行うのでメモリーを24GBと余裕を持たせてあります。

CPUは第9世代であればCore i3が4コア/4スレッドとなっているのでそれでも十分ですね。SSDを起動ドライブにする事でOSやアプリのレスポンスが向上しています。ビデオカードはそれぞれから4系統出力できるようカスタマイズされています。

トレーディング専用PC

CPU Intel Corei5-7400 (4コア/4スレッド 3.0~3.5GHz)
メモリー 8GB
ビデオカード NVIDIA Geforce 1050Ti 4系統出力対応
ストレージ SSD 120GB S-ATA

トレーディング専用PC スペック表

汎用PC

CPU Intel Corei5-4590(4コア/4スレッド 3.3G~3.7GHz)
メモリー 24GB
ビデオカード NVIDIA Geforce 1050Ti
ビデオカード NVIDIA Geforce 1060
ストレージ SSD 240GB S-ATA

汎用PC スペック表

パソコン2台なら1台にトラブルが発生しても取引継続が可能

2台常設しておくと専用、汎用での使い分けの他として片方のパソコンで何かトラブルがあってももう片方のパソコンで投資活動は継続して行う事が出来ますので、非常に安心・安全な環境になります。

パソコン2台でのトレーディングに最適な入力デバイスセット

Bコミさんの入力デバイスBコミさんの入力デバイス

写真の左側にあるのがUSB切替器でこれを使ってキーボードを切り替えています。テンキーはトレーディング専用パソコンでのみ使用するため、直接トレーディング専用パソコンに繋がっています。トレーディング中は証券コードや発注数量などの数字しか入力しないため、テンキーとマウス操作中心となりキーボードはほぼ使わないそうです。

マウスは切替器を使用せずに2つ用意されています。トレーディング専用パソコンはテンキー中心のため、実質的にはキーボードマウスはPCそれぞれに1組といえます。無線接続だとマウスやキーボードが突然動かなくなった時に電波干渉や電池切れなど有線接続では発生しないトラブルを考えなくてはならなくなるため、室内環境では有線接続以外は使用されないとの事です。

トレーディングでの4K環境

トレーディングデビューには4Kテレビもお勧め

Bコミさんのオフィスの42インチ4KモニターBコミさんのオフィスの42インチ4Kモニター

Bコミさんから入門向けのお勧めについても教えて頂く事ができました。トレーディングPCでは複数モニター(マルチモニター)に様々な情報を表示して分析や発注を行うのがポピュラーですが、Bコミさんがこれからトレーディングを始めたいという初心者の方からトレーディング向けPCの導入について相談を受けた際には、リビングなどで大画面の4Kテレビを持っているならまずはそこからスタートするのも有効だとご提案されているとの事です。(接続方式や端子は事前にTVのマニュアルをご確認下さい)

トレーディングにハマってそのままTVを占拠してしまう方もいらっしゃるとか。Bコミさんのオフィスの端末にもトレーディングや各種作業を全て42インチの4Kモニター1台で行われているものがありました。

4K以上の高DPI (Dots per inch)環境は制約もあり

4K以上の解像度は現状では高DPI (Dots per inch)という扱いです。高DPI環境は表示情報を増やせる事によるメリットは多数ですが注意も必要です。4Kオーバーの高DPIへのソフトウェア対応はまだ完全とはいえず、ソフトウェアによっては4Kでの表示が正常に行えない場合もあります。しかしながらソフトウェアやWindows10の対応は適時行われていますので、軽微な問題の場合はそのまま使いながら対応を待てばよいと思います。

ご自身の環境で対応が難しくどうしても必要な表示がある場合はFHD解像度のモニターとの併用をご検討下さい。「Windows 10 May 2019 Update」(バージョン1903)からはタスクマネージャー上で使用中のソフトが高DPIに対応しているかを確認する事も可能ですので事前に把握するのも良いでしょう。

関連記事:Windows 10 May 2019 Update(1903) 大型アップデート レビュー
https://www.pc-koubou.jp/magazine/21932

Bコミさんのお勧めするトレステ機能を紹介

トレステは多機能で大量のデータを保有するツールですが、全ては紹介できないので、Bコミさんの投資スタイルで使用頻度の高いツールを中心に紹介させて頂きます。

Bコミさんの投資スタイルのポイント

■ ファンダメンタルズ分析が軸
■ 調査や分析は事前に十分行う
■ 場中は板の動きに集中し分析や情報収集は行わない

Bコミさんはファンダメンタルズ分析を軸とされ事前調査を綿密に行われます。日経新聞やニュースより普段の情報収集を行いつつ、スキャナーやレーダースクリーン、ホットリストなどにより候補となる銘柄を選び、更にその銘柄のIRや製品・サービスの情報などをチェックして銘柄を固めて行くという作業を前日までに行われています。

そうして当日は米国の先行指標を確認してアジャストし、場が始まると板の確認に集中されるとの事。途中に中国の各指標確認は行われますが、それ以外のチャートやニュース等は一応表示させてはいるものの、場中に確認する事はあまりしないそうです。取材中にデイトレの実演をして頂きましたが、写真のように32インチの縦置きの4Kに事前にピックアップした複数銘柄のマトリックス(板情報)を表示させ、その画面に集中されていました。

Bコミさんのデイトレ実演Bコミさんのデイトレ実演

トレステの機能紹介

Bコミさんの説明に登場したトレステの機能や特徴をご紹介いたします。
※画面と表示内容は弊社で準備したデモ環境のものでBコミさんのものではありません。

マトリックス(板情報)

秀逸なビジュアルのマトリックス(板情報)秀逸なビジュアルのマトリックス(板情報)

一目で収益や出来高などが把握できる秀逸なビジュアルで何枚もの板情報を同時に表示が可能です。板でデイトレをする人にとって非常に優れたツールです。

レーダースクリーン

2000銘柄表示が可能なレーダースクリーン2000銘柄表示が可能なレーダースクリーン

トレステのレーダースクリーンは2000銘柄を一気に表示する事ができます。銘柄を入れてランキングを作ったり、どの銘柄が上がっているかを知りたい時に騰落率純に並べる事も可能です。

スキャナー

多用な要素でスクリーニングが可能なスキャナー多用な要素でスクリーニングが可能なスキャナー

多用な要素を考慮したスクリーニングツールです。複合条件で銘柄を抽出できるため、数千銘柄の中から自分の考えた条件に適合する銘柄を簡単に抽出できます。

ホットリスト

様々なセクターを細やかに確認可能なホットリスト様々なセクターを細やかに確認可能なホットリスト

様々な項目からランキングを表示する事が出来ます。セクター別に値上がり率の良いセクターを確認し、その中身を見て上がっている銘柄を確認したりするのに有効です。

ニュース

ポップアップやメールでニュースを知らせるアラート機能ポップアップやメールでニュースを知らせるアラート機能

時事通信、フィスコなど5社の情報の閲覧が可能です。指定した条件(フィルター)に合致したニュースが配信されたらポップアップやメールでニュースを知らせるアラート機能もあります。

精力的に情報発信し続ける理由は情報の格差を埋めるため

以上、簡単にではありますが、Bコミさんのトレーディング方法とパソコン環境についてご紹介させて頂きました。

Bコミさんはこの10画面のパソコン環境を駆使してトレーディングを実践し、メディア出演や書籍、SNSなどで精力的に情報発信を行っておられます。そのような活動は非常にパワーが必要ですが、何故そのように情報発信を続けるのか?その理由を伺ったところ、「トレーディング用ツールは各社充実しているため、発注に関してプロとアマでの差がなくなってきている。

しかし情報という面ではまだまだ格差がある。その差を少しでも埋められるように自ら情報を発信して手助けになればと思い情報を発信している。」との事でした。今回の取材の中で情報収集の方法やデイトレのやり方など少し見せて頂いただけでも非常に参考になりました。Bコミさんがご自身の経験の中で培った貴重なノウハウを惜しげもなく提供されるというのは素晴らしい活動だと思います。

NEXMAG読者の皆さんもBコミさんから発信される情報を是非チェックしてみてください!

〇坂本 慎太郎(Bコミ)氏プロフィール
日系証券会社のディーラーとして株式と先物の売買を経験。2008年から社債・地方債・財投機関債のファンドマネージャーを経験した後、運用計画の策定・株式のストラテジスト、株式のファンドマネージャーとして運用に携わる。 現在はこころトレード研究所を運営し、株・為替・商品先物・不動産等の投資を行う。

HP:株式会社こころトレード研究所(http://cocorolab.com/)
twitter:Bコミ(@bucomi)
Instagram:sakamoto.shintaro(https://www.instagram.com/sakamoto.shintaro/)
Facebook:坂本 慎太郎 Bコミ(https://www.facebook.com/people/坂本-慎太郎-Bコミ/100011868099461

取材協力:マネックス証券

ライタープロフィール 職人1号

ECマーケ担当として日々分析業務を行っている為、統計解析関連やプログラミングのコーナーによく登場する。

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