GeForce RTX 3060 Tiの単品パーツ及び搭載BTOパソコンの発売を12/2(水)23時より開始いたしました。引き続き、GeForce RTX 3060 Tiのスペックやベンチマーク情報を本記事にて掲載予定です.

気になる製品最終更新日: 20201216

GeForce RTX 3060 Ti 発売情報・ベンチマークレビュー

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【12/16更新】GeForce RTX 3060 Tiベンチマーク記事を追加いたしました。
GeForce RTX 3060 Tiは、GeForce RTX 30シリーズのメインストリームを担うミドルレンジ向けモデルとして、2020年12月2日の23時より販売が開始されました。
今回はGeForce RTX 30シリーズのミドルレンジモデルGeForce RTX 3060 Ti について、ベンチマークテストを通してその性能を確認して行きます。

GeForce RTX 3060 Tiとは

GeForce RTX 3060 Tiは、NVIDIAの最新デスクトップ用グラフィックスカードモデルGeForce RTX 30シリーズのメインストリームを担うべく、ミドルレンジ向けモデルとして2020年12月に販売開始されました。GeForce RTX 30シリーズは第2世代RTXアーキテクチャを採用し、第1世代RTXアーキテクチャを採用したGeForce RTX 20シリーズと比べてCUDAコア数が倍増し、最大で2倍のリアルタイム レイ トレーシング性能を持つ第2世代RTコア、最大で2倍のディープラーニング性能を持つ第3世代Tensorコアを統合するなど、大幅なアーキテクチャ強化により、最新の人気ゲームを高パフォーマンスで、かつ超高解像度映像で楽しめるグラフィックスカードです。

GeForce RTX 3060 Tiの主な特徴
・8nmプロセスとなるAmpereアーキテクチャを採用、第2世代RTXアーキテクチャと呼ばれ、GeForce RTX 20シリーズは第1世代RTXアーキテクチャと呼ばれるようになりました
・GeForce RTX 3060 Tiは、最大で16TFlopsの演算能力を持つCUDAコア、最大で31TFLOPSの演算能力を持つ第2世代RTコア、最大で129TFLOPSの演算能力を持つ第3世代Tensorコアを搭載しました
・新たにPCI Express Gen4に対応しました
・H.265を上回る圧縮効率を誇るAV1(AOMedia Video 1)コーデックにハードウェアで対応し、8K映像のエンコード、デコード処理が可能になりました
・8K HDR映像が出力可能なHDMI2.1やDisplayPort1.4aと、DSC 1.2aに対応しました
・NVIDIA REFLEX、DLSS 2.0、RTX IO等の新たなテクノロジーに対応しました

GeForce RTX 3060 Tiスペック情報

GeForce RTX 3060 Tiは、上位モデルであるGeForce RTX 3070と同じGPUコアを採用した、GeForce RTX 30シリーズのミドルレンジ向けモデルとなっています。ミドルレンジ向けだけあって消費電力や推奨電源も控えめとなっていて、手を出しやすいGeForce RTX 30シリーズとなっています。GeForce RTX 30シリーズゆえ性能の高さは折り紙付きで、NVIDIAは前シリーズのハイエンドモデルである「GeForce RTX 2080 SUPERを上回る」とうたっています。

  GeForce RTX
3070
GeForce RTX
3060 Ti
GeForce RTX
2080 SUPER
GeForce RTX
2070 SUPER
GeForce RTX
2060 SUPER
アーキテクチャ Ampere Turing
GPUコア GA104 TU104 TU106
製造プロセス 8nm 12nm
CUDAコア 5888基 4864基 3072基 2560基 2176基
RTコア 第2世代
46基
第2世代
38基
第1世代
48基
第1世代
40基
第1世代
34基
Tensorコア 第3世代
184基
第3世代
152基
第2世代
384基
第2世代
320基
第2世代
272基
定格クロック 1.50GHz 1.41GHz 1.65GHz 1.61GHz 1.47GHz
ブーストクロック 1.73GHz 1.67GHz 1.82GHz 1.77GHz 1.65GHz
メモリタイプ GDDR6
メモリ容量 8GB
メモリ転送レート 14Gbps 15.5Gbps 14Gbps
メモリバス幅 256bit
メモリバス帯域幅 448GB/s 496GB/s 448GB/s
G-SYNC
TDP 220W 200W 250W 215W 175W
補助電源 8pin 8Pin + 6Pin 8pin
推奨電源 650W 600W 650W 550W

ミドルレンジGeForce RTX 30シリーズ・RTX 20シリーズ スペック比較表

それでは、GeForce RTX 3060 Tiでのベンチマークテストを実行していきましょう。
比較対象としては、GeForce RTX 30 シリーズからは上位モデルであるGeForce RTX 3070を、GeForce RTX 20 シリーズからはGeForce RTX 2080 SUPERとGeForce RTX 2070 SUPER、GeForce RTX 2060 SUPERを用意しました。テスト解像度はWQHD(2560 x 1440)、4K(3840 x 2160) の解像度にて行っています。また、3D Markでは、CPU性能の依存度が少ないGraphics Scoreでの比較となります。
なお、GeForce RTX 3070はブーストクロックが標準よりも30MHzほどクロックアップされたOCモデルを使用していますので、標準クロック動作のモデルよりもベンチマークスコアは高くなっている可能性が有ります。
※ベンチマークテストで用いた構成は末尾に記載しています

GeForce RTX 3060 Tiベンチマーク情報

3D Mark 「Fire Strike」

まずは、DirectX 11 の代表的ベンチマークとして、3D Mark 「Fire Strike」 のGraphics Score を見てみましょう。テスト解像度は、WQHD のFire Strike Extremeと4KのFire Strike Ultraとなります。

3D Mark Fire Strike3D Mark Fire Strike

GeForce RTX 3060 Ti のスコアがGeForce RTX 2080 SUPERを5%ほど上回りました。同じ60型番のGeForce RTX 2060 SUPERに対しては30%以上、GeForce RTX 2070 SUPER に対しても15%以上スコアが上回るなど、これまでのGeForce RTX 30シリーズと同様、GeForce RTX 3060 TiもGeForce RTX 20シリーズのハイエンドモデルを過去のものにしてしまう高性能ぶりを示しています。

3D Mark 「Time Spy」

次いで、DirectX 12の代表的ベンチマークとして、3D Mark 「Time Spy」 のGraphics Scoreを見てみましょう。テスト解像度は、WQHDのTime Spyと4KのTime Spy Extremeとなります。

3D Mark Time Spy3D Mark Time Spy

Time Spyでも、GeForce RTX 3060 TiがGeForce RTX 2080 SUPERを5%ほど上回りました。3D Markにおいては、GeForce RTX 3060 Ti はNVIDIAがうたう通りGeForce RTX 2080 SUPERを超える性能を示しています。

3D Mark 「Port Royal」

続いて、リアルタイムレイトレーシング性能を見るベンチマークテストの3D Mark「Port Royal」を用いて、レイトレーシング性能を見ていきましょう。Port Royalでは、いくつかあるレイトレーシングアルゴリズムのうち、レイトレーシングリフレクションを使用したものとなります。
ベンチマークスコアであるGraphics Scoreと一緒にフレームレートも計測することが出来ます。なお、解像度は標準設定のWQHDとなります。また、DLSSについては無効となっており、RTコアの性能の比較として見ていきます。

3D Mark Port Royal3D Mark Port Royal

3D Mark Port Royal fps3D Mark Port Royal fps

Port Royalにおいては、今までの結果とは逆にGeForce RTX 3060 TiがGeForce RTX 2080 SUPERに対して僅かながら及ばない結果となりました。とは言ってもGeForce RTX 2070 SUPERに対してはおおよそ13%、GeForce RTX 2060 SUPERに対してはおおよそ35%ほどスコアが向上しており、GeForce RTX 3060 Tiの性能はリアルタイムレイトレーシングにおいてもいかんなく発揮されています。
ではリアルタイムレイトレーシングにDLSSを有効にするとどうなるのかを続けてみていきます。

3D Mark 「NVIDIA DLSS feature test」

3D Markを用いたベンチマークテストの最後に、「NVIDIA DLSS feature test」を確認してみましょう。「NVIDIA DLSS feature test」は、レイトレーシング性能を見る「Port Royal」を活用したベンチマークテストで、GeForce RTX 30シリーズやGeForce RTX 20シリーズが搭載するTensorコアを用いたDLSS(Deep Learning Super Sampling)の性能を見ることが出来、結果はフレームレートで表示されます。今回はテスト解像度にWQHDと4Kを、DLSSモードはPerformanceとQualityを選択しています。なお、DLSSが有効ではない場合の結果はOFF として計測されます。

3D Mark NVIDIA DLSS feature test WQHD3D Mark NVIDIA DLSS feature test WQHD

3D Mark NVIDIA DLSS feature test 4K3D Mark NVIDIA DLSS feature test 4K

DLSSの効果はGeForce RTX 3060 Tiの方がGeForce RTX 2080 SUPERよりも大きいようです。解像度によらず、DLSS無効(OFF)でのスコアはGeForce RTX 3060 Ti とGeForce RTX 2080 SUPERはほぼ横並びですが、DLSS有効状態ではPerformanceモードで、GeForce RTX 3060 TiがGeForce RTX 2080 SUPERを5%ほど上回りました。DLSSの有無を含めて、GeForce RTX 3060 TiとGeForce RTX 2080 SUPERのレイトレーシング性能はほぼ互角と見てよさそうです。
WQHD解像度であればPerformance モードで60fpsを上回っており、GeForce RTX 3060 Ti でもDLSSを使用すればWQHD解像度でレイトレーシングゲーミングを楽しむことが出来そうです。

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク

続いて、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークです。テスト環境設定は高品質・フルスクリーンで、テスト解像度はWQHDと4Kになります。なお過去のデータと比較のためSDRかつ、DLSSは無効としています。

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークスコアFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークスコア

Port Royalと同じく、GeForce RTX 3060 TiはGeForce RTX 2080 SUPERに僅かに及ばない結果となりました。GeForce RTX 2070 SUPER比ではおおよそ10%のスコア向上となっており、3D Markよりはスコアの向上率が下がりはしたものの、十分なパフォーマンスを示しています。WQHD解像度では「快適」な動作の指標(6000~8999)を悠々とクリアしており、快適なゲーミングプレイが出来そうです。

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク

最後に、ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークです。テスト環境設定は最高品質・DirectX 11・フルスクリーン、テスト解像度はWQHDと4Kとなります。ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズについては、ベンチマークテストの詳細で平均fps(フレームレート)も確認できるので、合わせて掲示します。

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク スコアファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク スコア

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク フレームレートファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク フレームレート

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ においては、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークとは異なり、GeForce RTX 3060 TiがGeForce RTX 2080 SUPERを僅かに上回りました。どちらの解像度においても「非常に快適」な動作の指標となる7000以上のスコアとなり、フレームレートにおいてもWQHD解像度では120以上、4K解像度でも60以上と、高解像度でも快適なプレイが出来そうです。

メインストリームの性能を一段上に上げたGeForce RTX 3060 Ti

GeForce RTX 3060 Tiは、全てのベンチマークテストにおいてGeForce RTX 20シリーズのハイエンドモデルであるGeForce RTX 2080 SUPERと同等の性能を示しました。初登場時の販売価格で比較すると、GeForce RTX 3060 TiはGeForce RTX 2060 SUPERと同じ5万円台の価格となっており、正にメインストリームに位置するグラフィックスカードが前世代のハイエンドモデルに並び立つ格好になっており、GeForce RTX 2060シリーズやそれ以前の世代のメインストリームクラスからの乗り換えにも十分に費用対効果は望めそうです。
 GeForce RTX 3060 Tiは、5万円台でFHDやWQHD解像度での快適なゲーミングプレイができ、DLSSも活用することでFHDクラスのリアルタイムレイトレーシング対応ゲームも快適にプレイすることを希望するゲーマーには、最適なグラフィックスカードと言えそうです。

CPU Core i9-10900K (3.7-5.3GHz/10コア・20スレッド/キャッシュ20MB/TDP125W)
マザーボード ASUS Prime Z490-A (Z490チップセット)
メインメモリ DDR4-3200 16GB (8GB x2)
ビデオカード MSI製 GeForce RTX 3070 (8GB GDDR6) ※OCモデル(ブースト:1755MHz)
ZOTAC製 GeForce RTX 3060 Ti (8GB GDDR6)
GALAX製 GeForce RTX 2080 SUPER (8GB GDDR6)
GALAX製 GeForce RTX 2070 SUPER (8GB GDDR6)
GALAX製 GeForce RTX 2060 SUPER (8GB GDDR6)
ストレージ WDS250G2X0C (WD Black NVMe 250GB)
電源 Seasonic SSR-1000PD (80PLUS Platinum、1000W)
OS Windows 10 Home 64bit (バージョン:2004)
ビデオドライバ GeForce Game Ready Driver 457.51

検証に使用した構成

GeForce RTX 3060 Ti BTOパソコン&単品パーツ 発売開始

GeForce RTX 3060 Ti 搭載BTOパソコンや単品パーツの発売を開始いたしました。

パソコン工房で GeForce RTX 3060 Ti を見る

※ベンチマークの値はお使いのハードウェア、ソフトウェアの環境により変動し、同様の構成下でも当ページ掲載の数値と大きく異なる場合があります。予めご了承ください。

ライタープロフィール 職人5号

Windows2000登場前からほぼ一貫してPC製造部門に従事。PC組立はもちろん、OSイメージの作成や製造時のトラブルシュートを行う。 その経験を生かしてOSの基本情報や資料室を担当する事が多い。

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