VLOOKUP関数(ブイ・ルックアップ)とは、表を縦方向に検索し、検索条件に一致した値を取り出してくれる関数です。ここではVLOOKUP関数の使い方についてご紹介します。

ソリューション最終更新日: 20200706

Excel VLOOKUP関数の使い方

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Excelには400種類以上の関数がありますが、ここではVLOOKUP(ブイ・ルックアップ)関数の使い方についてご紹介します。VLOOKUP関数とは、表を縦方向に検索し、検索条件に一致した値を取り出してくれる関数です。大量のデータの中から探したいデータの値を手動で探す手間が省け、効率よく作業をすることができます。 ※本記事の内容はExcel2016 / Excel2019にて確認しています。

VLOOKUP関数の書式

VLOOKUP関数の書式(構成)はこちらです。

VLOOKUP関数の書式VLOOKUP関数の書式

VLOOKUP関数には4つの引数があります。
・[検索値]:どのキーワードで
・[範囲]:どこを検索して
・[列番号]:どの列にある値を取り出すのか
・[検索の型]:完全一致か、一番近いデータか

「商品コードを検索して、商品名と単価を取り出す」を例にして、4つの引数について説明します。

VLOOKUP関数を使って商品名と単価を取り出しているところVLOOKUP関数を使って商品名と単価を取り出しているところ

〇[検索値]
検索をするときに、どの値をキーワードにするかを指定します。例の表で見ると、「商品コード」の値をキーワードにしたいので、「セルA2」が検索値となります。

「セルA2」が検索値「セルA2」が検索値

〇[範囲]
検索するデータの範囲を指定します。例の表で見ると、「商品リスト」の値(セルE3~G16)が範囲となります。

「商品リスト(セルE3~G16)」が範囲「商品リスト(セルE3~G16)」が範囲

注意点
・範囲を選択するときは、必ず検索値に設定した値を含めてください。例では、「商品コード」の値を必ず範囲に含めます。
・検索値は範囲の一番左端の列になるように、表を作成してください。範囲の2列目、3列目では検索することができません。例では、商品リストの表の一番左端の列を、「商品コード」になるように作成します。
・検索値と範囲に含まれている検索値(左端の列)のセルの表示形式が異なると、正しく参照されず、エラー「#N/A!」になってしまいます。下の例だとセルA2は数値ですが、セルE3~E16は文字列になっているため、エラーが出ています。どちらかを数値または文字列に統一する必要があります。

セルの表示形式が異なりエラーが出ているところセルの表示形式が異なりエラーが出ているところ

〇[列番号]
範囲を指定した中で、取り出したいデータが表の左から何列目にあるかを入力します。例の表で見ると、「商品名」の値を取り出したいので、2列目の「2」を入力します。

  

商品名が範囲の左から2番目にある商品名が範囲の左から2番目にある

〇[検索の型]
検索値に一致したデータが見つからなかったとき、どのように処理するかを決めます。「FALSE」か「TRUE」どちらかを入力します。入力を省いた場合は、自動的に「TRUE」が適用されます。
・「FALSE」:検索する際、検索値と完全に一致するデータのみを範囲から取り出します。
・「TRUE」:検索する際、検索値に一番近いデータ(検索値未満の最大値)を範囲から取り出します。

FALSEまたはTRUEを入力するFALSEまたはTRUEを入力する

VLOOKUP関数の使い方

今回は商品コードを検索して、商品名と単価の値を取り出します。

1.取り出した値を表示したいセルをクリックし、数式バーに「=VLOOKUP」と入力します。
 ここではまず商品名に値を表示したいので、「セルB2」をクリックし、入力します。

数式バーに「=VLOOKUP」を入力数式バーに「=VLOOKUP」を入力

2.数式バーに「(」を入力し、検索したい値となるセルをクリックします。
 ここでは商品コードを検索したいので、「セルA2」をクリックします。

検索値を選択検索値を選択

3.数式バーに「,」を入力し、検索する範囲をドラッグして選択します。すると数式バーに範囲が記入されます。
 ここでは商品リストのデータが範囲になるので、「セルE3~G16」を選択します。

範囲を選択範囲を選択

4.数式バーに「,」を入力します。3で選択した範囲の中で、左から何列目にある値を取り出すかを数式バーに入力します。
 ここでは左から2列目にある商品名の値を取り出したいので、「2」を入力します。

数式バーに列番号を入力数式バーに列番号を入力

5.数式バーに「,」を入力します。検索した値が見つからなかったとき、どのように処理するかを数式バーに入力します。
 完全に一致したデータのみを検索する場合は「FALSE」、一番近いデータを検索する場合は「TRUE」を選択します。
 ここでは完全に一致したデータのみを検索したいので、「FALSE」を入力します。

数式バーにFALSEかTRUEを入力数式バーにFALSEかTRUEを入力

6.数式バーに「)」を入力し、[Enter]キーを押すとVLOOKUP関数が完成します。

VLOOKUP関数の数式が全て入力されたところVLOOKUP関数の数式が全て入力されたところ

7.商品コードに番号を入力すると、商品名が表示されるようになります。

VLOOKUP関数によって商品名が表示されたところVLOOKUP関数によって商品名が表示されたところ

8.商品名に値を表示させることができたので、1~6の手順で「単価」にも値を表示させると以下のような数式になります。

単価にVLOOKUP関数の数式を入力単価にVLOOKUP関数の数式を入力

商品名も単価もVLOOKUP関数を利用したことで、商品コードを入力するとどちらも値が表示されるようになります。

VLOOKUP関数により商品名と単価が表示VLOOKUP関数により商品名と単価が表示

VLOOKUP関数で特定のデータに対応する値を取り出そう!

以上、VLOOKUP関数の使い方をご紹介しました。たくさんのデータを取り扱う時に、必要なデータを必要な箇所へ取り出すことができるので、ぜひVLOOKUP関数を活用してみてください。

確認環境:Windows 10 (Home) 64bit (バージョン:1903)
     Excel 2016 (バージョン:2003)、Excel 2019 (バージョン:2004)

ライタープロフィール 職人12号

期待のニューカマー!
真の職人目指して日々修業中です。

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