

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中で拡大する中、国際連合(United Nations、以下「国連」)からクリエイターに向けて、新型コロナウイルス感染拡大防止のために取るべき行動を促進するメッセージを盛り込んだ作品を公開するように、全世界的な呼びかけが行われています。
日本のクリエイターやメディアも対象とした国連からの呼びかけについて、概要や参加方法などをご紹介します。
国連からクリエイターに向けた呼びかけの概要
世界的な感染拡大が続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対策として、世界保健機関(WHO)と国連が促進する6つの重要なアクション(「キーメッセージ」と呼ばれています)について、イラストやデザイン、動画、音楽などを使って発信することが求められています。
上記のようなクリエイティブメディアを使ったメッセージの発信により、様々な文化、言語、コミュニティ、プラットフォームの人々に向けて重要なメッセージが提供されることが期待されています。
“新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との闘い ~国連からのクリエィティブ産業の協力を求めるグローバルな呼びかけ~”
https://www.unic.or.jp/news_press/info/36915/
世界保健機関(WHO)と国連が優先する6つのアクション
国連がクリエイティブメディアによる拡散を希望する6つの重要なアクション(キーメッセージ)は下記の6つです。
個人の衛生管理(Personal Hygiene)
個人一人ひとりが行う衛生管理を指します。
国連では下記の4点を特に重要なポイントとして挙げています。
1.手洗い
2.顔を触る回数の削減
3.口や鼻などの呼吸器官の衛生管理
4.外出自粛
身体的距離の確保(Physical Distancing)
テレビなどでも出演者同士が距離を保って席についている様子を目にしますが、国連でも咳・くしゃみをしている人からの飛沫による感染を防ぐために2メートル以上の距離を保つことが呼びかけられています。
症状の理解(Know the symptoms)
自分に起こっている症状がどのようなものかを理解し、熱や咳、呼吸困難を感じた場合は早く医療機関を受診すること、また、受診の際には先に電話で医療機関に症状を伝えること、地域の保健・医療当局の指示に従うことが呼びかけられています。
やさしさの伝染(Kindness contagion)
格差や偏見、排外主義、恐怖心を煽るデマに対抗し、全世界、全人類が団結・協力するために「やさしさの伝染」を広げることが求められています。
迷信への対抗(Myth busting)
あやまったアドバイスや陰謀説、特定の集団を差別するための主張などが広がる中で、「恐怖心」と「誤情報」へ対抗することも求められています。
さらなる行動、寄付を(Do more, donate)
WHOが国連財団およびスイス慈善基金会とともに立ち上げた「COVID-19 連帯対応基金(Solidarity Response Fund)を通して、世界中の個人・団体・企業からWHOによるCOVID-19対策に寄付することができます。
COVID-19連帯対応基金が支援するWHOの対策は下記のとおりです。
- ウイルスの広がり方の調査分析
- 患者に必要な治療が行き届くための対策
- 最前線で闘う関係者に必要な物資・情報を届ける
- ワクチン、検査、治療の開発を加速させる
採用されると世界中に作品が公開される
今回の呼びかけに参加して作品を提出すると、提出された作品から最低10作品以上が選ばれ、この全世界的キャンペーンにおいて下記の機会を得ることになります。
- 国連とメディアサポーターチャンネルを通じて作品が世界中の聴衆に届けられる
- 世界規模のクリエイティブネットワークで作品が共有され、世界中のクリエイターやファンにアプローチできる
- 世界中のあらゆる業界の聴衆に作品を見て、潜在的に共有してもらえる
- デジタルギャラリーや物理的な展覧会での作品展示による追加の露出機会を得られる
プロジェクトへの参加方法
今回のプロジェクトに参加するには、国連の下記ページからもリンクをされているクリエイティブネットワークTalenthouseのサイトにある公開ブリーフのページにある「参加する」ボタンから作品を送信します。
※参加にはTalenthouseへのサインアップ、ログインが必要です。
“新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との闘い ~国連からのクリエィティブ産業の協力を求めるグローバルな呼びかけ~”
https://www.unic.or.jp/news_press/info/36915/
“国連グローバルクリエイティブへの呼びかけ-COVID-19の蔓延防止にご協力ください(公開ブリーフ)”
https://www.talenthouse.com/i/united-nations-global-call-out-to-creatives-help-stop-the-spread-of-covid-19
上記ページでボタンを押すと、「Image(画像)」「Video(動画)」「Audio(音声)」を選択できる画面に移動しますので、応募する作品の形式(下記参照)に合わせていずれかを選択し、ファイルをアップロードして必要事項を入力、確認事項にチェックを入れて応募します。
提出する作品の形式
今回のプロジェクトに応募可能な作品の形式は下記のとおりです。
イラストやグラフィックデザイン(ソーシャル向けにフォーマットされたもの)
- JPEG、PNG、Adobe Photoshop (.psd)、Adobe Illustrator (.ai)またはPDF形式
- 最大ファイルサイズ40MB
- 縦横比(アスペクト比)4:3を推奨
ビデオ(6秒から3分の間)またはGIF
- AVI、MOV、WMV、MPEGまたはMP4形式
- 最大ファイルサイズ300MB
- 縦横比(アスペクト比)16:9を推奨
オーディオ(音楽、コメディ)
- SoundcloudのURL
原稿(ニュースまたは雑誌記事)
- PDF形式
- 最大ファイルサイズ40MB
活動の概念(家にいるときに行うべき活動のアイデア、たとえばホームコンサート、手洗い、伝染性の親切な行為)
- PDF形式
- 最大ファイルサイズ40MB
「イラストやグラフィックデザイン」「原稿」「活動の概念」については上記「参加する」ボタンを押した先にあるページの「Image」から、「ビデオ」は「Video」から、「オーディオ」は「Audio」からデータを送ります。
オーディオのみ、データを直接送信するのではなく、音楽共有サービスSoundcloudのURLを送信する形になります。
制作時の注意点
応募にあたっては下記項目に沿っていることが必要です。
- 一つの送信に対して上記の重要なメッセージの1つを盛り込んでいること
- 国連のガイダンスに由来するメッセージのみを含み、公衆衛生のニーズの精神に忠実であること
- 階層化されたファイルを提出すること(国連やその支持者が国際的な使用のために翻訳された作品を作成するため)
- 提出画面の「説明」セクションに、名前と、国連または支援者が作品を表示する際に使用するソーシャルタグ、および作品内のテキストの英語での翻訳を含めます。
- 該当する場合は「出典:世界保健機関」を含めること
- 作品は、英語、スペイン語、フランス語、イタリア語、アラビア語、ポルトガル語、ドイツ語、ヒンディー語、ベンガル語、マレー語、タイ語、日本語、インドネシア語、ウルドゥー語、スワヒリ語、ナイジェリアピジン語、ヨルバ語、トルコ語で提出可能
- あなたが最初に作成した(オリジナル)作品であること
その他、提出にあたっては公開ブリーフの「CREATIVE BRIEF GUIDELINES」の内容を参照してください。
“国連グローバルクリエイティブへの呼びかけ-COVID-19の蔓延防止にご協力ください(公開ブリーフ)”
https://www.talenthouse.com/i/united-nations-global-call-out-to-creatives-help-stop-the-spread-of-covid-19
自らのクリエイティビティを新型コロナウイルス感染拡大防止に役立てよう
作品の提出後、審査が行われている間も自らの作品についてSNS等で発信することが推奨されています。
国連からの呼びかけに応えて、自らのクリエイティビティを新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために役立てましょう。
[ネクスマグ] 編集部
パソコンでできるこんなことやあんなこと、便利な使い方など、様々なパソコン活用方法が「わかる!」「みつかる!」記事を書いています。