iiyama PCより、液晶モニターの裏に取り付け可能なコンパクトボディに、ミニタワーやミドルタワーパソコンに使用されるCPUを搭載するI-Class Multiが登場いたしました。
省スペースかつ高性能なため、設置場所を気にせずに、普段使いはもちろん、ライトゲーミングや編集作業用をしたい人にお勧めの製品となっています。
本記事では、このI-Class Multiの特徴やパフォーマンスについて紹介いたします。
※一部写真はサンプルを撮影しています。
4画面出力対応の省スペースパソコン I-Class Multi
I-Class Multiは、コンパクトながらも高性能CPUを搭載し、普段使いから事務用途、軽い編集作業などもこなす省スペースデスクトップパソコンです。
HDMI・DisplayPort・Type-C(DisplayPort Alternate Mode)・D-Subポートを搭載しており、最大4画面の同時出力に対応します。
I-Class Multiの『Multi』はこの最大4画面の同時出力に対応することから名づけられています。
容量は約1.92L、手のひらにも乗せられるコンパクトケース
I-Class Multi最大のポイントはそのコンパクトさです。ケースサイズは、幅80mm × 奥行155mm × 高さ155mmとなっており、容量は約1.92Lしかありません。
この大きさはデスクトップパソコンを例にすると、ATX電源とほぼ同じため、片手でも簡単に持て、手のひらに乗せることもできます。
製品サイズ (幅x奥行×高さ) |
80 x 155 x 155mm 1.92L |
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内部ドライブスロット/ベイ | M.2 2280 x1 / 2.5インチSSD or HDD x2 |
外部端子 | 前面:ヘッドフォン/スピーカー出力 x1、マイク入力x1、USB 3.2 Type-C x1、USB 3.1 Type-A x1 背面:USB 3.1 Type-Cx1(DP Alt Mode対応)、USB 3.0 Type-Ax2、USB 2.0×2、2.5GBASE-T LANポート×1、ディスプレイ出力(HDMI×1/DisplayPort×1/miniD-sub15Pin×1) |
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ケースの外観や端子を確認
ここからは写真で本体の外観や端子・コネクタなどを紹介していきましょう。
正面はシンプルなフラットを基調にしたヘアライン加工のデザインとなっており、設置場所を選びません。
正面左や天面には吸気口や放熱口があり、内部を見ることもできます。搭載CPUクーラーはトップフローで、近い吸気口から外気を取り込み、CPUを効率良く冷却します。
正面右は、VESAマウンタや横置きで使う際のゴム足設置用の窪みがあります。
USBなどのIOパネルは正面下部にあります。端子類は、上からマイク入力、USB 3.2 Gen1 Type-C、USB 3.1 Type-A、ヘッドフォン出力です。
USBはType-AとCの両方に対応しており、幅広い周辺機器を接続可能です。なお、電源ボタンは左上です。
底面には縦置きで使う際のゴム足設置用の窪みがあります。
背面端子は、アンテナ×2(オプションで無線LAN選択時のみ)、ACアダプタ給電端子、画面出力用のD-Sub 15ピン、DisplayPort、HDMIです。
そして有線LAN、USB 3.1 Type-C、USB2.0 x2、USB 3.0 x2があります。
USB 3.1 Type-CはDisplayPort Alternate Modeに対応しており、本製品は最大4画面同時出力が可能です。
最後に付属品を紹介します。
キーボード、マウス、ACアダプタのほか、保証書やマニュアル、ゴム足といった備品が付属します。
カスタムではVESAマウンタや無線LANを追加可能
BTOカスタマイズメニューでは、メモリやストレージ(M.2 SSD)の容量アップに加え、ストレージは2.5インチ SATAドライブを2台追加可能です。
2ndはSSDを、3rdはSSDもしくはHDDを選択できますので、ゲームなどのインストール用としてSSD、データの保存先に大容量HDDを追加するのも良いでしょう。
また、本製品のコンパクトさを更に活かすオプションとして、内蔵ネットワークカード(無線LAN)やVESAマウンタの追加ができます。本体を無線化して液晶モニターの背面に設置すると、机の上のスペースや配線がスッキリし、より作業の効率化が図れます。
VESAマウンタを使い、液晶モニターに設置してみましょう。
小マウンタは本体側、大マウンタを液晶モニターに取り付けます。小さいマウンタは突起部分がありますので、そこを目印に取り付けてねじ止めします。
液晶モニターに大マウンタを取り付け後、本体を斜めにはめ込み、少し回すと固定されます。
21.5インチ液晶モニターに取り付けると、この様になります。
TDP 65Wのデスクトップ向けCPUを搭載
本製品のCPUは、TDP65Wのデスクトップ向け第13世代インテル Coreプロセッサーを搭載しています。
ミニタワーやミドルタワーパソコンでも使用されているCPUですので、その処理能力は折り紙付きです。ネット・動画視聴などの普段使いやオフィス系ソフトやビデオ会議など事務用途はもちろん、軽い編集作業やライトなゲームもこなせます。
ベンチマークで性能をチェック
では実際に、本製品に搭載可能なCPUである、Core i3・i5・i7・i9の性能をベンチマークテストで確認してみましょう。実施したベンチマークは以下の通りです。
また、メモリは8GBと16GBの状態で計測しています。16GBは8GB ×2枚のデュアルチャネルです。
・CPUベンチマーク: PassMark PerformanceTest(CPU Benchmarks)
・グラフィックベンチマーク: 3DMark Fire Strike(Graphics Score)
※本製品のスペック構成は末尾に記載しています。
結果として、Core i7のメモリ16GBやCore i9搭載時はCPUスコアが30000オーバーとなりました。3D性能はインテル UHD グラフィックスのため、ノートパソコンのIris Xeグラフィックスには及びませんが、普段使いなどの用途向けとして全く問題ありません。
また、どのCPUもメモリ8GBより16GBのスコアが伸びていますが、これはメモリがデュアルチャネル動作となるためです。ご覧の通り、ほぼ1ランク上のCPU搭載と同等の効果をもたらしますので、エクセルで大量のセル処理を行う、また編集作業といった重い作業を想定している人は、カスタムでメモリを8GB ×2や16GB ×2などのデュアルチャネルにすることをお勧めいたします。
省スペースな高性能パソコンをお探しの方に最適なI-Class Multi
本製品は、片手で持つことができ、液晶モニター背面に設置可能な省スペース性とデスクトップ用CPUによる高い処理能力、さらに4画面出力にも対応と、コンパクトさと性能、機能を兼ね備えた製品です。とにかく設置場所の悩みを解決したい人は、このI-Class Multiにご注目ください。
また、Core i3モデルなら価格も抑えられ、D-Sub 15ピンによる画面出力に対応していることから、これまで使っていたD-Sub接続の液晶モニターは流用しつつ、まずはPCを更新したいといった、小規模オフィスの買い替え需要にも向いています。
パソコン工房では個人、法人向けにご相談窓口を設置しておりますので、仕様確認や見積書をご希望の際はお気軽にご利用ください。
OS | Windows 11 Home / Pro |
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搭載CPU | Core i3-13100 / Core i5-13400 / Core i7-13700 / Core i9-13900 |
搭載メモリ | DDR4-3200 S.O.DIMM 8GB / 16GB(8GBx2) / 32GB(16GBx2) / 64GB(32GBx2) |
グラフィックス | インテル UHDグラフィックス 730(Core i3 / Core i5) インテル UHDグラフィックス 770(Core i7 / Core i9) |
ストレージ | 1st(NVMe SSD):500GB / 1TB / 2TB 2nd(2.5インチSATA SSD):240GB / 480GB / 960GB 3rd(2.5インチSATA):480GB SSD / 960GB SSD / 1TB HDD / 2TB HDD |
チップセット | インテル B760 チップセット |
オーディオ機能 | High Definition Audio subsystem |
ネットワーク | 有線:2500BASE-T(標準搭載) 無線:IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n対応 Wi-Fi + Bluetooth 5(オプション) |
電源 | ACアダプタ(120W) |
テクニカルライターから巡り巡ってパソコン工房にやってきました。「読みやすさ」をモットーに、文書作成やチェックを中心に担当していきます。趣味はレトロゲームの攻略動画投稿などです。