動画編集・イラスト制作・写真編集・CG制作・音楽編集など、多種多様なクリエイターニーズにお応えするパソコン工房のiiyama PC SENSE∞ M-Classに、新モデルが登場いたしました。
ここでは、SENSE∞ M-Classの特徴などについて紹介いたします。
クリエイター向けPC「SENSE∞ M-Class」に新たなモデルが登場
iiyamaPCのクリエイター向けパソコン「SENSE∞」は、動画編集・イラスト制作・写真編集・CG制作・音楽編集など、多種多様なクリエイターニーズにお応えすべく、用途ごとに必要なスペックを検証した製品です。
中でもミニタワーケースを採用する「M-Class」は、ミドルタワーより設置スペースを抑えることができ、作業スペースに制限がある制作者の方々から高い支持を受けているモデルです。
2023年11月14日に「M-Class」新モデルを発売いたしましたので、本記事において、特徴や性能について紹介いたします。
容量30Lのコンパクトケース
SENSE∞ M-Class新モデルのケースサイズは、幅215mm × 高さ347mm × 奥行401mm、容量は29.9Lです。旧モデルが幅190mm × 高さ357mm × 奥行415mm、容量は約28.1Lでしたので、わずかにサイズが増していますが、差は約6%程度に収まっています。
そして最新の設計になったことで搭載ファン数が増え、また大型のグラフィックスカードが搭載可能になり、ワンランク上のスペックを提供可能になりました。
新モデル | 旧モデル | |
---|---|---|
製品サイズ (奥行×幅×高さ) |
401mm x 215mm x 347mm 29.9L |
415mm×190mm×357mm 28.1L |
内部ドライブベイ | 3.5 / 2.5 x1、2.5 x1 | 5.25 x1、3.5 x2、2.5×1 |
グラフィックスカード最大長 | 280mm | 205mm |
CPUクーラー高さ | 162mm | 163mm |
搭載可能ファン数 | トップ:120mm x2 (240mmラジエーター対応) リア:120mm x1 |
フロント:90mm x1 リア:120mm x1 |
ケースの外観やコネクタ類を確認
ここでは本体の外観やコネクタなどを確認します。
ケース正面と左右はシンプルモダンのフラットデザインとなっており、設置場所を選びません。
正面センターにSENSE∞のロゴがあります。
サイドパネルは両側面共に鉄板となっております。
また、輸送時のサイドパネル脱落防止のために1か所ネジ止めがされており、流行りの内部を見せる方向ではなく、質実剛健さを優先した外見になっています。
USBなどのIOパネルは、アクセスしやすい天面右側にあります。
コネクタ類は、左から電源ボタン、USB 3.0 Type-A×2、3.5mm ヘッドセット用Audioジャック(CTIA準拠4軸)となります。
USB端子が天面にあることで、高速な外付けSSDを使用する際などに天面にSSD本体を置いて安定した状態で使用することができます。
なお、この天面と底面にはダストフィルターが設置されています。
最も埃が吸着しやすい底面のダストフィルターは正面からすぐ引き出すことができ、簡単にクリーニングが可能です。
底面のフィルターは、下から手を入れて引き出すだけで取り外せます。
天面のダストフィルターは、正面左のサイドパネルを開けた後に、左に5mmほどスライドさせて持ち上げることで外せます。サイドパネルの開け方は後述いたします。
背面はマザーボードの各種端子、グラフィックスカードの外部出力端子、排気用120mmファンが見えます。
マザーボード側の外部出力端子ですが、本モデルはグラフィックスカードを搭載しているため、誤使用防止のシールが貼られています。
外部出力以外のコネクタは以下の通りです。
USB 2.0 ×2、USB 3.2 Type-C、USB 3.0 Type-A ×2、LANポート、Audio(ライン入出力、マイク入力)
※モデルによりコネクタの種類は異なることがあります。
最後に付属品を紹介します。
キーボード、マウスのほか、保証書や電源ケーブルといった備品が付属します。
アクセスしやすく、内部に余裕のある構造
次はケース内部を確認してみましょう。
サイドパネルはネジを1カ所外し、上部を引いて倒す事で開けることができます。
左右から内部を見てみましょう。
電源は正面パネルのすぐ裏側に縦向き設置されています。マイクロATXのマザーボードから見ての通り、比較的内部に余裕のある様子が分かります。
マザーボード裏側には3.5インチ/2.5インチのストレージマウンターが搭載されています。
高性能CPUやグラフィックスカードを搭載可能
SENSE∞ M-Class新モデルは旧モデルよりも高性能な大型グラフィックスカードが搭載可能になりました。
実写合成やムービー制作の編集作業においては、多くの場合CPUとグラフィックスカードの性能が重要です。多コアかつ高クロックのCPU、そしてCUDAが多いハイエンドグラフィックスカードを搭載可能な本製品は、設置スペースと性能をトレードオフする心配はありません。
なお、大型のグラフィックスカード搭載時には、ステイにより固定され垂れを防止します。
※画像はイメージです。構成により搭載するステイの種類、搭載の有無が異なります。
ベンチマークで性能や温度をチェック
CPUとグラフィックスカードの性能、そして温度についてベンチマークテストを実施します。パーツレビューではないため、ベンチマークはそれぞれ1種類ずつのテストとなりますが今回は温度も計測しています。CPUクーラーが小型のトップフローの場合において温度がどうなるかご注目ください。
・CPUベンチマーク:PassMark PerformanceTest(CPU Benchmarks)
・3Dベンチマーク:ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(最高品質、解像度フルHD)
・温度計測:HWMonitor
※スペック構成は末尾に記載しています。
Passmark | 温度:アイドル | 温度:負荷時 | |
---|---|---|---|
Core i5-13400F | 26758 | 43℃ | 78℃ |
FF14ベンチマーク | 温度:アイドル | 温度:負荷時 | |
---|---|---|---|
GeForce RTX 3060 Ti | 22365 | 39℃ | 67℃ |
結果として、スコアに問題が無い事だけでなく、負荷時でもCPUは80℃、グラフィックスカードは70℃を下回り、十分な冷却性能が確保されていることが分かりました。
カスタムではメモリ・ストレージ容量や冷却能力強化が可能
BTOカスタマイズメニューでは、メモリやストレージ(SSD)の容量アップに加え、ストレージは2ndドライブとしてHDDの追加も可能です。編集作業中は高速SSD上にデータを置き、完成後は大容量HDDに保存する、といった使い方がお勧めです。
また、CPUクーラーを大型のサイドフローや240mmラジエーター搭載水冷クーラーに変更、さらに高性能グリスの塗布といった冷却強化に関するカスタマイズも用意しています。
上記のベンチマークをご覧の通り標準構成でも温度は十分に抑えられていますが、さらに温度を下げたいといった人はぜひご一考ください。
高性能と省スペースを求めるクリエイターに最適なSENSE∞ M-Class
本製品は、コンパクトなミニタワーケースに高性能パーツを搭載可能であり、垂直エアフローにより温度も抑えられます。また、強調しすぎないデザインや掃除のしやすさといったスペック以外の要素も配慮されており、性能と環境の両面から、皆様の作業パフォーマンスを高められる製品に仕上がっています。
ラインナップは価格を抑えたCPU内蔵グラフィックモデルから、GeForce RTXやNVIDIA RTX搭載モデルまで用途に応じた多彩なモデルをご用意しています。
イラスト作成から動画編集まで、これからクリエイター向けPCをご購入予定の方は、ぜひSENSE∞ M-Class新モデルにご注目ください!
OS | Windows 11 Home |
---|---|
CPU型番 | Core i5-13400F |
メインメモリ | DDR5-4800 16GB(8GB×2) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce 3060 Ti 8GB GDDR6 |
ストレージ | 500GB NVMe対応 M.2 SSD |
チップセット | インテル B760 チップセット |
オーディオ機能 | High Definition Audio subsystem |
ネットワーク | 有線:1000BASE-T |
電源 | 700W 80PLUS BRONZE |
サイズ | 約幅215mm×奥行401mm×高さ347mm |
テクニカルライターから巡り巡ってパソコン工房にやってきました。「読みやすさ」をモットーに、文書作成やチェックを中心に担当していきます。趣味はレトロゲームの攻略動画投稿などです。