たたみ一畳分のスペースに独立空間を作り出す「OTONA基地」。ダンボールで出来たとは思えないほどの質感と、完全個室を実現するスペースを提供する「OTONA基地」の組み立てレビューをお伝えいたします。

気になる製品最終更新日: 20190814

一畳UNIT OTONA基地レビュー

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たたみ一畳分のスペースに独立空間を作り出す「OTONA基地」。ダンボールで出来たとは思えないほどの質感と強度を有し、扉を閉めれば完全個室となるため、仕事や趣味に没頭できます。閉ざされた空間ができるので、背景写りを気にすることなく、ゲーム実況などの配信も行えます。

ダンボール素材で出来ているため、非常に軽く、組み立ても簡単に行なえます。そんな「OTONA基地」がこのたび展示見本としてパソコン工房秋葉原イイヤマストアに設置されました。
今回その設置作業にお邪魔して、実際に組み立てを行っているところを拝見させていただきました。その際に組み立てを担当された方からいろいろとお話を伺うことが出来ましたので、そのレビューをお届けいたします。

「OTONA基地」のご紹介

OTONA基地とはどのような製品なのでしょうか。ダンボール素材で作られている製品ですが、その中身は素材の印象からは想像できない強度と耐久性を有しています。

ベース素材「ユナイトボード」とは

OTONA基地は建材用にも使用されるダンボール素材「ユナイトボード」をベースにしています。
製品を開発した株式会社ユナイトボードはダンボール素材「ユナイトボード」で建具・間仕切りなどを製造しており、マンションなどの建具として多数の納入実績を誇っています。

再生紙を主原料(重量比で99%以上)とし、紙の種類や厚さ、強度などを選別して組み合わせてることで、建具としても通用する強度と耐久性を備えたダンボール型構造体「ユナイトボード」を組み上げています。
そのような過程で作り込まれたユナイトボードは軽さと強度を併せ持つだけでなく、断熱性・吸音性にも優れています。
また、反りや変形が発生しにくく、表面塗装の工夫で防湿性も付加することができるため、ユナイトボードをベースに作られた建具類の寿命は30年を超える実績を誇ります。

建材用にも使用されるダンボール素材「ユナイトボード」建材用にも使用されるダンボール素材「ユナイトボード」

そんなダンボール素材で作られたOTONA基地は使い捨ての製品ではなく、永く・安心してお使いいただける製品に仕上がっています。

「OTONA基地」とは

OTONA基地はたたみ1畳ほどのスペースにデスク、本棚、クローゼットを含んだ空間を作り出すダンボールユニットです。
全体のサイズとしては幅900mm×奥行1,800mm×高さ1,800mmとなります。
デスク、本棚、クローゼット、間仕切り、引き戸の5つのコンポーネントに別れています。
なかなかのサイズ感となりますが、素材がダンボールであることからデスク以外のコンポーネントは成人男性であれば一人で持ち運ぶことも可能な重量に収まっています(デスク 17kg、本棚 10kg、クロゼット 10kg、パーテション 5.6kg、扉セット 7.8kg)。

OTONA基地のレイアウト図OTONA基地のレイアウト図

デスク
天板部分は幅900mm×奥行き450mmとなっています。ノートパソコンや液晶モニターをおいても十分なスペースが残ります。また、頭上部分にはA4ファイルが縦置きできる高さのラック、その上にCD/DVDなどを収めるラックが備え付けられています。天板下部にはコンセントも用意されており、パソコン類や照明の電源取りも問題ありません。
なお、表面加工により、飲み物をこぼしてしまったりしても、すぐに拭き取ってしまえばその後の使用に影響はありません。また、汚れが目立つときなどもウェットティッシュなどで軽く拭く分には強度に影響を及ぼすことはありませんので、紙素材だからといって基地内に飲み物は持ち込めない、といったことはございませんのでご安心ください。

OTONA基地のデスク部分OTONA基地のデスク部分

本棚/クローゼット
デスクの反対側には本棚とクローゼットが並びます。洋服などをかける関係で奥行きが異なっています。本棚は幅450mm×奥行き250mmのサイズで5段の棚が用意されています。各段ともA4ファイルボックスが縦に収納できるサイズとなっており、書類の保管などにも重宝します。クローゼットは幅450mm×奥行き450mmのサイズでハンバーパイプも設置されています。下部はバッグなどを収納できるスペースとなっています。
デスクやクローゼットの天板は耐荷重100kgを誇ります。ユナイトボードの頑丈さの他、天板と側板をつなぐ金具(タガー)でうまく力を逃し、ダンボールであることを忘れるほどの強度を誇ります。
※試しに当社の担当バイヤー(体重約70 kg)が試しにクローゼットの棚に座ってみましたが、全く問題ありませんでした。

OTONA基地のクローゼット、本棚部分OTONA基地のクローゼット、本棚部分

密室を作り出すOTONA基地ですが、天井部分はふさがってはおりません。そのため、吸音性のある素材を使用されてはいますが、防音性を有するわけではありませんので、密閉空間で熱中しすぎてあまり騒ぎすぎないようにご注意ください。
こちらの製品は組み立て式の製品となっており、ご購入された方に組み上げていただいてご利用いただくものとなります。組み立て方法に関するマニュアルが同梱されており、各コンポーネントごとに詳しくその手順が記されています。
なお、本製品は組み立てにあたっては二人以上での作業が推奨されています(実際に秋葉原イイヤマストアへも組み立てにお二人お見えになりました)。お話を伺ったところ、お一人で組み立てをされた例もあるそうですが、軽量素材とはいえ、サイズも大きく組み上げるとデスクはかなりの重量になりますので、安全面を考えぜひお二人以上で作業をしてください。

ではここからは実際にOTONA基地の組み立てに関してご紹介をしてまいります。

「OTONA基地」組み立てレビュー

ここからは実際の組み立てに関してご紹介していきます。まずはOTONA基地の荷姿からのご紹介です。

こちらが秋葉原イイヤマストアに届いたOTONA基地の梱包一式です。全部でダンボール3梱包となっています。

OTONA基地の梱包一式OTONA基地の梱包一式

OTONA基地の梱包(側板)OTONA基地の梱包(側板)

OTONA基地の梱包(棚板)OTONA基地の梱包(棚板)

OTONA基地の梱包(天板)OTONA基地の梱包(天板)

OTONA基地のネジや各板同士のつなぎ合わせに使用する金属製のタガーOTONA基地のネジや各板同士のつなぎ合わせに使用する金属製のタガー

各梱包には天板/側板/棚板や組み立ての際に使用するネジや各板同士のつなぎ合わせに使用する金属製のタガーが同梱されています。

実はこの梱包にもメーカーのこだわりが詰まっています。株式会社ユナイトボードでは環境に配慮したものづくりに尽力されており、ユナイトボードの原材料に再生紙を採用するだけでなく、梱包資材も最小化することでゴミの排出を抑制しています。
OTONA基地の梱包もビニール類は箱が開かないようにする帯とネジなどを収めるのに使用されているのみで他は再利用可能なダンボールで梱包、非常にエコな梱包となっています。

「OTONA基地」組み立て手順

OTONA基地の組み立てですがまずは本棚/クローゼット/デスクを組み上げ、その後に本棚/クローゼットとデスクを間仕切り/引き戸でつないで空間を完成させます。

製品には組み立て方に関するマニュアルが同梱されています。

OTONA基地に付属のマニュアルOTONA基地に付属のマニュアル

OTONA基地に付属のマニュアル(デスクの構造)OTONA基地に付属のマニュアル(デスクの構造)

OTONA基地に付属のマニュアル(ダガーの取付方法)OTONA基地に付属のマニュアル(ダガーの取付方法)

OTONA基地に付属のマニュアル(背板のビス止め方法)OTONA基地に付属のマニュアル(背板のビス止め方法)

※マニュアルの添付形態は出荷時期により変更となる場合があります

マニュアルには棚板や側板などに番号が振られていますが、実際棚板のほうにも番号が記載されたシールが貼付されており、この板をどの位置に取り付ければいいか、がわかるようになっています。

OTONA基地の棚板に貼られた部材番号OTONA基地の棚板に貼られた部材番号

各コンポーネントごとに組み立てに際してやることは共通しており、以下の順番となります。

①「棚板にタガー(大)を取り付ける」
製品に付属している金属板「タガー」を板側にあるスリットへ差し込みます。タガーは大きさの違う2種類が同梱されていますが、棚板には大きい方のサイズを使用します。

OTONA基地に付属の金属板「タガー」OTONA基地に付属の金属板「タガー」

OTONA基地に付属の金属板を差し込むスリットOTONA基地に付属の金属板を差し込むスリット

タガーの丸みを帯びた側が内側になるように板側のスリットへタガーを合わせて少しずつ押し込んでいくことでタガーがダンボールを切りながら刺さっていきます。

ダガーを棚板に取り付ける様子-1ダガーを棚板に取り付ける様子-1

ダガーを棚板に取り付ける様子-3ダガーを棚板に取り付ける様子-2

棚板の全箇所にタガーをつけるとこのようになります。

棚板の全箇所にタガーを取り付けた状態棚板の全箇所にタガーを取り付けた状態

棚板の大きさの違いで、取り付けるタガーの個数が異なっていますが、4個~7個取り付けます。

②「タガーを取り付けた棚板を側板に差し込む」
側板にあるスリットと棚板のタガー部分の位置を合わせて、差し込んでいきます。
しっかりと奥まで差し込むことでタガーが側板の厚みの半分以上のところまで到達しますので左右に必要以上の力を加えない限り、棚板は自立できるほどの状態になります。説明書にある番号と一致させながら、棚板を設置していってください。

タガーを取り付けた棚板を側板に差し込む様子-1タガーを取り付けた棚板を側板に差し込む様子-1

タガーを取り付けた棚板を側板に差し込む様子-2タガーを取り付けた棚板を側板に差し込む様子-2

③「背面板にタガー(小)を取り付けた後、②と合わせる」
背面板にもスリットが複数箇所開けられています。こちらにタガーを差し込んでいきます。背面板は棚板よりも薄く出来ているため、タガーの大きさも一回り小さくなっています。

背面板にダガーを取り付ける様子背面板にダガーを取り付ける様子

タガーの取り付けが完了したら先程棚板を差し込んだ側板と合わせていきます。背面板に取り付けたタガーを側板のスリット位置に合わせて差し込みます。

ダガーを介して背面版と側板を組み合わせている様子-1ダガーを介して背面版と側板を組み合わせている様子-1

ダガーを介して背面版と側板を組み合わせている様子-2ダガーを介して背面版と側板を組み合わせている様子-2

その後、棚板のタガーを下方から順に背面板のスリットに差し込んで行きます。(棚板が複数ある場合には④に進む)

棚板のダガーを背面版のスリットに差し込む様子棚板のダガーを背面版のスリットに差し込む様子

④「残った側板を取り付ける」
最後に残った側板をスリット位置を合わせながら取り付けます。まずは背面板のタガーと側板のスリットをはめ込み、その後前方の棚板のタガーを合わせていきます。

残った側板を取り付けている様子残った側板を取り付けている様子

⑤側板/背面板のネジ止め
棚板との接続が完了したら、棚板と側板/背面板をネジ止め固定します。

棚板と側板/背面板をネジ止め固定-1棚板と側板/背面板をネジ止め固定-1

棚板と側板/背面板をネジ止め固定-2棚板と側板/背面板をネジ止め固定-2

棚板と側板/背面板をネジ止め固定-3棚板と側板/背面板をネジ止め固定-3

付属しているワッシャーを使用して、側板/背面板越しに棚板のタガー部分にあるネジ穴へネジを入れていきます。四隅のところは角補強のための金属プレートが備え付けられていますのでネジのみを使用します。

ネジ止めが終わると完成になります。

OTONA基地の本棚ユニットの完成状態OTONA基地の本棚ユニットの完成状態

OTONA基地のクローゼットユニットの完成状態OTONA基地のクローゼットユニットの完成状態

OTONA基地のデスクユニットの完成状態OTONA基地のデスクユニットの完成状態

⑥各コンポーネントのつなぎこみ
各コンポーネントが組み上がったら最後の仕上げとなります。奥側となる部分に壁板を置き、その左側にデスクを、右側にクローゼットと本棚を仮置きします。

OTONA基地の各ユニット(デスク、壁板、クローゼット、本棚)を仮置きOTONA基地の各ユニット(デスク、壁板、クローゼット、本棚)を仮置き

製品に付属している突起のついたコの字型の金型でデスク/クローゼットと壁板をつなげます。それぞれの上部と底部に金具の突起部分が刺さる穴が開いていますので突起を合わせてはめ込みます。

また、クローゼットと本棚も突起のついた金型プレートでつなげます。壁板のところ同様に突起が刺さる穴が空いていますので、そこに差し込み固定します。

コの字型の金型でデスク/クローゼットと壁板を連結-1コの字型の金型でデスク/クローゼットと壁板を連結-1

コの字型の金型でデスク/クローゼットと壁板を連結-2コの字型の金型でデスク/クローゼットと壁板を連結-2

最後に前側に扉を取り付けます。はじめに本棚の壁部分を伸ばすための側板を取り付けます。付属のビスを側板にはめ込み、本棚のところへ差し込みます。

OTONA基地に付属の扉取り付け用ビス、金具一式OTONA基地に付属の扉取り付け用ビス、金具一式

クローゼットと本棚も突起のついた金型プレートで連結クローゼットと本棚も突起のついた金型プレートで連結

扉を取り付けるためのガイドバーがありますので、ガイドレールを上部に取り付け、固定します。

OTONA基地の扉取り付け-1OTONA基地の扉取り付け-1

OTONA基地の扉取り付け-2OTONA基地の扉取り付け-2

OTONA基地の扉取り付け-3OTONA基地の扉取り付け-3

ガイドバーに扉ストッパーを取り付けた後、扉をガイドバーにはめ込んで完成となります。

OTONA基地の扉取り付け-4OTONA基地の扉取り付け-4

OTONA基地の扉取り付け-5OTONA基地の扉取り付け-5

OTONA基地の扉取り付け-6OTONA基地の扉取り付け-6

OTONA基地の扉取り付け-7OTONA基地の扉取り付け-7

OTONA基地の組立完了OTONA基地の組立完了

※椅子、「OTONA基地」のラベルが貼られたプレートは本製品には含まれておりません。

「OTONA基地」組み立てのコツ

OTONA基地の組み立てにあたり、組み立てを担当いただいた方からいくつか、組み立ての際に留意すべきところやこうすることで作業がしやすい、等のお話を伺っています。

①ボードの取り扱い
OTONA基地の棚板などに使用されているユナイトボードは高い強度を持っておりますが、元の素材は紙ですので、指先など1点に力が集中するような形で押したりすると潰れたり、部分的に破れたりしてしまいます。
また、尖ったものを落としたりしますと傷ついてしまいますのでご注意ください。側板/背面板をネジ止めする際も強く締めすぎますとネジ受け部分を中心に凹みが出来てしまいます。
ネジを回して少し抵抗を感じたら止めていただく、位の感覚で十分固定が出来ますので、締めすぎにはご注意ください。

ただ、手のひらで軽く叩いたりする分には潰れたりはしませんので、組み立ての際にタガーがスリットにうまく収まらないときなどは手のひら全体で軽く叩く要領で押し込んで見てください。

②タガー取り付け時のひと手間
タガーを取り付ける際ですが、棚板等に空いているスリットは比較的浅いところまでしか入っていません。そのため、いきなりタガーを取り付けようとしてもうまく入らない可能性があります。
そのため、タガー取り付けの前に一度タガーの丸い部分をスリットに差し込んで内部に切れ込みを入れるようにしてみてください。この部分は本来差し込む部分よりも薄くなっていますので、タガーの差し込み強度に影響を及ぼすことなく、タガーの取り付けやすさを向上させることが出来ます。

タガーの丸い部分を活用するタガーの丸い部分を活用する

③ネジ受け部の穴位置調整
棚板にタガーを差し込んだ後にタガーのネジ穴部分がダンボールに隠れてしまう場合があります。そうなりますとネジ止めをする際になかなかタガーのネジ受け部分にネジが届かず、ネジ止めがスムーズに行えない場合があります。
そのため、千枚通しや精密ドライバーなど先の細い棒状のものでネジ穴位置を見えるようにしておきますと、ネジ止めがスムーズに行なえます。
※左:ネジ穴が隠れている状態、右:ネジ穴が見えている状態

精密ドライバーなど先の細い棒状のものでネジ穴位置を調整する精密ドライバーなど先の細い棒状のものでネジ穴位置を調整する

「OTONA基地」で自分専用秘密基地制作を楽しもう!

以上の工程を経て、OTONA基地は二人での作業でおよそ2~3時間ほどで完成する組み立て内容になっております。
週末時間を取って一気に組み上げる、というもの一つですが、週末DIYの一環として毎週少しずつ組み上げていって完成までの過程を楽しむ、というのもありだと思います。
自分専用の秘密基地を、ぜひ1から組み立てるところからお楽しみください。

組み上がったOTONA基地はパソコン工房秋葉原イイヤマストアの2階で展示しています。
実際に椅子に腰掛けていただいて、どのような感じになるのか、体感いただけますのでぜひお立ち寄りいただき、実際に秘密の空間を体感してみてください。
また、パソコン工房/グッドウィル店頭ではこちらのOTONA基地をご注文いただくことができます。
大型梱包となりますため、店頭で配送先をお伺いした上で、メーカーからの直送という形でのお取り扱いとなっておりますが、ご興味・ご関心をお持ちの方はぜひ店頭スタッフへご相談ください。
※WEBサイトでもご注文をお受けできるよう調整中となります

ライタープロフィール 職人2号

パソコン工房ECサイトの自作パーツ等のマーケティング担当。 最近はタブレットとSIMフリースマホとマイコン関連を勉強していてそれを記事にする事が多い。

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