Windows LiveメールからOutlook、Thunderbirdといったメールソフトへの移行手順を説明します。Windows Liveメールのデータのバックアップ方法からMicrosoft OutlookやThunderbirdへのメールデータやアドレス帳のインポート方法を紹介します。

チャレンジ&ナレッジ最終更新日: 20190530

Windows Live メールからOutlookへ移行

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Windows LiveメールからOutlook、Thunderbirdといったメールソフトへの移行手順についてご紹介します。Windows 7は2020年1月14日で延長サポートが終了となりますが、Windows 10への移行の際に、メールソフトとしてWindows Live メールをお使いの場合はWindows 10でWindows Live メールが使用できないため、別のメールソフトへの移行を検討する必要があります。

Windows Live メールはWindows 10で利用できない

Windows Live メールは以前に「Windows Live おすすめパック」や「Windows Essensial」といった名前で公開されていたWindows向けフリーウェア集に含まれており、2012年に公開された「Windows Essentials 2012」に含まれているものが最新版でしたが、2017年10月10日にサポートを終了しており、Windows 10では利用することができないとの情報が公開されています。

“Windows Essentials – Windows Help”
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/18614/windows-essentials

したがってWindows 7からWindows 10への移行を行う場合、Windows Liveメールについても別のソフトへ移行する必要があります。

別のソフトとひと口に言っても、メールソフトには様々な種類がありますが、今回はWindows用メールソフトの中でも使われることの多い「Microsoft Outlook」と「Thunderbird」への移行について説明したいと思います。

まず、それぞれのメールソフトについて簡単にご紹介します。

Microsoft Outlook

「Microsoft Outlook(マイクロソフト アウトルック)」はMicrosoft Officeの一部として含まれているソフトウェアで、今回はメールソフトとして取り上げていますが、スケジュールや連絡先管理、メモ機能なども備えています。

Microsoft Officeを使用している環境であればすでにインストールされている場合が多いと思いますので、Microsoft Outlookへの移行が手軽かと思います。

Thunderbird

Microsoft製以外のメールソフトとして、筆者のまわりでも使用している人が多いメールソフトが「Thunderbird(サンダーバード)」です。初期設定のままでも使いやすいソフトウェアですが、アドオンを追加してカスタマイズすることでどんどん自由度を高めることができるのも特徴です。

Windows Liveメールのデータをバックアップする

アドレス帳のバックアップ

アドレス帳のバックアップを行うには、Windows Live メールの左下にある「アドレス帳」から「エクスポート」→「カンマ区切り(.CSV)」の順にクリックします。

データの保存場所を尋ねられますので、「参照」をクリックします。

データの保存場所を指定するため「参照」をクリックデータの保存場所を指定するため「参照」をクリック

このとき、データの保存先にはUSBメモリや外付けハードディスクなどパソコン内とは別の場所に保存先を指定しておいたほうが良いでしょう。任意の保存先を指定したら、「WindowsLiveアドレス帳」など、わかりやすい名前をつけて「保存」をクリックします。

データの保存先を指定して「保存」をクリックデータの保存先を指定して「保存」をクリック

エクスポート先のファイル名が表示されているのを確認できたら「次へ」をクリックします。

エクスポート先のファイル名を確認して「次へ」をクリックエクスポート先のファイル名を確認して「次へ」をクリック

保存したいフィールド(項目)の選択画面が表示されます。Microsoft Outlookに移行する場合は「名前」のチェックを外し、「名」「姓」にチェックを入れると姓名が逆にならず、正しい順番で表示されます。

その他必要なフィールドにチェックを入れて「完了」をクリックするとアドレス帳内のデータがCSVファイルとなってバックアップされます。

保存するフィールド(項目)をチェックして「完了」をクリック保存するフィールド(項目)をチェックして「完了」をクリック

メールデータのバックアップ

続いてメールデータのバックアップを行います。左上にあるWindows Live メールボタンから「電子メールのエクスポート」→「電子メール メッセージ」の順にクリックします。

「電子メールのエクスポート」→「電子メール メッセージ」の順にクリック「電子メールのエクスポート」→「電子メール メッセージ」の順にクリック

次の画面で電子メールをエクスポートする形式を聞かれるので、Microsoft Outlookへ移行する場合は「Microsoft Exchange」を、Thunderbirdへ移行する場合は「Microsoft Windows Live メール」を選択して「次へ」をクリックします。

移行するメールソフトに合わせて形式を選択し「次へ」をクリック移行するメールソフトに合わせて形式を選択し「次へ」をクリック

ここでMicrosoft Outlookへの移行のため「Microsoft Exchange」を選択した場合は下図のダイアログが出るので、「OK」をクリックします。

ダイアログで「OK」をクリックするダイアログで「OK」をクリックする

次の画面で「プロファイル名」を「Outlook」に設定して「OK」をクリックします。
※すでにMicrosoft Outlookが使用できる環境の場合は自動で「Outlook」が選択されています。

プロファイル名「Outlook」を選択して「OK」をクリックプロファイル名「Outlook」を選択して「OK」をクリック

エクスポート形式で「Microsoft Windows Live メール」形式を選択している場合はバックアップするメールデータの保存先を聞かれます。「参照」をクリックしてアドレス帳のバックアップと同様にUSBメモリや外付けハードディスクなど外部メモリを保存先に指定してから「次へ」をクリックしましょう。

メールデータの保存先を指定して「次へ」をクリックメールデータの保存先を指定して「次へ」をクリック

メールはWindows Live メールに登録しているアカウントのすべてのメールから、特定のメールのみといった形で好みの形でバックアップすることができます。

重要なメールを別フォルダで管理している場合などは、「選択されたフォルダー」を選択し、保存したいフォルダを選択してから「次へ」をクリックしてバックアップしましょう。

保存したいフォルダを選択してから「次へ」をクリック保存したいフォルダを選択してから「次へ」をクリック

メール数や添付ファイルに写真等が多い場合は時間がかかりますが、バーが右まで緑になるのを待ちます。
※メッセージのみで300件ほどであれば、筆者の環境では数秒でエクスポートされました。

メッセージのエクスポート中の表示メッセージのエクスポート中の表示

「メッセージがMicrosoft Windows Live メール 形式でエクスポートされました。」というメッセージが表示されればバックアップが無事成功した合図となります。「完了」をクリックすればバックアップは完了です。

「完了」をクリックすればバックアップは完了「完了」をクリックすればバックアップは完了

注意点として、USBメモリや外付けハードディスクに保存用に作成したフォルダに別フォルダやファイルなどのデータがすでに入っている場合はメールのバックアップが失敗してしまいます。

メールをバックアップする際は、保存先に指定したフォルダに他のデータが入っていないか確認しておきましょう。

保存先に他のデータが入っていないか確認する保存先に他のデータが入っていないか確認する

Thunderbirdへの移行を行う場合は新規にインストールを行う形になるとおもいますので、Windows 10へのアップグレードを終えていることを前提に手順をご説明したいと思います。

Microsoft Outlookでのデータ取り込み

バックアップが完了したら、Microsoft Outlook側にデータを取り込みます。
※今回の手順ではあらかじめメールアカウントの設定などは完了しているものとして説明します。
※今回はMicrosoft Outlook 2010 (バージョン14.0.7151.5001)を例にご説明しています。お使いのバージョンにより操作手順が異なる場合があります。

アドレス帳のインポート

まずアドレス帳のインポートから行いますが、Microsoft Windows Live メールから出力したままの状態では文字コードの問題でOutlookにインポートできませんので、先ほど保存したファイルを右クリックして「プログラムから開く」を選択します。

右クリックして「プログラムから開く」を選択右クリックして「プログラムから開く」を選択

「ファイルを開くプログラムの選択」画面で「メモ帳」を選択してください。

「ファイルを開くプログラムの選択」画面で「メモ帳」を選択「ファイルを開くプログラムの選択」画面で「メモ帳」を選択

メモ帳で開いたら、左上の「ファイル」>「名前を付けて保存」と進みます。

メモ帳で開いて「名前を付けて保存」をクリックメモ帳で開いて「名前を付けて保存」をクリック

画面下側の文字コードを「UTF-8」から「ANSI」へ変更します。

画面下側の文字コードを「UTF-8」から「ANSI」へ変更します。画面下側の文字コードを「UTF-8」から「ANSI」へ変更します。

ファイルの種類を「すべてのファイル」に変更して「保存」を押します。

ファイルの種類を「すべてのファイル」に変更して「保存」ファイルの種類を「すべてのファイル」に変更して「保存」

次に表示されるダイアログで「はい」をクリックし上書き保存します。

「はい」をクリックして上書き保存「はい」をクリックして上書き保存

これでMicrosoft Outlookにアドレス帳を取込める状態になりました。

Microsoft Outlookを起動し、左上の「ファイル」>「開く」>「インポート」と進みます。

「ファイル」>「開く」>「インポート」と進む「ファイル」>「開く」>「インポート」と進む

「他のプログラムまたはファイルからのインポート」を選択して「次へ」をクリックします。

「他のプログラムまたはファイルからのインポート」を選択して「次へ」をクリック「他のプログラムまたはファイルからのインポート」を選択して「次へ」をクリック

「テキスト ファイル(Windows、カンマ区切り)」を選択して「次へ」をクリックします。

「テキスト ファイル(Windows、カンマ区切り)」を選択して「次へ」をクリック「テキスト ファイル(Windows、カンマ区切り)」を選択して「次へ」をクリック

「参照」を押して先ほど保存した「address.csv」を選択し、「次へ」をクリックします。

オプション項目は必要に応じて変更してください。

先ほど保存した「address.csv」を選択し、「次へ」をクリック先ほど保存した「address.csv」を選択し、「次へ」をクリック

「連絡先」が選択されていることを確認して「次へ」をクリックします。

「連絡先」が選択されていることを確認して「次へ」をクリック「連絡先」が選択されていることを確認して「次へ」をクリック

「“address.csv” を次のフォルダーにインポートします:連絡先」にチェックを入れ「完了」をクリックします。

「“address.csv” を次のフォルダーにインポートします:連絡先」にチェックを入れ「完了」をクリック「“address.csv” を次のフォルダーにインポートします:連絡先」にチェックを入れ「完了」をクリック

インポートが実行されます。

インポート実行中の画面インポート実行中の画面

無事インポートが完了すると、Windows Live メールからインポートしたアドレス帳の内容が表示されます。
※Microsoft Outlookではアドレス帳から「連絡先」という名称になっています。

メールデータの確認

Microsoft Outlookでのメールアカウントの設定などが完了していれば、上記の操作後、Microsoft Outlookを起動するだけでメールを確認することができます。

エクスポート作業後、Microsoft Outlookを起動した画面エクスポート作業後、Microsoft Outlookを起動した画面

Windows Live Mailから移行されたメールは、Microsoft Outlookに設定したメールアカウントとは別のフォルダでインポートされますので、必要であれば設定したメールアカウントの受信トレイへメールをコピーしてください。

Thunderbirdでのデータ取り込み

Thunderbirdへの移行を行う場合は新規にインストールを行う形になると思いますので、Windows 10へのアップグレードを終えていることを前提に手順をご説明したいと思います。
※今回はThunderbird バージョン 60.5.3を例にご説明しています。お使いのバージョンにより操作手順が異なる場合があります。

Thunderbirdをインストールする

まずブラウザからThunderbird公式サイトにアクセスし、「無料ダウンロード」をクリックし、インストーラーをダウンロードして実行します。

“Thunderbird — メールをもっと簡単に。 — Mozilla”.1998-2019.mozilla.org.
https://www.thunderbird.net/ja/

「無料ダウンロード」をクリック「無料ダウンロード」をクリック

ユーザーアカウント制御の画面が表示されたら「はい」をクリックしてインストール作業を行います。

ユーザーアカウント制御の画面が表示されたら「はい」をクリックユーザーアカウント制御の画面が表示されたら「はい」をクリック

セットアップウィザード画面が表示されたら「次へ」をクリックします。

セットアップウィザード画面が表示されたら「次へ」をクリックセットアップウィザード画面が表示されたら「次へ」をクリック

セットアップの種類は選択できるようになっていますが、ここでは「標準インストール」を選択して「次へ」をクリックします。

「標準インストール」を選択して「次へ」をクリック「標準インストール」を選択して「次へ」をクリック

インストール場所を確認して「インストール」をクリックするとインストールが開始されます。

インストール場所を確認して「インストール」をクリックインストール場所を確認して「インストール」をクリック

セットアップ完了画面が表示されたらインストールは成功です。「完了」をクリックしてセットアップ画面を終了しましょう。この際、「今すぐMozilla Thunderbirdを起動」にチェックを入れておくと、Thunderbirdが起動します。

「完了」をクリックしてセットアップ画面を終了「完了」をクリックしてセットアップ画面を終了

メールデータのインポート

ここからThunderbirdにバックアップしておいたWindows Live メールの連絡先やメールデータを移行します。パソコンにバックアップしておいたUSBメモリや外付けハードディスクを接続しましょう。

Thunderbirdのメニューボタンをクリックして「アドオン」をクリックThunderbirdのメニューボタンをクリックして「アドオン」をクリック

ThunderbirdにWindows Live メールのデータを簡単にインポートしていくために、まずはアドオンでThunderbirdの機能を強化します。Thunderbirdのメニューボタンをクリックして「アドオン」をクリックします。

追加で表示される「アドオン」をクリック追加で表示される「アドオン」をクリック

さらにそこに追加で表示される「アドオン」をクリックします。

アドオンとは?」という項目にある「詳細」をクリックアドオンとは?」という項目にある「詳細」をクリック

画面上に「アドオンマネージャー」というタブが表示されます。「アドオンとは?」という項目にある「詳細」をクリックします。

「ImportExportTools」をクリック「ImportExportTools」をクリック

さらに「Thunderbird向けアドオン」というタブが表示され、ここからThunderbirdをより便利に使うためのアドオンを自由に追加していくことができます。ここでは右上にある検索窓に「ImportExportTools」というアドオン名を直接入力し、入力途中で表示される「ImportExportTools」をクリックします。

「Thunderbirdへ追加」をクリック「Thunderbirdへ追加」をクリック

アドオンの詳細が表示されるので、「Thunderbirdへ追加」をクリックして機能追加作業を行います。

「今すぐインストール」をクリック「今すぐインストール」をクリック

アドオンインストール画面が表示されたら「今すぐインストール」をクリックしてインストール作業を完了させます。

「新しいフォルダー」でフォルダを作成してインポート先を指定「新しいフォルダー」でフォルダを作成してインポート先を指定

アドオン追加作業が完了したら、いよいよデータのインポートを行っていきます。まずはメールデータからインポートしていきましょう。インポートしたデータであることがわかりやすいように、左カラムにある「ローカルフォルダー」上で右クリック→「新しいフォルダー」でフォルダを作成してインポート先を指定します。

「フォルダーを作成」をクリック「フォルダーを作成」をクリック

わかりやすい名前をつけて「フォルダーを作成」をクリックします。

「ImportExportTools」→「フォルダからすべてのemlファイルをインポート」→「サブフォルダも含む」の順にクリック「ImportExportTools」→「フォルダからすべてのemlファイルをインポート」
→「サブフォルダも含む」の順にクリック

ローカルフォルダー上に作成したフォルダ上で右クリック→「ImportExportTools」→「フォルダからすべてのemlファイルをインポート」→「サブフォルダも含む」の順にクリックします。

メールのインポートが完了した画面メールのインポートが完了した画面

メールのインポートが完了するとWindows Live メールでバックアップしたメールが取り込まれ、Thunderbirdでメールを確認することができるようになります。

メニューボタンから「ツール」→「設定とデータのインポート」をクリックメニューボタンから「ツール」→「設定とデータのインポート」をクリック

アドレス帳のインポート

アドレス帳もインポートします。Thunderbirdメニューボタンをクリックして、「ツール」→「設定とデータのインポート」の順に進んでいきます。

「アドレス帳」を選択して「次へ」をクリック「アドレス帳」を選択して「次へ」をクリック

「設定とデータのインポート」画面が表示されたら取り込みたいデータを選択します。ここでは「アドレス帳」を選択して「次へ」をクリックします。

「テキストファイル」を選択して「次へ」をクリック「テキストファイル」を選択して「次へ」をクリック

取り込みするデータ形式を選択します。Windows Live メールではアドレス帳をCSVデータで保存したので、「テキストファイル」を選択して「次へ」をクリックします。

保存したCSVファイルを選択して「開く」をクリック保存したCSVファイルを選択して「開く」をクリック

CSVファイルを保存しておいた場所(ここではUSBメモリまたは外付けハードディスクなど)を指定して、保存したCSVファイルを選択して「開く」をクリックします。ここでCSVファイルが見当たらない場合は、ファイル名の右にある選択肢が「カンマ区切り(※.csv)」であることを確認しましょう。異なっている場合はクリックして選択すると表示されます。

保存したいデータにチェックをいれて「OK」をクリック保存したいデータにチェックをいれて「OK」をクリック

「アドレス帳のインポート」画面が表示されたら、保存したいデータにチェックをいれて「OK」をクリックします。

インポートが完了したら「完了」をクリックインポートが完了したら「完了」をクリック

インポートが完了したら「完了」をクリックします。

アドレス帳のインポートが完了した状態アドレス帳のインポートが完了した状態

Thunderbirdのアドレス帳をクリックすると、任意で保存したファイル名がそのままアドレス帳に追加されます。これでデータのインポートは完了です。

環境に合わせて使いやすいメールソフトへ移行しよう

今回はWindows Live メールのアドレス帳やメールデータのバックアップと、Microsoft OutlookやThunderbirdでのデータの取り込みについてご紹介しました。

上記のとおりMicrosoft Officeを使用していればMicrosoft Officeへの移行がスムーズだったりしますので、お使いのソフトウェアなどの環境により移行がしやすいメールソフトを選んで移行作業を行いましょう。

ライタープロフィール パソコン工房NEXMAG
[ネクスマグ] 編集部

パソコンでできるこんなことやあんなこと、便利な使い方など、様々なパソコン活用方法が「わかる!」「みつかる!」記事を書いています。

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