Skylake編。 パソコン技術資料室では 第6世代 Intel® Core™ プロセッサー・ファミリー(Skylake)を詳しく解説いたします。

技術解説資料最終更新日: 20150902

第6世代 インテル® Core™ プロセッサー・ファミリー (Skylake) とは

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Intel Skylake編。 パソコン技術資料室では 第6世代 Intel® Core™ プロセッサー・ファミリー(Skylake)を詳しく解説いたします。

Skylakeとは

「Skylake」とは、2015年8月に発表された、第6世代インテル Core iシリーズ プロセッサー ファミリーです。
「第6世代」とあるように、Core iシリーズもこれまでに多くの製品が発売されているため、どの時期の、どのモデルかを分かりやすくする目的でインテルの開発コードネームが通称で使われています。

※Skylake(スカイレイク)は、Haswell(ハズウェル)や、Broadwell(ブロードウェル)と同様、インテルの開発コードネームです。

Skylakeの主な特徴

■今までのインテル第4世代Core iシリーズであるHaswellや、第5世代Core iシリーズであるBroadwellでは、LGA1150ソケットでしたが、Skylakeからは、新しいCPUソケットLGA1151を採用しています。
■Haswellと比較して、Skylakeは14nmプロセスで製造され、クロックあたりの性能が向上しています。
■Skylakeでは、内蔵するグラフィック機能も一新され、性能の向上だけでなく、最新のDirectX 12やOpenGL 4.4対応し、4K動画などで使用されるCodec HEVCやVP9に対応しました。また、4096×2304の高解像度をサポートするDisplay Portや、HDMI2.0(※)に対応し、4Kの動画編集など最新技術を駆使するクリエイターにとって最適なCPUとなっています。
※実際の搭載ディスプレイ出力端子はマザーボードメーカーの仕様によります。
■メモリコントローラーも刷新され、従来のDDR3より高速に動作するDDR4メモリに対応(※)しました。
※実際の搭載可能メモリーはマザーボードメーカーの仕様によります。

モデルナンバーについて

Skylakeの製品型番(モデルナンバー)は次のようなルールで命名されています。

Skylakeモデルナンバー命名ルールSkylakeモデルナンバー命名ルール

オーバークロック向け(Core i7-6700K / Core i5-6600K)について

2015年8月に第1弾として発売された「Core i7-6700K」と「Core i5-6600K」は、モデルナンバー末尾に「K」が付いた、特にオーバークロックをサポートする第6世代Core iシリーズです。
Haswellでは調節することの難しかった、ベースクロックの細かな変更を「Skylake」ではサポートしますので従来より柔軟なオーバークロックを行うことができます。

Core i7-6700K Core i5-6600K
コードネーム Skylake
製造プロセス 14nm
コア/スレッド 4/8 4/4
動作クロック 4.0GHz 3.5GHz
TurboBoost 4.2GHz 3.9GHz
キャッシュ 8MB 6MB
PCI-Express Gen 3.0
レーン数 16
メモリ 対応メモリ DDR4-2133
DDR3L-1600
最大容量 64GB(DDR4),32GB(DDR3)
GPU Intel HD Graphics530
TDP 91W
64bitコード intel64
SIMD命令 SSE SSE4.1/4.2
AVX AVX2.0
仮想化 VT-x
VT-d
セキュリティ機能 XD ビット
TXT ×
AES
vPRO ×
対応ソケット LGA1151
対応チップセット Intel 100 Series

オーバークロック向け(Core i7-6700K / Core i5-6600K)のスペック詳細

通常版(Core i7-6700 / Core i5-6600 / Core i5-6500 / Core i5-6400 / Core i3-6320 / Core i3-6100)について

2015年9月に第二弾として、Core i7とCore i5シリーズが追加されました。TDPが65Wとなり、省電力性がHaswell世代と比較しても低下、電力効率の非常に高いCPUとなっています。

Core i7-6700 Core i5-6600 Core i5-6500 Core i5-6400 Core i3-6320 Core i3-6100
コードネーム Skylake
製造プロセス 14nm
コア/スレッド 4/8 4/4 2/4
動作クロック 3.4GHz 3.3GHz 3.2GHz 2.7GHz 3.9GHz 3.7GHz
TurboBoost 4.0GHz 3.9GHz 3.6GHz 3.3GHz 非対応
キャッシュ 8MB 6MB 4MB 3MB
PCI-Express Gen 3.0
レーン数 16
メモリ 対応メモリ DDR4-2133、DDR3L-1600
最大容量 64GB(DDR4)、32GB(DDR3)
GPU Intel HD Graphics530
TDP 65W 47W
64bitコード intel64
SIMD命令 SSE SSE4.1/4.2
AVX AVX2.0
仮想化 VT-x
VT-d
セキュリティ機能 XD ビット
TXT ×
AES
vPRO ×
対応ソケット LGA1151
対応チップセット Intel 100 Series

通常版(Core i7-6700 / Core i5-6600 / Core i5-6500 / Core i5-6400 / Core i3-6320 / Core i3-6100)のスペック詳細

省電力版(Core i7-6700T / Core i5-6600T / Core i5-6500T / Core i5-6400T / Core i3-6300T / Core i3-6100T)について

こちらも2015年9月に第二弾として追加となった、型番の末尾に「T」のつく省電力モデルはTDP35Wの低消費電力モデルとなっています。

Core i7-6700T Core i5-6600T Core i5-6500T Core i5-6400T Core i3-6300T Core i3-6100T
コードネーム Skylake
製造プロセス 14nm
コア/スレッド 4/8 4/4 2/4
動作クロック 2.8GHz 2.7GHz 2.5GHz 2.2GHz 3.3GHz 3.2GHz
TurboBoost 3.6GHz 3.5GHz 3.1GHz 2.8GHz 非対応
キャッシュ 8MB 6MB 4MB 3MB
PCI-Express Gen 3.0
レーン数 16
メモリ 対応メモリ DDR4-2133、DDR3L-1600
最大容量 64GB(DDR4)、32GB(DDR3)
GPU Intel HD Graphics530
TDP 35W
64bitコード intel64
SIMD命令 SSE SSE4.1/4.2
AVX AVX2.0
仮想化 VT-x
VT-d
セキュリティ機能 XD ビット
TXT ×
AES
vPRO ×
対応ソケット LGA1151
対応チップセット Intel 100 Series

省電力版(Core i7-6700T / Core i5-6600T / Core i5-6500T / Core i5-6400T / Core i3-6300T / Core i3-6100T)のスペック詳細

Skylake 対応チップセットについて

対応チップセットは、Intel 100シリーズチップセットとなり、第6世代Core iシリーズのLGA1151ソケットをサポートし、Skylake世代のCPU専用のチップセットとなります。
2015年8月5日にIntel 100シリーズチップセットの第一弾として、Z170チップセットが発売されました。Z170チップセットは、いわゆる“全部入り”のチップセットとなり、同時に発売されたCPU Core i7-6700Kのオーバークロックをサポートします。

Intel® Z170 Intel® H170 Intel® B150
コードネーム Skylake
製造プロセス 22nm
TDP 6W
PCI Express レーンの最大数 20 16 8
USB3.0ポートの最大数 10 8 6
USB2.0の最大数 14 14 12
SATA 6.0 Gb/s ポートの最大数 6 4 6
RAID構成 0/1/5/10 N/A
PCI-Express 3.0
サポートされるプロセッサー PCI Express ポートの構成 1×16, 2×8, 1×8+2×4 1×16
インテル® スマート・レスポンス・テクノロジー ×
インテル® スモール・ビジネス・アドバンテージ ×

Skylake 対応チップセットの比較表

Skylakeの特徴:CPU

第6世代インテルCore iシリーズ「Skylake」“CPU”のハイライト

■14nmプロセスルール
■新アーキテクチャによる性能向上
■オーバークロックの柔軟な対応
■DDR4および、DDR3Lに対応

LGA1151となった「Skylake」

Skylakeは従来のHaswellや、第5世代Core iシリーズ「Broadwell」のLGA1150から1ピン増え「LGA1151」となりました。

CPUヒートスプレッダー側:左がSkylake「Core i7-6700K」、右がBroadwell「Core i7-5775C」CPUヒートスプレッダー側:左がSkylake「Core i7-6700K」、右がBroadwell「Core i7-5775C」

赤の矢印で示す通り、切欠きの位置が変更となりました。

CPUピン側:左がSkylake「Core i7-6700K」、右がBroadwell「Core i7-5775C」CPUピン側:左がSkylake「Core i7-6700K」、右がBroadwell「Core i7-5775C」

ピン側の写真です。赤の矢印で示したピンが増えています。ピンの互換性はありません。

CPUソケット:左がSkylake「LGA1151」、右がBroadwell/Haswell「LGA1150」CPUソケット:左がSkylake「LGA1151」、右がBroadwell/Haswell「LGA1150」

切欠きの位置が変更となっていますが、見た目には大きく変化が無いため誤って取り付けないよう注意が必要です。
※SkylakeはLGA1150のCPUと互換性がありませんので、無理やり取り付けをしないようご注意ください。

CPU側面:左がSkylake「Core i7-6700K」、右がBroadwell「Core i7-5775C」CPU側面:左がSkylake「Core i7-6700K」、右がBroadwell「Core i7-5775C」

基盤の厚みが異なり、実測でSkylakeは0.77㎜、Broadwellは1.08㎜でした。ヒートスプレッダの厚みは同じです。

CPU性能の向上

まず、これまでに発売されたCore iプロセッサーのうち、オーバークロックに対応した「K」シリーズについてのCPU比較表です。

モデルナンバー Core i7-6700K Core i7-5775C Core i7-4790K Core i7-4770K Core i7-3770K Core i7-2700K
コードネーム Skylake Broadwell Devils Canyon
(Haswell-Refresh)
Haswell Ivy Bridge Sandy Bridge
製造プロセス 14nm 22nm 32nm
コア/スレッド 4/8
動作クロック 4.0GHz 3.3GHz 4.0GHz 3.5GHz 3.5GHz 3.5GHz
TurboBoost 4.2GHz 3.7GHz 4.4GHz 3.9GHz 3.9GHz 3.9GHz
キャッシュ 8MB 6MB 8MB
PCI-Express Gen 3.0 2.0
レーン数 16
メモリ 対応メモリ DDR4-2133
/DDR3L-1600
DDR3L-1600 DDR3-1600 DDR3-1333
最大容量 64GB 32GB
GPU Intel HD Graphics530 Intel Iris Pro Graphics6200 Intel HD Graphics4600 Intel HD Graphics4600 Intel HD Graphics4000 Intel HD Graphics3000
TDP 91W 65W 88W 84W 77W 95W
64bitコード intel64
SIMD命令 SSE SSE4.1/4.2
AVX AVX2.0 AVX
仮想化 VT-x
VT-d ×
セキュリティ機能 XD ビット
TXT ×
AES
vPRO ×
対応ソケット LGA1151 LGA1150 LGA1155
対応チップセット Intel 100 Series Intel 9 Series Intel 9 Series,
Intel 8 Series
Intel 7 Series,
Intel 6 Series

オーバークロックに対応した「K」シリーズ一覧表(1)

モデルナンバー Core i7-6600K Core i5-5675C Core i5-4690K Core i5-4670K Core i5-3570K Core i5-2500K
コードネーム Skylake Broadwell DevilsCanyon
(Haswell-Refresh)
Haswell Ivy Bridge Sandy Bridge
製造プロセス 14nm 22nm 32nm
コア/スレッド 4/4
動作クロック 3.5GHz 3.1GHz 3.5GHz 3.4GHz 3.4GHz 3.3GHz
TurboBoost 3.9GHz 3.6GHz 3.9GHz 3.8GHz 3.8GHz 3.7GHz
キャッシュ 6MB 4MB 6MB
PCI-Express Gen 3.0 2.0
レーン数 16
メモリ 対応メモリ DDR4-2133
/DDR3L-1600
DDR3L-1600 DDR3-1600 DDR3-1333
最大容量 64GB 32GB
GPU Intel HD Graphics530 Intel Iris Pro Graphics6200 Intel HD Graphics4600 Intel HD Graphics4600 Intel HD Graphics4000 Intel HD Graphics3000
TDP 91W 65W 88W 84W 77W 95W
64bitコード intel64
SIMD命令 SSE SSE4.1/4.2
AVX AVX2.0 AVX
仮想化 VT-x
VT-d ×
セキュリティ機能 XD ビット
TXT ×
AES
vPRO ×
対応ソケット LGA1151 LGA1150 LGA1155
対応チップセット Intel 100 Series Intel 9 Series Intel 9 Series, Intel 8 Series Intel 7 Series,
Intel 6 Series

オーバークロックに対応した「K」シリーズ一覧表(2)

Skylakeの3D Markベンチマーク結果

続いて、「Skylake」の3D Mark (Fire Strike)ベンチマーク結果です。前世代のCPUとも比較してみました。

Skylakeの3D Markベンチマーク結果Skylakeの3D Markベンチマーク結果

Fire Strike Fire Strike Extreme
Physics Score Score Physics Score Score
Core i7 4790K 11761 11673 11829 5996
Core i7 5775C 11967 11691 11895 5824
Core i7 6700K 13573 11857 13508 6088
Core i7 5930K 14350 11938 14331 6113

Skylakeと前世代の3D Markベンチマーク結果比較

3D Mark Fire StrikeテストのPhysics Scoreの比較表です。Core i7-6700Kでは、Core i7-4790Kや、Core i7-5775Cと比較し、最大動作クロックが低下しているにもかかわらず、性能が向上しています。
これは、Skylakeアーキテクチャによりクロックあたりの効率が向上しており、また、DDR4への対応や、チップセットの性能向上により、総合的にパフォーマンスが向上しているためと考えられます。

オーバークロックへの対応強化

Skylake Haswell IvyBridge
Available Core Ratio Overrides Up to 83 Up to 80 Up to 63
PL1, PL2, Tau & IccMax Overrides
Real-time Core Ratio, PL, IccMax Control
MST Voltage Control SVID Extra Voltage, Voltage Override, Interpolative iVR: SVID Extra Voltage, Voltage Override, Interpolative SVID Extra Voltage (Cores, GT)
Availavle GT (pGfx) Ratio Overrides Up to 60
Real-time GT Ratio Control
Acailavle DDR Ratio / Frequency Overrides Up to 3200 Up to 2667
DDR Granularity Steps 100/133MHz 200/266MHz
DDR Timing Overrides
XMP Memory Reference Code 2 1.3
BCLK Overclocking 1MHz単位で変更可 倍率1.0,1.25, 1.67 限定的
Overclocking Lock bits

Skylakeと他のシリーズのオーバークロック対応状況

CPUの倍率変更の拡大、および、ベースクロックのフルコントロールをサポートしたため、Core 2世代のような細かなオーバークロックが可能となりました。
また、Haswell世代では、コア内部で電圧制御を行っていた(iVR: Internal Voltage Regulator)のに対し、Skylakeでは再びコア外部となりました。
その関係で、マザーボードに搭載される電源回路が再び増加し、特にオーバークロックに対応するマザーボードでは細かな電圧の制御が可能となり、オーバークロックにあたりより有利な環境となりました。

DDR4メモリに対応

今までは、Haswell-E(Core i7-5960Xなど)のみで対応していたDDR4メモリにSkylakeから標準で対応しました。DDR4に対応することで、メモリの動作速度の向上と、定電圧化による省電力性の向上が大きなメリットとなります。
また、従来のDDR3にも対応しますが、低電圧規格となるDDR3Lのみの対応となっている点に注意が必要です。

DDR3L(低電圧版) DDR4
コネクタ UDIMM, SODIMM UDIMM, SODIMM
電圧 1.35V (※1.5V非対応) 1.2V
速度 1333/1600 1866/2133
最大容量 32GB 64GB

Skylakeのメモリ対応表

これらのメモリは、マザーボードメーカーの選択により、搭載可能となるメモリが異なるため、購入前に確認が必要となります。

Skylakeの特徴:GPU

第6世代インテルCore iシリーズ「Skylake」“内蔵グラフィックス機能”のハイライト

■DirectX 12に対応
■OpenGL 4.3/4.4に対応
■HEVCエンコード、デコード(8-bit)に対応

Intel HD Graphicsは、第9世代へ(Gen9)

Skylakeでは、第9世代のグラフィックコアとなり、性能の向上だけでなく、様々な機能追加が行われています。

■より効率的にグラフィックコアとCPUコアを使用するDirectX 12に対応しており、DirectX 12対応のゲームでパフォーマンスが向上します。
■4Kや8Kの動画だけでなく、様々な動画配信サイトや、携帯端末向けの映像配信で採用される最新の「H.265」で使用される「HEVC(High Efficiency Video Coding)」のハードウェアエンコード、デコードに対応しました。
■DisplayPortや、HDMI2.0のサポートにより、4K動画コンテンツを楽しむだけでなく、4K動画編集にも最適なCPUとなりました。
■OpenCL2.0に対応し、GPGPUとしての機能も対応強化がされています。
■Skylakeではデジタル3系統のグラフィック出力に対応しています。4Kパネルへの対応も進み、Display Port、HDMI、eDP、WiDiのうち3系統全てで4K解像度の出力をサポートしています。
■Display PortからHDMI2.0変換チップを搭載することで、HDMI2.0を公式にサポートしました。この変換チップを搭載したマザーボードではHDMI2.0の出力に対応し、4Kテレビなどに接続し、高精細な映像を出力することができるようになりました。

Display Port 4K 60p出力確認一覧

Display Portを搭載するマザーボードでの検証の結果です。 ASUS PB287Qにて、Display Port 1.2接続、4K(3840×2160) 60p(リフレッシュレート60Hz)の出力を確認いたしました。

Z170チップセット H170チップセット H110チップセット
Intel HD Graphics 530
(Core i7,i5,i3)
Intel HD Graphics 510
(Pentium)

Display Port 4K 60p出力確認結果一覧

「Skylake」、「Haswell」内蔵グラフィックス機能比較

Skylake Haswell
CPU内蔵グラフィック世代 Gen9 Gen7.5
3Dグラフィック機能 Intel HD Graphics
3D Architecture Improvements ×
DirectX 12, OpenGL 4.3/4.4 ×
各種ハードウェア
コーデック
ACV, MJPEG, MPEG-2, MVC(Long, GUID), VC-1
JPEG Decode, JPEG Encode △(Decodeのみ対応)
HEVC Decode (8-bit), HEVC Encode (8-bit) ×
VP8 Decode, VP8 Encode (GPU) ×
VP9 Decode, VP9 Encode (GPU) ×
メディア対応 Intel Quick Sync Video
Intel Built-In Visuals
Scalar & Format Conversion (SFC) Pipeline
著作権保護機能 HDCP 1.4
PAVP
GPGPU Shared Cirtual Memory ×
OpenCL 2.0 ×
外部接続 16 PCIe 3.0 Graphics Lanes
Switchable Graphics

「Skylake」、「Haswell」内蔵グラフィックス機能比較

「Skylake」内蔵グラフィックス機能で広がるマルチディスプレイ出力

下図のように、多彩なディスプレイ出力方式をサポートします。
※組み合わせるマザーボードにより、実際に搭載されるディスプレイ出力の種類が異なります。

「Skylake」内蔵グラフィックスの出力方式「Skylake」内蔵グラフィックスの出力方式

Skylakeの特徴:チップセット

第6世代インテルCore iシリーズ「Skylake」対応チップセットのハイライト

■LGA1151「Skylake」対応
■CPU・チップセット間の接続がDMI 3.0となり、チップセット側のPCI-Expressバスが3.0に対応
■40%以上の高速化したI/O

第6世代インテルCore iシリーズ「Skylake」に対応する最新チップセット

■Intel 100シリーズチップセットは、Z170をはじめとし、Z97やX99といった2桁の表記から3桁の表記となりました。
■CPUと、チップセット間の転送速度がDMI 3.0となったことで大きく増加し、チップセットの機能が大きく強化されました。

Skylake対応インテル100シリーズチップセット 前世代との比較

Intel 100シリーズチップセット Intel 8/9シリーズチップセット
PCI-Expressレーン PCIe 3.0 × 最大20レーン PCIe 2.0 × 最大8レーン
SATAポート SATA 3.0 × 最大6ポート SATA 3.0&2.0 × 最大6ポート
USB3.0ポート 最大10ポート 最大6ポート
DMI DMI 3.0 DMI 2.0
M.2/SATA Express対応 M.2 x4(PCIe3.0) × 最大3ポート M.2 x2(PCIe2.0) × 最大1ポート(Intel 9シリーズのみ)

Skylake対応インテル100シリーズチップセット 前世代との比較

Skylake対応インテル100シリーズチップセット ブロック図

Skylake対応インテル100シリーズチップセット ブロック図Skylake対応インテル100シリーズチップセット ブロック図

表のとおり、従来のチップセットと比較し、高速なポートであるUSB3.0やSATA3.0ポート数の増加、PCI-Expressレーンが3.0に対応するなど、Skylakeの足回りを大きく強化する内容となっています。
SATA3.0に対応する高速なSSDや、さらに高速なM.2対応するPCI-Express接続のSSDを従来のチップセットと比べてより多く搭載することができ、柔軟な高速なストレージ環境を実現します。
PCI-Expressカードのポートも全てPCI-Express3.0となることで、搭載する拡張カードも、より高速なものを搭載することができるようになります。

インテルチップセット比較表

Z170 H170 B150 Z97 H97 B85 H81
対応ソケット LGA 1151 LGA 1150
オーバークロック    
ディスプレイ(デジタルポート/パイプ) 3/3 3/3 3/3 3/3 3/3 3/3 3/2
Intel Rapid Storage Technology
SATA RAID 0/1/5/10対応
IRST PCIeストレージドライバ
Intel Smart Response Technology
Intel Smart Connect Technology
Intel Rapid Start Technology
Intel Wireless Display
Intel Platform Trust Technology
Intel Device Protection Technology with Boot Guard
CPU PCI Express 3.0 1×16 1×16 1×16 1×16 1×16 1×16 1×16 (2.0)
Intel SIPP
Intel vPro Technology
Intel Active Management Technology
Intel Standard Manageability
Intel Small Buisiness Advantage
Intel Small Buisiness Basics
全体USB ポート数 (USB 3.0最大数) 14 (10) 14(8) 12(6) 14 (6) 14 (6) 14 (4) 10 (2)
全体SATA ポート数 (6Gb/sポート最大数) 6 (6) 6 (6) 6 (6) 6 (6) 6 (6) 6 (4) 4 (2)
最大PCI Express レーン数 (Gen) 20 (3.0) 16(3.0) 8(3.0) 8 (2.0) 8 (2.0) 8 (2.0) 6 (2.0)
Max Intel RST for PCI Storage (x4 M.2 or x2 SATA Express) 3 2 0 1 (x2 M.2) 1 (x2 M.2)

インテルチップセット比較表

ここが知りたい!Skylake(第6世代インテルCore iシリーズプロセッサ)の疑問を解決!

Q1、Skylakeになって何が変わったの?

A1.
第6世代インテルのCPUとなり、CPUとチップセットの両方が新しくなりました。CPU性能の向上はもちろん、内蔵グラフィックも第9世代となり、最新のDirectX 12への対応を果たしています。
CPUのソケットもLGA1151へと変更となり、対応するチップセットは、Intel 100シリーズチップセットとなり、Z170チップセットをはじめとする100番台のチップセットとなりました。

Q2、今までのマザーボードは使えるの?

A2.
ソケット形状がLGA1151へと変更されたため、従来のチップセットZ97やZ87などで搭載されるLGA1150ソケットに搭載することはできません。
また、Z170チップセットのマザーボードに、従来のCore i7-4770などのCPUを搭載することもできません。
CPUとソケットの切欠きの位置が変更となっていますので、取り付ける際に判別することができます。

Q3、今までのメモリは使えるの?

A3.
Skylakeからは、DDR4に対応しました。従来のDDR3とは異なり、1.2Vという低電圧で、DDR3より高速に動作するメモリとなります。
また、DDR3にも対応していますが、DDR3Lという低電圧駆動のものに限られます。DDR3Lは1.35Vとなり、1.5Vのものは動作しませんので、お手持ちのメモリが使用できるかどうかをよくご確認の上、使用してください。
DDR4や、DDR3Lのいずれかを使用できるかは、マザーボードの仕様にもよりますのでご注意ください。ソケット形状が異なるため、取り付けの際に判別することができます。

Q4、今までのCPUクーラーは使えるの?

A4.
使用することが可能です。従来のLGA1150と取り付け穴の位置に変更はありません。

Q5、CPUクーラーがついていないんだけど?

A5.
Core i7-6700Kや、Core i5-6600Kは標準でクーラーが添付されておりません。TDP130W以上に対応するクーラーが推奨されています。

Q6、Windows 7がUSB外付けドライブでインストールできない!

A6.
Skylakeより従来のUSB2.0などの規格「EHCI」の標準サポートが終了しており、インストーラー側でUSB3.0の「xHCI」に対するドライバを持つ必要があります。
Windows 8.1や、Windows 10では「xHCI」のドライバを持っていますので、インストールすることが可能です。
※マザーボードメーカーによっては、EHCIをサポートするようBIOSで設定できるものもあります。

Q7、Windows 7 32ビット版のドライバはありますか

A7.
インテルでは、Windows 7 32ビット版の標準対応は行われておりません。
※マザーボードメーカー独自でドライバを用意している場合があります。

ライタープロフィール 職人5号

Windows2000登場前からほぼ一貫してPC製造部門に従事。PC組立はもちろん、OSイメージの作成や製造時のトラブルシュートを行う。 その経験を生かしてOSの基本情報や資料室を担当する事が多い。

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