フォートナイトと他のバトルロイヤルゲームで最も大きな違いは“建築”という要素を備えていることです。建築することで敵の攻撃から身を守ったり、敵の頭上をとってバトルを有利に進めたり…といったことが可能になります。初心者がある程度、建築を活用することができるようになるまでには、クリエイティブモードで建築練習をするなど、かなりの時間を必要とします。そこで今回は「負けない」ことを目標に、身を守るための建築について解説していきます。
初心者のうちは「やられない」を目標に戦う
上手に建築を使いこなすようになるためには、動画共有サイト等でアップロードされている上級者のプレイ動画を視聴して学んだり、クリエイティブモードや、何度やられてもリスポーンが可能なチームランブルで建築を練習するのが基本となるでしょう。しかし、いざバトルロイヤルモードのマッチに入って何もできずに倒されてしまっては、せっかく練習したことを実践で活かせません。そこで発想を転換して「勝つ」ではなく「やられない」を意識して動いてみましょう。
攻撃を受けた位置を把握する
フィールドの移動中や資材集めの最中に攻撃を受けた際、その場から逃げたり隠れたりするのではなく、まずは状況を把握するということが大切になってきます。状況を把握するために意識するポイントは大きく2点あります。
1.常に周りを見ながら移動する
2.音を聞きながらゲームをプレイする
上記2点を意識してプレイしていれば、攻撃を受けたときに敵の位置を把握しやすくなります。
具体的には、常に周囲の警戒を怠らないよう意識することで、攻撃を受けても対応できる意識を持ちながら移動することで、急襲に対応できずにやられてしまうという事態がグッと少なくなります。
また、攻撃を受けたときに最も活躍するのが”耳“です。「音を聞きながらプレイ」することで、目では処理できない情報を処理できるので、攻撃されたポイントが目で把握できない場合でも、耳で対応することで敵の狙撃ポイントを把握することができます。
耳からの情報を活かすためには、イヤホン・ヘッドホンは必須といえます。フォートナイトをプレイするときはイヤホンをして、音を聴きながらプレイすることを強くオススメします。
攻撃を受けた方向に壁を張る
フォートナイト初心者がまず覚えるべき建築は、「攻撃を受けた方向に向かって壁を建築する」ということです。銃弾が飛んできた方向に壁を建築することで、2・3発目以降の被弾を防ぐことができます。攻撃をしのぎつつ、そのまま「逃げ」たり、壁を利用しつつ「撃ち返して反撃」といった立ち回りの選択肢を増やすことができます。
この「壁を張る」という動作が“やられない”につながってくるため、まずは攻撃を受けた方向に向かって素早く壁を張れるようになりましょう。イヤホン等でしっかりと音を聴きながらプレイしていれば、敵のおおよその位置、方向を把握することができるので、後ろから不意をつかれるように撃たれても、壁を張れるようになります。
壁が壊れるまでを知る(アサルト・SMG・ツルハシ)
壁を張ることができるようになれば、敵の攻撃を一時的にしのぐことができますが、すべての攻撃を防御できるわけではありません。なぜなら壁には耐久値というものがあるからです。一定の攻撃を受けると建築は壊れてしまいます。建築には木材、石材、鉄材の3種類があり、それぞれ耐久値が異なります。これらの違いを覚えておくことで、戦闘時や回復のための建築、逃げるときに使い分けができるようにもなります。
【木の壁(木材)】
耐久値(初期) | 90 |
耐久値上昇 | +8(0.5秒ごと) |
耐久値(最大) | 150 |
アサルトライフル | 5発 |
SMG | 9発 |
ツルハシ | 2発(ウィークポイント殴りは関係なし) |
【石の壁(石材)】
耐久値(初期) | 99 |
耐久値上昇 | +9(0.5秒ごと) |
耐久値(最大) | 300 |
アサルトライフル | 10発 |
SMG | 17発 |
ツルハシ | 4発(ウィークポイント殴りなら3発) |
【鉄の壁(鉄材)】
耐久値(初期) | 110 |
耐久値上昇 | +8(0.5秒ごと) |
耐久値(最大) | 500 |
アサルトライフル | 16発 |
SMG | 28発 |
ツルハシ | 7発(ウィークポイント殴りなら4発) |
最も平均的なレアリティであるレア(青武器)のアサルトライフルとサブマシンガンでそれぞれの壁が壊れるまでを測定しました。レアリティによって多少の差はありますが、差が大きく開くことはありません。
回復するために周囲を囲う
フォートナイトは上級者になればなるほど、体力やシールドを回復する際に必ずと言っていいほど自分の周囲を建築で囲います。「周囲に敵がいなそうなのになぜ?」「資材を減らしてまで囲うほど重要?」と疑問に思うこともあるでしょう。なぜ上級者は周囲を囲って回復するのか、その理由を理解すれば、次回からあなたも囲ってから回復するようになるでしょう。
周囲を囲ってから回復するメリット
メリット1:急な攻撃で体力を減らされることがなくなる
体力やシールドを回復している最中にどこからともなく攻撃を受けてやられてしまった…。フォートナイトをプレイするほとんどの人は経験したことがあるかと思います。原因はズバリ、見える範囲に敵がいないことに油断をし、身の回りを囲わずに回復していたからにほかなりません。
音に敏感になってくると、銃撃音でおおよその位置を把握していた第三者が、銃撃音が鳴り止んで(戦闘が一段落して)油断している(回復している)ところを仕留めて漁夫の利を得るというのはよくあることです。特に遠距離射撃系の武器で、ヘッドショットを受けると一発でアウトということも少なくありません。周囲に敵が潜んでなさそうだからとその場で回復を始めてしまってはいけません。どこから狙われているかわからないからこそ、油断せずに周囲を壁で囲ってから回復することを心がけましょう。
メリット2:周辺の状況を把握しやすい
まさにいま、戦闘の真っ最中であっても、周囲を囲うことができれば、被弾によるダメージを回復することができます。また、周囲を囲って回復することで、落ち着いて戦況を把握する時間を作ることができます。回復中にただ回復を待つだけでなく、周囲をグルっと見回したり、足音を聴いて敵が自分の上下左右どこにいるのかを把握することで、戦闘から退いたり、漁夫の利狙いに切り替える、といった回復後の行動を考えることができます。
メリット3:敵と対面しやすい
ある程度建築の編集ができるようになった中級者以上では、自分の建築で周囲を囲うので、敵から簡単に攻められない状況を作ることができます。ミニシールドポーションや魚での回復なら短時間でほどよく回復できるので、敵に発見されても慌てずに対応することができます。
選択肢1.建築を編集してカウンターを当てる
選択肢2.敵を自分の建築に閉じ込める
といった“ボックスファイト”戦法に仕向けることができます。ボックスファイト戦法は初心者には難易度が高めなので、クリエイティブモードで友達やマッチメイキングを利用して練習してみるといいでしょう。
※ボックスファイト:お互いが囲いを作りあってボックス状態の建築で戦闘するスタイルのことで、上位置を取り合う建築バトルとは違い、編集のタイミングで読みあったり、自分のボックスに敵を誘導する等のフォートナイト上級者の戦闘スタイルであり、プロの間で多用される
耐久値に不安がある場合は屋根も活用
木材など、耐久値が低い資材で囲っている場合は、上からの攻撃に備えて床+屋根で囲いを補強しておきましょう。
また、撃たれている方向に向かって建築を張れば、防御により厚みをもたせることもできます。自身の周囲を囲ったうえで、さらに階段などを防御のために張ることで、救急箱など回復に時間を要するアイテムを使う時間を作ることもできます。
また、周囲を囲っていても壁を破壊して突っ込んでくる、いわゆるゴリ押しに初心者は慌ててしまうことも少なくありません。そんなときは、自身を囲っているボックスの中に屋根を設置して凹凸を作っておくことで、万が一壁を突破されてもヘッドショットといったクリーンヒットを回避したり、階段を作っておくことでゴリ押しに対する逃げ場を作っておくといった対応をすることもできるようになります。
また、周囲をガッチリ囲えるほどの資材を持ち合わせていない場合も屋根は非常に有用です。しゃがんで下方向に視線を落とし、屋根を建築することで自身の体をすっぽりと覆うように屋根を建築することができます。回復したいけど資材が心もとないといった状況は初動や終盤といったシーンで特によくありがちなので覚えておくと役立つことがあるでしょう。
焚き火での回復も囲っておくと安心
焚き火で体力を回復しているときも、必ず周囲を囲うように心がけておきましょう。焚き火を使う理由は回復アイテムを持っていない、アイテム使用を節約したいといった理由が少なからずあります。また、焚き火で回復している最中はその場から離れることができないため、絶好の的となってしまいます。焚き火の煙も敵を呼び寄せてしまうので、丸裸の状態で回復するのは絶対に避けましょう。また、焚き火には木材を必要とするため、囲うときは強固な石材や鉄材だと安心して回復することができます。
敵が自分より上位置を取ろうとしてきたときの対処法
フォートナイトでは敵より上位置を取れれば戦況を優位に進めることができます。それを理解している敵も多いため、上位置を取ることを意識して戦いに挑んでくることがほとんどでしょう。自分が上位置を取れなかったり、敵に取られそうだと思ったときに、とっさに使えるテクニックを紹介していきます。
敵の建築を破壊する(階段や根元など)
建築は練習しないと上達しませんが、そうはいってもいきなり実践でうまくできるものでもありません。自分より上級者と対峙したときに、上位置を取られてしまうのはごく自然の成り行きとも言えます。そこでやることは、敵が上位置を取ろうと階段を伸ばし始めたら、階段を撃って壊すこと!階段を登っている最中でも、上位置を取られてしまっても、建築の根元さえ壊してしまえば敵は落ちてくるしかありません。
卑怯と思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。上位置を取られたからといって、それに対抗するかのように自身も上を目指して登り続けたりしませんか?建築を上に高く積み上げれば積み上げるほど、漁夫の利を狙う第三者から狙われやすくなってしまいます。高すぎる建築は、根元を壊されてしまうと落下ダメージでアウトということになりかねません。上位置を取られてしまったら、作戦を切り替えて敵を落とす方向に注力したほうが良い結果に繋げやすくなるでしょう。
敵の建築に屋根を張って妨害する
敵と有利な上位置を取り合う建築バトルに発展した場合に活躍するのが「屋根」です。屋根を使えるようになってくると、上位置を取ろうとする敵に対して屋根を置くことで、足止めすることが可能になります。
このときのポイントは、建築するときの“視点”や“角度”です。視点をやや上方向に向けることで、敵側の建築に屋根を置くことができるようになります。敵の動き出しが見えたら、タイミングを合わせて少し上を向きながら屋根をかぶせてみましょう。
周囲を囲って逃げる
すでに上位置を取られていて、自分の建築テクニックでは太刀打ちできそうもないという場合は、周囲を囲って身を守りつつ、逃げるが勝ちです。建築編集ができるのであれば、床を編集して下から逃げたり、敵とは反対側に面する壁を編集して逃げましょう。建築編集まで手が回らない、慌ててしまうという場合は、ツルハシで壁を壊して逃げるのもいいでしょう。
対面バトルは極力避ける
「撃ち勝つ」ではなく「倒されない」を意識した立ち回りでは、敵と正面きっての戦いを避けたほうが終盤までの生存率は高くなります。この立ち回り方だと「敵から逃げながら戦っている」という、ある意味でマイナス的な思考になってしまう人もいるかもしれません。そういった思考になってしまいがちな人は「順位を上げながら戦っている」というように考え方を変えてみましょう。
狙うは漁夫の利
対面バトルを避けるといっても、最終的には敵と戦わなければビクトリーロイヤルを手にすることはできません。そこで狙っていきたいのが、敵同士が戦っているところを狙う、いわゆる“漁夫の利”です。とはいえ、銃撃音が聴こえたからその方向にとりあえず行ってみるなど、考えなしに向かってしまうと、漁夫の利を狙う漁夫の利に撃ち抜かれてしまうことも考えられます。漁夫の利を狙うときも、周囲への警戒心は忘れずに細心の注意を払うよう意識しましょう。
漁夫の利を狙うシーンとしてのおすすめは下記の2シーンです。
1.長引く戦いが終わったあとに回復をしている相手
戦闘が長引けば長引くほど、バトル後に回復アイテムや建築資材を消耗していることが多いため、回復タイムに入ったと見るやいなや積極的に戦いを仕掛けましょう。対面バトルが苦手な人でも、対面でも勝てる可能性が高くなります。
2.建築の根元を壊して落下ダメージで倒せそうな相手
建築テクニックがさほどなくとも、敵が高い位置にいればいるほど落下ダメージは強烈です。落下ダメージで敵を倒す戦法は最高の漁夫の利と言えるでしょう。一気に複数人を倒せる可能性もあるので、高い場所で戦っている敵を見かけたら、積極的に仕掛けていきましょう。
タイミングを見定めて逃げる・漁夫の利を狙うを判断しよう
「やられない」を念頭においた立ち回りについて解説してきました。明らかに上級者だとわかる腕前の敵を目の前に、突っ込んでいくのは無謀です。逃げることもビクトリーロイヤルを獲得するためには大事な戦略であることを知り、タイミングを見定めて「この場は一旦逃げよう」や、「ここは漁夫の利を狙おう」といった判断をしていきましょう。
今回解説してきたことは、意識してプレイしないと身につくものではありませんが、根気よく意識し続けてプレイすることで、ビクトリーロイヤルを目指しましょう。
大学卒業後、上京がてら行き着いた先が編プロPC系雑誌編集部。20代中盤は寝る間もないほど徹夜の日々を送り、その後フリーへ転身。家族が増えたことを機に株式会社HEWに入社。今現在は会社名の通り、日々「ヒューヒュー!」と叫んでいる。