Linuxをインストールするときのポイントを掲載しています。

ソリューション最終更新日: 20190405

Linuxをインストールするポイント

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NEXMAGでは最新のパソコン、パーツ、周辺機器等のレビューやパソコンの活用法等を掲載しておりますが、Linux関連の情報も掲載しておりますので興味を持たれた方もいらっしゃると思います。
今回は実際にLinuxを試してみたいという方向けにパソコン工房・GoodWill総合オンラインショップにて公開しているiiyamaPCのLinux動作確認情報ページをご紹介したいと思います。

Linuxディストリビューションとは

LinuxはOSの核となるプログラムである「カーネル」、各種ソフトウェアとカーネルの仲介役となる「シェル」、汎用性のあるプログラムをひとまとめにした「ライブラリー」、これらの組み合わせで構成されており、組み合わされたものを「ディストリビューション」と呼びます。

Linuxディストリビューションの概念図Linuxディストリビューションの概念図

デザインや機能の異なる様々なディストリビューション存在しています。それらを好みに合わせて気軽に試す事が出来るのもLinuxの醍醐味のひとつです。(主に企業向けの有償サポートが含まれるディストリビューションも存在します。)

様々なLinuxディストリビューションが存在していますが、ソフトウェアのインストールやアップグレード、削除等を管理する「パッケージ管理システム」の方式の違いによりいくつかの系統に分類されます。主要な物としては下記の系統が挙げられます。

【Red Hat系】: Red Hat社による有償サポートがパッケージされた「RHEL」(Red Hat enterprise Linux)から商標などの有償要素を取り除いて再構築されたもの。RHEL最新版リリース後に再構築されるため間隔が空く事になりますが、基本的な仕様はRHELに準じることになり、「RHELクローン」と呼ばれることもあります。Red Hat系ディストリビューションの代表的な物は「CentOS」が有名で個人のデスクトップ向けの他、企業のサーバー用途などでも人気があります。

【Debian系】: ユーザーフレンドリーを標榜し、ボランティアによるコミュニティが中心になって開発が進められているディストリビューションの「Debian」から派生したもの。現在では派生ディストリビューションである「Ubuntu」が個人、企業共に人気を博しており、Linuxディストリビューション内で最大のシェアを持っています。また、「Ubuntu」に関してはカノニカル社による開発支援があり、新バージョンのリリース速度が早い先進性も特徴です。

GPL(General Public License)とは

LinuxのライセンスにはGPL(General Public License)という規約が定められています。
GPLはソフトウェアとそれを使用するユーザーに、使用、複製、変更、再頒布の自由を与える事を理念としたフリーソフトウェア向けのライセンス形態です。GPLの規約に沿って作成されたソフトウェアは必ずソースソースコードの開示が必要になり、第三者が自由に、使用、複製、変更、頒布する事が可能になります。また変更されたソフトウェアもまたGPLによって頒布されることが定められています。こうしたライセンス体系のため、Linuxには様々な種類のディストリビューションが開発・派生されています。

Linux動作確認情報ページのご紹介

Linuxディストリビューションでは、オープンソースの理念に基づく多数の有志の技術者による開発でなりたっており、前述のRed Hat社のRHELに代表される有償ディストリビューションを除き、技術的なサポートが特定のメーカーから提供されることはありません。またGPL規約でも、「プログラムは有用であることを願って配布されていますが、まったくの無保証です。」とされています。

アップデートの頻度や仕様の異なる様々なディストリビューションが存在していることもあり、Linuxでの動作を明確にしている製品は多くはありません。また最新のパーツで構成されたパソコンにはインストール自体が出来なかったり、インストールが出来たとしても一部の機能が正常に動作しないケースも存在します。そのためいわゆる「枯れた」と表現される古めの製品を安定動作環境構築のため用いる方も多いです。

基本的には「誰でも自由に扱えるけど実際にインストールしてみないと実際の挙動がわからない」のがLinuxとも言えますが、パソコン工房ではLinux導入の目安として頂けるようiiyamaPCにおけるLinux動作確認情報をパソコン工房webページに掲載しております。

ページ内にはマザーボード(チップセット)ごとにRed Hat系とDebian系の代表的なディストリビューションであるCentOSとUbuntuにて動作確認情報が掲載されています。また、【対象BTOパソコン】横のリンク先には当該のチップセットを搭載した製品の一覧ページが表示されます。

intel、AMD各社の環境に関してメインストリームからハイエンド向けのチップセットをそれぞれ対象としており、検証結果は随時更新中です。

各検証項目についてですが、特別な設定無しでインストールが完了できるか、ストレージやCPU、メモリ、光学ドライブ、VGA、サウンドといった各種デバイス類を正常に認識し使用できるか、負荷をかけても正常に動作するか、といった基本的な部分を中心に動作確認を行っています。

Linux動作確認ページは今後も新しいチップセットを搭載した製品やノートパソコンなどの検証も行っていく予定です。検証結果は随時更新してまいりますのでNEXMAGでのLinux活用の記事共々、是非ともご期待ください。

パソコン工房でLinux動作確認情報の情報を見る

ライタープロフィール 職人8号

長年に渡る店舗スタッフ、店頭サポート、BTOパソコン組立、PCリサイクル業務等の様々な現場経験を経てECサイトに配属されたオールドルーキー。趣味はプロレス。以上ッ!

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