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新しいインテルCore Xプロセッサーが10900番台として登場しました。動作クロックの引き上げ、DDR4-2933メモリへの対応、PCI-Expressのレーン数を増やすなどの改良が加えられています。今回新たに登場したCore i9-10980XE、Core i9-10940X、Core i9-10920X、Core i9-10900Xについて、ベンチマークテストを通して見て行きたいと思います。なお、Core X搭載パソコンについては近日順次発売開始予定となっております。
新しいインテルCore Xプロセッサー「Cascade Lake-X」とは
10000番台のナンバリングとなる新しいインテルCore Xプロセッサーは、開発コードネーム「Cascade Lake-X」(カスケードレイクエックス)と呼ばれています。
基本設計はそのままに、より効率的に動作するように強化したのが「Cascade Lake-X」の大きな特徴と言えそうです。ですので、9000番台となる前世代のインテルCore Xプロセッサーと同じX299チップセットとソケットはLGA2066に引き続き対応し、TDP165Wであることなど、共通した仕様部分が見られる一方、強化されたポイントとしては、動作クロックの向上、DDR4-2933メモリへの対応、最大メモリ容量を256GBに拡張、PCI-Expressのレーン数が従来より4レーン増加の48レーン、などがあります。
また、Xeonシリーズでも採用されているAVX-512機能を活かした「Deeplearning Boost」にも対応し、CPUによるDeeplearning処理の高速化も盛り込まれています。
Core i9 10980XE | Core i9 10940X | Core i9 10920X | Core i9 10900X | ||
---|---|---|---|---|---|
コア/スレッド | 18/36 | 14/28 | 12/24 | 10/20 | |
動作クロック | 3.0GHz | 3.3GHz | 3.5GHz | 3.7GHz | |
Turbo Boost(1コア) | 4.6GHz | 4.6GHz | 4.6GHz | 4.5GHz | |
Turbo Boost(全コア) | 4.8GHz | 4.8GHz | 4.8GHz | 4.7GHz | |
キャッシュ(L3) | 24.75MB | 19.25MB | 19.25MB | 19.25MB | |
PCI-Express | Gen | 3.0 | |||
レーン数 | 48 | ||||
メモリ | 対応メモリ | DDR4-2933 | |||
最大容量 | 256GB | ||||
製造プロセス | 14nm | ||||
TDP | 165W | ||||
64bitコード | Intel64 | ||||
SIMD命令 | SSE | SSE4.1/4.2 | |||
AVX | AVX-512 | ||||
仮想化 | VT-x | ○ | |||
VT-d | ○ | ||||
セキュリティ機能 | xDビット | ○ | |||
AES | ○ | ||||
対応ソケット | LGA2066 | ||||
対応チップセット | Intel X299チップセット |
新しいインテルCore Xプロセッサースペック比較一覧
今回登場したCPUは、とてもシンプルなラインナップとなっていて、メインストリーム向けCPUの性能向上に伴ってCore i7-9800シリーズが省略されたり、性能差があまりなかった16コアのモデルがラインナップから消えたりいます。
なお、同じX299チップセットですが、新しいインテルCore Xシリーズプロセッサーを搭載するには、あらかじめBIOSが対応している必要がありますので、事前にCPU対応状況の確認とBIOSの更新は忘れずに行ってください。X299マザーボードをお持ちであれば、CPUを交換してパワーアップ、という事も比較的容易に行えそうです。
Core i9-10980XE、右:Core i9-9980XEのCPU表面。ヒートシンクが同一形状ため、パッと見で違いは有りません。
Core i9-10980XE、右:Core i9-9980XEのCPU裏面。中央部のキャパシタの配置も同一となっています。
それでは、Core i9-10980XE、Core i9-10940X、Core i9-10920X、Core i9-10900X のベンチマークを行っていきましょう。比較対象はCore i9-9980XE、Core i9-9920X、Core i9-9900Xとなります。残念ながら14コア/28スレッドのCore i9-9940Xを用意することができませんでしたので、こちら以外での比較となります。
またメモリは旧CPUの仕様に合わせてDDR4-2666の4チャンネル構成で統一しております。
Core i9-10980XEをベンチマーク
Passmark PerformanceTest
まずはCPUの全体的な性能を数値化するPassmarkの『CPU Benchmarks』を用いて、CPUの総合的な演算性能を見てみましょう。
Intel Core Xシリーズベンチマーク:Passmark PerformanceTestグラフ
意外なほどに差が出ませんでした。Core i9-10900XがCore i9-9900Xを5%上回った事を除けば、コア数/スレッド数別でほぼ横ばいとなっています。CPUの総合的な演算力という点では大きな違いは無いのかも知れません。テスト項目別に確認すると、さすがに「Single Threaded」の項目で TurboBoostMaxの動作クロックの差が顕著に表れていました。TurboBoostMaxの動作クロックが4.8GHzであるCore i9-10980XE・Core i9-10940X・Core i9-10920Xのスコアが同じという分り易い結果となっています。
Intel Core Xシリーズベンチマーク:Passmark CPU Benchmarks /Single Threadedグラフ
3D Mark
続いて、3D Mark のTime Spyを用いて、CPUの演算性能(CPU Score)を見て行きます。CPU Scoreは、CPUに物理演算をさせてその処理速度を数値化したもので、CGレンダリングや動画のエンコードと同じくCPUのコア・スレッド数の多さが有利に働くテストです。
Intel Core Xシリーズベンチマーク:3D Mark のTime Spyグラフ
新しいインテルCore Xシリーズが旧製品を10%程度上回る結果となっていて、Core i9-10900XがCore i9-9980XEをも上回るという逆転劇を演じています。ゲーミング用途でのCPU処理についても新しいCore Xプロセッサーは最適化が進んでいるとみて良さそうです。
PC Mark 10
次に、PCのパフォーマンスを総合的に判断できるPC Mark 10を見ていきましょう。
Intel Core Xシリーズベンチマーク:PC Mark 10
Core i9-10980XがCore i9-9980Xを5%近く上回る結果となっていますが、Core i9-10920XとCore i9-10900Xについては僅差にとどまっています。Core i9-9980XEについて見てみると、動作クロックの影響からかCore i9-9920Xを下回るるという状態となっていますが、新しいインテルCore Xプロセッサーについてはコア数/スレッド数が増えるにしたがってテストスコアが上昇しています。コア数/スレッド数と動作クロックの相関バランスが改善されていることがわかる結果となりました。
TMPGEnc Mastering Works 6
動画編集ソフトのTMPGEnc Mastering Works 6を用いて、QuickTimeファイル(3840x2160/2分50秒)をh.265に変換するのに要した時間(単位:秒)を測定しました。グラフの短い方がより高速に処理を行っている事になります。
Intel Core Xシリーズベンチマーク:TMPGEnc Mastering Works 6
コア数/スレッド数の多さに従って綺麗に階段状に並んでいます。その中でもCore i9-10980XEとCore i9-10920Xが、同じコア数/スレッド数のCore i9-9980XE・Core i9-9920Xよりも4%ほど早くエンコードを終えており、着実な進化を確認することができました。
Core i9-10980XEはより最適化が進んだCore i9-9980XE
今回もコア数が増えることはなかった一方で動作クロックの向上や、TurboBoostMaxの最適化、対応メモリの高速化など従来のCore Xシリーズから着実なる進化を遂げていました。
最上位モデルであるCore i9-10980XEとCore i9-9980XEの対比では、PassmakのCPUMarkでこそ僅差の結果となっていますが、それ以外のテスト結果では5%近い差を、Time Spyにおいては10%もの大差を付けており、最上位モデルに相応しい結果となっています。Core i9-10920XやCore i9-10900Xにおいても程度の違いは有れども従来のCore Xを上回る結果を示しており、底上げされたパフォーマンスが確認出来ました。
とはいえ、新しいインテルCore Xの魅力はパフォーマンス面の改良に留まるところでは無く、サポートするPCI-Expressレーン数やメモリ容量の拡大といった、従来のCore Xから強化された足回り面も大きいのではないかと思われます。最大256GBのメインメモリやPCI-Express接続の高速ストレージや拡張デバイスを多数使用するようなプロフェッショナル用途やクリエイター用途などでは、新しいインテルCore Xプロセッサーは大きな力となってくれるでしょう。
CPU | Core i9-10980XE Core i9-10940X Core i9-10920X Core i9-10900X |
Core i9-9980XE Core i9-9920X Core i9-9900X |
||
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マザーボード | ASUS PRIME X299-A | |||
メインメモリ | DDR4-2666 32GB (8GB x4) | |||
ビデオカード | GeForce GTX 1080 Founders Edition | |||
ストレージ | intel 760p 256GB(SSDPEKKW256G8XT) M.2 NVMe | |||
電源 | SEASONIC SSR-850PX(80PLUS Platinum) | |||
OS | Windows 10 Home 64bit (バージョン:1903) | |||
ビデオドライバ | GeForce Game Ready Driver Ver441.08 |
インテル Core Xシリーズ検証環境
Core X搭載パソコン近日発売予定
パソコン工房では、今回登場したCoreX(Core i9-10980XE、Core i9-10940X、Core i9-10920X、Core i9-10900X)搭載パソコンを近日発売予定です。情報をお見逃しなく。
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Windows2000登場前からほぼ一貫してPC製造部門に従事。PC組立はもちろん、OSイメージの作成や製造時のトラブルシュートを行う。 その経験を生かしてOSの基本情報や資料室を担当する事が多い。