Apex Legendsをプレイするのに最適なグラフィックスカードを調べるため、ベンチマークを取得してみました。グラフィックスカード毎にfps値を計測しておりますので是非ご覧ください。

気になる製品最終更新日: 20190822

Apex Legendsでベンチマークを検証

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オンラインゲームの人気ジャンルとしてFPS(一人称視点のシューティングゲーム)が挙げられますが、そのなかでもバトルロイヤルゲームと称される多人数のプレイヤーが同じフィールド上で生存をかけて争うシステムのゲームタイトルに多くのユーザーが注目しています。
近年ではプロゲーマーはもちろんのこと、著名人や有名ストリーマーもバトルロイヤルゲームをプレイし、ファンと交流するイベントなども各所で開催されています。
今回は、最新のグラフィックスカードであるGeForce RTX 20シリーズも揃ったことから、こうしたバトルロイヤルゲームを快適にプレイするには、どれほどの性能が必要となるのか検証していきたいとおもいます。
検証にあたっては、数あるバトルロイヤルゲームの中でもElectronic Artsの「Apex Legends」のトレーニングをプレイして、グラフィックスカード毎のfpsを測定します。

ベンチマーク測定に用いるApex Legendsとは

「タイタンフォール」シリーズなどで知られるRespawn Entertainmentが開発したチームバトル形式バトルロイヤルシューティングゲームです。
プレイヤーは個性豊かな(ゲーム内ではレジェンドとされている)キャラクターを選択し、3名からなる部隊(チーム)を編成して他のプレイヤーと共闘します。
1試合に20チーム、60名ものプレイヤーが集い、生き残りをかけた戦いが繰り広げられ、最後に残った1チームが勝利となるゲームシステムです。

Apex Legendsは、今年の2月初旬に販売元であるElectronic Artsよりリリースされ、基本プレイ無料でありながら、美しいグラフィックと戦略性のあるゲームシステム、テンポの良いゲーム展開などで瞬く間にプレイヤー人口を拡大した大人気タイトルでもあります。

Apex Legendsの動作環境からベンチマーク測定内容を決める

それでは、グラフィックスカードの性能を測るうえで、Apex Legendsをプレイする際に必要となる動作環境から見ていきます。

  必要動作環境 推奨動作環境
OS Windows 7 64ビット版
CPU Intel Core i3-6300 3.8GHz
AMD FX-4350 4.2GHz
Intel Core i5-3570Tおよび同等品
メモリ 6GB 8GB
グラフィックス NVIDIA GeForce GT 640
AMD Radeon HD 7730
NVIDIA GeForce GTX 970
AMD Radeon R9 290
グラフィックスメモリ 1GB 8GB
ストレージ 22GB以上の空き容量

Apex Legendsの動作環境

必要動作環境としてはIntel Core i3-6300(2コア / 4スレッド 3.80 GHz)またはAMD FX-4350(4コア / 4スレッド 4.2 GHz – 4.3 GHz)のCPUに、メモリが6GB、グラフィックスカードはGeForce GT 640またはRadeon HD 7730と、エントリークラスのゲーミングPCでもプレイが可能なようです。
Apex Legendsのプレイに際して、必要動作環境を満たしていればプレイ自体は問題なくできますが、常時、滑らかな60fpsでプレイするといった条件であれば、上記の推奨動作環境が必要とされます。
推奨動作環境としては、Intel Core i5-3570T(4コア / 4スレッド 2.30 GHz – 3.30 GHz)および同等品のCPUに、メモリが8GBといったことで必要動作環境とスペックの差は大きくありません。
しかし、グラフィックスカードについてはGeForce GTX 970またはRadeon R9 290以上が指定されているなど、ある程度のグラフィックス性能が要求されています。また、グラフィックスメモリが8GBの記載もあり、これを満たすとなると現時点でもハイエンドクラスのグラフィックスカードが必要になります。

これらのことから、エントリークラスのGeForce GTX 1050 Tiから、ミドルクラスのGeForce GTX 1060 6GB、Radeon RX 590、ハイエンドクラスのGeForce RTX 2080 Ti、Radeon VIIなど幅広いグラフィックスカードでの動作を確認してみたいとおもいます。

グラフィックスカードの性能をApex Legendsで測定

グラフィックスカードの性能を測定する方法として、フレームレートを測定できるFrapsを使用してApex Legendsのトレーニングをプレイし、フレームレート(fps)を測定します。
今回はグラフィックスカードの検証がメインとなりますので、CPUは十分な性能をもつCore i9-9900Kを搭載し、メモリもDDR4 16GB(8GB×2)の構成に固定し、グラフィックスカードのみを変更して測定します。
検証に用いた構成は下記のとおりです。

OS Windows 10 Home 64ビット
CPU Core i9-9900K
チップセット インテル Z390 Express
メモリ DDR4 16GB(8GB×2)
ストレージ 240GB SSD
GPU ・GeForce GTX 1050 Ti
・GeForce GTX 1060 6GB
・GeForce GTX 1660 Ti
・GeForce RTX 2060
・GeForce RTX 2070
・GeForce RTX 2080
・GeForce RTX 2080 Ti
・Radeon RX 590
・Radeon RX VEGA 64
・Radeon VII
電源 1000W 80PLUS PLATINUM認証

検証に使用したパソコンの構成

Apex Legendsにはデフォルトで144fpsまでのフレームレート制限がかかっていることから上限を解除するため、OriginのゲームライブラリからApex Legendsを右クリックして、「ゲームのプロパティ」→「詳細な起動オプション」→「コマンドラインの引数」に「+fps_max unlimited」と入力して保存。
また、fpsを測定する前にApex Legendsのタイトル画面からオプションを選択し、ビデオの設定に進み、画面モードをフルスクリーン、すべての項目を「高」に変更して最高設定になるようにしました。

Apex Legendsのビデオ設定画面Apex Legendsのビデオ設定画面

Apex Legendsのビデオ設定画面で各項目を「高」に変更Apex Legendsのビデオ設定画面で各項目を「高」に変更

1080p(1920×1080)の解像度で遊ぶならミドルレンジのグラフィックスカードでOK!

フレームレート上限の解除、ビデオの設定変更を済ませ、Frapsでフレームレートの記録を実行。
トレーニングでおこなわれるチュートリアルをおこない、グラフィックスカード毎に最低フレームレート、平均フレームレート、最高フレームレートを測定しました。
チュートリアルのエリアは他のプレーヤーキャラクターの表示が無いため比較的軽く、実プレイでは必ずしも同じフレームレートが出るとは限りませんのであらかじめご承知おきください。

Apex Legendsのトレーニングをプレイしてフレームレートを測定Apex Legendsのトレーニングをプレイしてフレームレートを測定

以下、APEX LEGENDS グラフィックスカード別 フレームレート測定の結果です。

APEX LEGENDS グラフィックスカード別 フレームレート測定の結果APEX LEGENDS グラフィックスカード別 フレームレート測定の結果

GeForce GTX 1050 Tiでも最高フレームレートは66fpsも出るものの、平均フレームレートが49 fpsとなり60fpsを切ってしまうため、GeForce GTX 1050 Tiで平均60fpsのプレイをするためにはビデオ設定の調整が必要なようです。
GeForce GTX 1060 6GBであれば、一番低いフレームレートでも70fpsも出ているので、平均60fpsでのプレイに問題ない結果となりました。Radeon RX 590も平均105fps、最低でも56fpsとなり、コストパフォーマンスの面からもこの2製品が間違いなくオススメとなるでしょう。

120fps、144fpsの高フレームレートでプレイして、ライバルに差をつけるならGeForce RTX 2070 / RTX 2080などのグラフィックボードがオススメ!

バトルロイヤルゲームにおいては、フレームレートの違いで相手プレイヤーの発見や、相手プレイヤーに標準を合わせるAIM力にも繋がり、FPS(一人称視点のシューティングゲーム)のプレイにおける基本から大きく変わるといっても過言ではないことから、120fps、144fpsでのプレイに最適なグラフィックスカードも注目です。
※高フレームレートでプレイする際は対応したモニターが必要です。
※フレームレート、リフレッシュレートについては「知って得するゲーミングデバイスの選び方」記事の「ゲーミングモニター」で紹介しておりますので、ご参考ください。
改めて測定結果を確認しますと、120fps以上のプレイに最適なグラフィックスカードは平均フレームレートが122fpsのGeForce GTX 1660 Tiで、144fps以上のプレイに最適なグラフィックスカードは平均フレームレートが145fpsのGeForce RTX 2060かGeForce RTX 2070、Radeon RX VEGA 64以上といった結果になりました。
また、GeForce RTX 2080やRadeon VII以上であれば最低フレームレートでも144fps前後のfps値を出していますので、常時144fps以上の高フレームレート維持が必要という場合であればこれらのハイエンドクラスのグラフィックスカードがおすすめです。

CPUはインテルCore iシリーズでもAMD Ryzenシリーズでもお好みでOK!

CPUやプラットホームを変更した場合に、パフォーマンスに影響はあるのかについても確認しました。
グラフィックスカードをGeForce RTX 2080 Tiにした際に、CPUをRyzen 7 2700Xにした場合と、同グレード相当のCore i7-9700Kに変更し、それぞれのフレームレートを計測しました。

APEX LEGENDS CPU別 フレームレート測定の結果APEX LEGENDS CPU別 フレームレート測定の結果

Ryzen 7 2700XとCore i7-9700Kでは、どちらもGeForce RTX 2080 Tiの性能を十分に活かしており、AMDプラットホームでも、インテルプラットホームでもフレームレートの差は大きくありませんでした。

c 2019 Electronic Arts Inc. EA, the EA logo, Respawn, the Respawn logo, and Apex Legends are trademarks of Electronic Arts Inc.

ライタープロフィール 職人7号

360度どこからみても凡人、職人番号ラッキー7!職人7号です。主に写真撮影、動画編集を担当。パソコン工房ECサイトのBTOPCや自作パーツ等ひろく手掛ける。店舗部門出身。

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