無線LAN非対応のデスクトップパソコンに無線LANを追加(無線化)するための手順を必要な機器と共にご紹介します。

気になる製品最終更新日: 20200312

デスクトップパソコンを無線化してWi-Fi接続する方法

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スマートフォンや携帯ゲーム機、オーディオプレーヤー、各種家電など、インターネットに接続できる機器は広く普及しており、有線LANや無線LANを皆さん日常的に利用されていると思います。
パソコンでも持ち運びができるノートパソコンの場合は標準で無線LANを搭載しているモデルが多く、ケーブルレスでインターネットに接続することが可能ですが、設置場所の都合などでデスクトップパソコンでも無線LANを使用したいとお考えになられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は無線LAN非対応のデスクトップパソコンに無線LANを追加(無線化)するための手順を必要な機器と共にご紹介したいと思います。

デスクトップパソコンが無線LANに対応しているか確認する

一般的なデスクトップパソコンの場合、マザーボード上に無線でインターネットに接続するためのWi-Fiモジュールが搭載されていない場合が多くあります。
Wi-Fiモジュールに関しては例外として、一部の小型パソコンやハイエンドデスクトップパソコンに標準で搭載されている場合もあります。

無線LAN(Wi-Fi)の確認方法

お手持ちのデスクトップパソコンが無線LAN(Wi-Fi)に対応しているか確認するためには、システム上での確認方法と、デバイスマネージャーでの確認方法がありますので、それぞれご紹介いたします。
それではまず、システム上での確認方法です。

1. 画面左下のWindowsロゴを右クリック、メニューから「設定」を選択
デスクトップ画面の左下にあるWindowsロゴのアイコンにマウスカーソルを合わせ、右クリックのメニューから「設定」を選択します。

無線LAN対応の確認手順「設定」メニューの呼び出し無線LAN対応の確認手順「設定」メニューの呼び出し

2.「Windowsの設定」から「ネットワークとインターネット」を選択
デスクトップ画面上に「Windowsの設定」が表示されますので、その項目のなかから「ネットワークとインターネット」を選択します。

無線LAN対応の確認手順「ネットワークとインターネット」を選択無線LAN対応の確認手順「ネットワークとインターネット」を選択

3. 「ネットワークとインターネット」の項目のなかに「Wi-Fi」の項目があるか確認
「ネットワークとインターネット」の項目のなかに「Wi-Fi」と表示されていれば無線LANに対応しています。

ネットワークの状態(無線LAN対応の場合)ネットワークの状態(無線LAN対応の場合)

下の写真のように無線LANに対応していない場合は「ネットワークとインターネット」の項目のなかに「Wi-Fi」の表示がありません。

ネットワークの状態(有線LANのみ対応の場合)ネットワークの状態(有線LANのみ対応の場合)

デバイスマネージャーでの確認方法

デバイスマネージャーでの確認方法については、お手持ちのデスクトップパソコンに搭載されているデバイス(ハードウェア)からWi-Fi対応デバイスがあるかの確認となります。

1. 画面左下のWindowsロゴを右クリック、メニューから「デバイスマネージャー」を選択
システム上での確認と同様にデスクトップ画面の左下にあるWindowsロゴのアイコンにマウスカーソルを合わせ、右クリックのメニューから「デバイスマネージャー」を選択します。

無線LAN対応の確認手順「デバイスマネージャーの呼び出し」無線LAN対応の確認手順「デバイスマネージャーの呼び出し」

2. 「ネットワークアダプター」の項目を開き、「Wi-Fi」や「802.11」、「wireless」等の名称を含むデバイスがあるか確認
デスクトップ画面上に「デバイスマネージャー」が表示されますので、「ネットワークアダプター」の項目の左に表示されている「> 」をクリックして開き、「Wi-Fi」や「802.11」、「wireless」といったような無線LANに関する文言を含む名称のデバイスが検出されていれば無線LANに対応しています。
※表記は製品ごとに異なります。

無線LAN対応の確認手順 デバイスマネージャーの表示例(無線LAN対応)無線LAN対応の確認手順 デバイスマネージャーの表示例(無線LAN対応)

下の写真は有線LANのみ(無線LANデバイス非搭載)の場合の例です。

無線LAN対応の確認手順 デバイスマネージャーの表示例(有線LANのみ)無線LAN対応の確認手順 デバイスマネージャーの表示例(有線LANのみ)

デスクトップパソコンで無線LAN(Wi-Fi)を使用するためのWi-Fi対応機器

お手持ちのパソコンが無線LAN機能を搭載していない場合でも、無線LAN対応の子機と呼ばれるものを取り付けることで無線LAN化することが可能です。
パソコンやスマートフォンなど複数の機器をインターネットに接続する場合に必要となる、無線LANルーターが親機となります。無線LAN子機は取り付け方法により、いくつかのタイプに別れますので順にご紹介します。

取り扱いがし易いUSB子機タイプ

USBポートに接続するUSB子機タイプは、小指の先ほどの小さなものから、電波の送受信する方向を調整可能なアンテナが一体化した物までバリエーションが豊富です。
デスクトップパソコンのUSBポートに空きがあれば簡単に取り付けることが可能で導入し易いのも特徴です。

USBポートに空きがない場合に便利な無線LANコンバータータイプ

USBポートに空きがなく、USB子機タイプの物が接続できない場合は有線LANポートからLANケーブルで接続する無線LANコンバータータイプを使用して無線LAN(Wi-Fi)に接続できます。
無線LANコンバーターはパソコンのみならず、有線LANポートを搭載するゲーム機やテレビ等でも利用可能です。

高速なネットワーク通信に対応するPCI-Express対応の内蔵タイプ

デスクトップパソコンに搭載されているマザーボード上のPCI-Expressスロットに挿入する内蔵タイプのWi-Fi対応機器です。デスクトップパソコンの内部へアクセスする必要があるため、USBポートに接続するだけのUSB子機タイプや、有線LANポートに接続するだけの無線LANコンバータータイプと比べて、導入のハードルは少し高くはなります。
しかしながら内蔵タイプはPCI-Expressの広い帯域幅を生かし、より高速な通信速度でWi-Fiを利用できる製品が多いのも特徴で、Wi-Fi 6といった最新の無線LAN規格に対応する製品も登場しています。
Wi-Fi 6を利用するためには親機である無線LANルーターの対応も必要になりますが、無線LANの規格には下位互換性がありますので、現在お使いになられている無線LANルーターの将来的な入れ替えも見越して、高性能な無線LAN子機を選択しておくことは将来性の面でも有効といえます。

USB接続タイプの無線LAN子機を使ってWindows 10搭載デスクトップパソコンをWi-Fi接続する手順

USB接続タイプの無線LAN子機であるTP-LINK TL-WN725Nを例にWindows 10搭載のデスクトップパソコンで既存の無線LAN環境(Wi-Fi)に接続する手順をご紹介します。

無線LAN子機 TP-link TL-WN725N無線LAN子機 TP-link TL-WN725N

1.無線LAN子機をデスクトップパソコンに接続

手順をご紹介するために使用したデスクトップパソコンは本体の前面上部にUSBポートがあったので、TP-LINK TL-WN725Nを本体の背面ではなく、前面上部のUSBポートに接続しました。

LEVEL∞ R-ClassミドルタワーゲーミングPCのUSBポートに取り付けた様子LEVEL∞ R-ClassミドルタワーゲーミングPCのUSBポートに取り付けた様子

2.デスクトップ画面からドライバのインストールを行う

デスクトップパソコンと無線LAN子機との接続が完了しましたら、デスクトップ画面での操作に移ります。
次に行うのは本来、無線LAN対応機器をデスクトップパソコンに認識させるためのドライバのインストール作業ですが、今回使用したTP-LINK TL-WN725Nは、ドライバのインストールを必要としなく(ドライバインストールレスだった為)、USBポートにTP-LINK TL-WN725N を接続しただけでドライバインストールも行われ、Windows 10に認識されましたので、ドライバインストールに関しては割愛させていただきます。
※ドライバインストール必要の有無は製品ごとに異なりますのでご注意ください。

3.画面左下のWindowsロゴを右クリック、メニューから「設定」を選択

デスクトップパソコンと無線LAN対応機器との接続が完了しましたら、デスクトップ画面での操作に移ります。上記でご紹介いたしました無線LAN(Wi-Fi)の確認方法と同様に、画面左下のWindowsロゴにカーソルを合わせ右クリック、表示されるメニューから「設定」を選択します。

無線LAN接続手順「設定メニューの呼び出し」無線LAN接続手順「設定メニューの呼び出し」

4.「Windowsの設定」から「ネットワークとインターネット」を選択

デスクトップ画面上に「Windowsの設定」が表示されますので、その項目のなかから「ネットワークとインターネット」を選択します。

無線LAN接続手順「ネットワークとインターネット」の呼び出し無線LAN接続手順「ネットワークとインターネット」の呼び出し

5.「ネットワークとインターネット」の項目の「Wi-Fi」を選択

「ネットワークとインターネット」の項目のなかにある「Wi-Fi」を選択します。

無線LAN接続手順「Wi-Fi」メニューの呼び出し無線LAN接続手順「Wi-Fi」メニューの呼び出し

6.「Wi-Fi」の項目のなかの「利用できるネットワークの表示」をクリックし、利用可能な範囲内のネットワーク名の一覧を表示

「Wi-Fi」の項目のなかの「利用できるネットワークの表示」をクリックすると画面右下のアクションセンターより利用可能な範囲内のネットワーク名の一覧が表示されます。

無線LAN接続手順「ネットワーク名の一覧表示」無線LAN接続手順「ネットワーク名の一覧表示」

7.利用可能な範囲内のネットワーク名の一覧より接続するネットワーク名を選択

利用可能な範囲内のネットワーク名の一覧より接続するネットワーク名を選択します。「自動的に接続」にチェックを入れておけば次回以降はパソコンを起動時に自動で無線LANに接続されます。

無線LAN接続手順「接続するネットワークの選択」無線LAN接続手順「接続するネットワークの選択」

8.接続するネットワークのネットワークセキュリティキーを入力

接続するネットワーク名を選択し、製品に同梱(もしくは製品に記載)されているネットワークセキュリティキーを入力します。
※この部分でセキュリティキーの入力なしで接続できてしまう場合、無線LANの範囲内の第三者に不正利用される恐れがありますので無線LANルーターの設定をすぐに見直しましょう。

無線LAN接続手順「セキュリティーの入力」無線LAN接続手順「セキュリティーの入力」

9.ネットワーク接続の確認を行い無線LAN(Wi-Fi)に接続

ネットワークセキュリティキー入力後、「このネットワーク上のほかのPCやデバイスが、このPCを検出できるようにしますか?」と表示されます。
選択肢として、パブリックネットワーク(公共のネットワーク)に接続する場合は「いいえ」を。家庭内や会社内のネットワークに接続する場合は「はい」を選択します。

無線LAN接続手順「ネットワークからの検出について」無線LAN接続手順「ネットワークからの検出について」

ネットワーク接続の確認後、無線LAN(Wi-Fi)接続が可能になりました。

無線LAN接続手順「無線LAN接続完了表示」無線LAN接続手順「無線LAN接続完了表示」

無線LAN、有線LANの選び方

有線LANは遅延が比較的少なくオンラインゲームや動画配信向きとされていますが無線LANはケーブルレスで設置場所を選ばないといった特徴があります。
用途や目的、環境に合わせて無線LAN、有線LANを使いこなすとで、より快適なネットワーク環境を利用することができます。

以上、簡単ではありますがデスクトップパソコンに無線LANを追加する手順をご紹介しました無線LAN化により設置場所の自由度が高まることで快適なインターネットライフを手に入れて頂ければと思います。
また、パソコン工房で販売中のBTOパソコンでは、カスタマイズオプションに各種無線LAN子機をご用意しております。
また、有線LANに関しても10GBASE-Tに対応した高速LANカードを搭載したモデルなどもご用意しておりますので、ご使用の用途に応じてご検討頂ければと思います。

ライタープロフィール 職人8号

長年に渡る店舗スタッフ、店頭サポート、BTOパソコン組立、PCリサイクル業務等の様々な現場経験を経てECサイトに配属されたオールドルーキー。趣味はプロレス。以上ッ!

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