第8世代 Intel® Core™ プロセッサー・ファミリー(Coffee Lake)比較・特徴・機能・スペック | パソコン実験工房資料室

Coffee Lakeの特徴:CPU

第8世代 Intel® Core™ プロセッサー・ファミリー(Coffee Lake)”CPU”の主な特徴

  • 「Coffee Lake」では、「Kaby Lake」「Skylake」アーキテクチャと比べ、コア数が2つ増え、Core i7とCore i5では6コア、Core i3では4コアのプロセッサとなりました。メインストリーム向けとしてこれはCoreアーキテクチャがリリースされて以来のコアの増加となります。
  • 「Coffee Lake」は、「Skylake」アーキテクチャをベースに「Kaby Lake」と同様、さらなる「最適化」が行われたアーキテクチャです。
  • 「Coffee Lake」は、「Kaby Lake」「Skylake」同様に「14nmプロセス」で製造されています。前世代と区別して最適化が進んでいるため「14nm++」と言われることがあります。
  • メモリコントローラーはDDR4-2666メモリまで対応しました。「Kaby Lake」まで対応していたDDR3メモリは非対応になる点が異なります。

「Coffee Lake」と「Kaby Lake」「Skylake」の比較

「Coffee Lake」はLGA1151対応のCPUとなりますが、従来の「Kaby Lake」「Skylake」とピン互換性がありません。ヒートスプレッダの形状やキャパシタに違いがありますがピン配置や切り欠きなどに違いはありません。

「Coffee Lake」と「Kaby Lake」「Skylake」の比較01

左からCoffee Lake「Core i7-8700K」、Kaby Lake「Core i7-7700K」、Skylake「Core i7-6700K」です。Kaby LakeとCoffe Lakeでは外観上の大きな違いはありません。

「Coffee Lake」と「Kaby Lake」「Skylake」の比較02

ピン側です。キャパシタ以外は特に差異はありません。ソケット形状は同じLGA1151ですが、Coffe Lakeは300シリーズチップセット以外では動作しません。

「Coffee Lake」と「Kaby Lake」「Skylake」の比較03

厚みにも差異はありません。引き続き薄型の基盤となるため、大型クーラーを取り付ける際は圧のかかり方にご注意ください。

歴代CPUスペック比較

歴代CPUの代表として上位シリーズのCore i7 Kシリーズを比較したものです。メインストリーム向けとしては初の6コア12スレッドのCPUとなり、Core 2 Quadが登場した2006~2007年以来、久々のコア数の増加となります。

モデルナンバー Core i7
-8700K
Core i7
-7700K
Core i7
-6700K
Core i7
-5775C
Core i7
-4790K
Core i7
-4770K
Core i7
-3770K
Core i7
-2700K
コードネーム Coffe Lake Kaby Lake Skylake Broadwell DevilsCanyon
(Haswell-Refresh)
Haswell Ivy Bridge Sandy Bridge
製造プロセス 14nm 22nm 32nm
コア/スレッド 6コア/12スレッド 4コア/8スレッド
動作クロック 3.7GHz 4.2GHz 4.0GHz 3.3GHz 4.0GHz 3.5GHz 3.5GHz 3.5GHz
TurboBoost 4.7GHz 4.5GHz 4.2GHz 3.7GHz 4.4GHz 3.9GHz 3.9GHz 3.9GHz
キャッシュ 12MB 8MB 6MB 8MB
PCI-
Express
Gen 3 2
レーン数 16
メモリ 対応
メモリ
DDR4-2666 DDR4-2400 DDR4-2133 DDR3L-1600 DDR3-1600 DDR3-1333
DDR3L-1600 DDR3L-1600
最大
容量
64GB 64GB 64GB 32GB
32GB 32GB
GPU Intel UHD Graphics630 Intel HD Graphics630 Intel HD Graphics530 Intel Iris Pro Graphics6200 Intel HD Graphics4600 Intel HD Graphics4600 Intel HD Graphics4000 Intel HD Graphics3000
TDP 95W 91W 65W 88W 84W 77W 95W
64bitコード intel64
SIMD
命令
SSE SSE4.1/4.2
AVX AVX2.0 AVX
仮想化 VT-x
VT-d     ×
セキュリ
ティ機能
XD
ビット
TXT ×
AES
vPRO ×
対応ソケット LGA1151 LGA1150 LGA1155
対応チップセット Intel 300 Series Intel 200 Series,
Intel 100 Series
Intel 9 Series Intel 9 Series,
Intel 8 Series
Intel 7 Series,
Intel 6 Series

メモリ対応表

「Coffee Lake」ではDDR4のサポートのみとなり、従来サポートしていたDDR3は取り付けることができませんのでご注意ください。また、DDR4-2666に対応するメモリを使用する場合、使用可能な条件が定められています。 下記仕様表のとおりとなります。
※実際の仕様はマザーボードの対応により異なります。

  Core i7 / i5 Core i3 / Pentium / Celeron
メモリタイプ DDR4
メモリ電圧 1.2V
コネクタ UDIMM SODIMM UDIMM SODIMM
動作クロック 2666 2400(1DIMM/Ch)
2133(2DIMM/Ch)
2400 2400(1DIMM/Ch)
2133(2DIMM/Ch)
チャネル 1、2
チャネル毎DIMM数 1、2
DIMM容量 2、4、8、16GB
最大帯域 41.8GB/s 37.5GB/s 37.5GB/s

Coffee Lakeの特徴:GPU

第8世代 Intel® Core™ プロセッサー・ファミリー(Coffee Lake)”GPU”の主な特徴

  • グラフィックは新たな名称となり、Intel UHD Graphics 600シリーズとなります。
  • 従来のIntel HD Graphics 600シリーズと同様、ハードウェアHEVC 10bit エンコード/デコード、VP9、HDRに対応します。
  • Intel UHD Graphics 600シリーズでは、最新のDirectX 12やOpenGL 4.4に引き続き対応し、4K動画などで使用されるCodec HEVCやVP9の10bit/HDR出力に対応しました。 また、5,120×2,880@30pの高解像度をサポートするDisplay Portや、HDMI2.0(※)に対応し、4Kの動画編集など最新技術を駆使するクリエイターにとって最適なCPUとなっています。※実際の搭載ディスプレイ出力端子はマザーボードメーカーの仕様によります。

Display Port 4K 60p出力確認一覧

Display Portを搭載するマザーボードでの検証の結果です。 ASUS PB287Qにて、Display Port 1.2接続、4K(3840x2160) 60p(リフレッシュレート60Hz)の出力を確認いたしました。

  Z370チップセット
Intel HD Graphics 630 (Core i7, i5, i3)

「Coffee Lake」グラフィック機能比較

「Coffee Lake」で搭載されれるIntel UHD Graphics 600シリーズは、「Kaby Lake」から機能はほぼ同じとなります。

  Coffee Lake Kaby lake Skylake Haswell
CPU内蔵グラフィック世代 Gen9 Gen9 Gen9 Gen7.5
3Dグラフィック機能 Intel HD Graphics
3D Architecture Improvements ×
DirectX 12 ×
OpenCL 2.1, OpenGL 5.0 × ×
OpenCL 2.0, OpenGL 4.3/4.4
各種ハードウェアコーデック ACV, MJPEG, MPEG-2, MVC(Long, GUID), VC-1
High Dynamic Range (Rec.2020) × ×
JPEG Decode, JPEG Encode △(Decodeのみ対応)
HEVC Decode, HEVC Encode ○(10bit) ○(10bit) ○(8bit) ×
VP8 Decode, VP8 Encode (GPU) ×
VP9 Decode, VP9 Encode (GPU) ○(10bit) ○(10bit) ○(8bit) ×
メディア対応 Intel Quick Sync Video
Intel Built-In Visuals
Scalar & Format Conversion (SFC) Pipeline
著作権保護機能 HDCP 1.4
PAVP
GPGPU Shared Cirtual Memory ×
OpenCL 2.0 ×
外部接続 16 PCIe 3.0 Graphics Lanes
Switchable Graphics

マルチディスプレイ時の解像度別必要メモリ速度

  画面1 画面2 画面3
DDRメモリ下限速度 [MT/s] eDP @60Hz DP @60Hz/HDMI @30Hz DP @60Hz/HDMI @30Hz
1333 4096x2304 N/A N/A
1333 2560x1440 4096x2304 N/A
1600 3840x2160 4096x2304 N/A
1866 2560x144 4096x2304 4096x2304
2133 3840x2160 4096x2304 4096x2304

マルチディスプレイ対応表

最大3画面まで出力することが可能です。

マルチディスプレイ対応表