「ラノベを快適に行うPCを考察」Impress 連動企画 (前編)

「ラノベ」って?

2014-12-5

パソコン工房ECサイトへのご来訪ありがとうございます。
職人2号です。

先日4Kネイティブ編集というお題でスタートした【メーカーさん、こんな PC 作ってください!】企画ですが、早くも第二回を迎えました。
初回からかなり重いテーマでスタートしたため、今度はどんな重量級のお題が来るのか、期待3分の1残り不安の中親方&1号よりお題が来ました。

親方&1号「次の連動企画はラノベPCになった。レビューの担当は高橋敏也さん」

2号「わかりました~!」

・・・・・・・・・・

ん?


「ラノベPC」というワードを聞いて、正直ピンと来なかったのが第一印象でした。
ということで、まずは「ラノベ」が何なのかを調べるところからスタートした2号だったのです。
(もちろん親方&1号はそんなことはなく・・・)

いろいろと調べたところ明確な定義はないものの、「アニメ調のイラストや挿絵を多用した若年層向けの小説」というのが1つの基準としてあるようです。
要するに、原稿用紙とペンの代わりにPCを使う、ということになるようです。
ただ、少量製本での自費出版や電子書籍という形で自費出版を行ったり、そういったユーザーをサポートするサービスが展開されていたりと、 2号が「出版」というワードからイメージした「原稿用紙数百枚分を手書きして・・・」といったものからかけ離れていて、PCとの親和性も決して低くないな、と感じました。

といった、基本的な知識習得を経て、実際にラノベを行う上でPCに求められるものを考察します。

ラノベに適したPCを考える

紙とペンがPCに代わるというということで、それぞれに相当する部分というのはやはりこだわる必要があるでしょう。
さらに、本1冊を執筆すると5分10分で完了するものではありませんので、長時間作業が避けられません。となると、長時間の作業に対する体への負担を軽減することも考慮する必要がありそうです。
※とはいえ、例えば机や椅子にこだわろうとしてもPC屋の弊社ではどうにも出来ません。この辺りはその道の専門家に譲り、あくまでもこれらの要件をPCに当てはめて考察します。

・キーボード/マウス

ペンに代わるデバイスとしてPCに置き換えると何になるか考えると、やはりキーボード/マウスは重要なアイテムになってくるでしょう。 タイピングや、WEBブラウズ、資料閲覧等でPCを操作する時間が長時間に及ぶことから、入力のしやすさや自然な形でのマウス操作が体への負担軽減に繋がるでしょう。

キーボードに関してはキーの重さ/軽さや操作感的なところから、そのあたりにこだわりを持ったメーカーになるでしょう。
打ちやすいキーボードというワードで2号的にすぐに思いついたのが、耐久性と静音性を追求した「静電容量無接点方式」を採用した「REALFORCE」シリーズを展開している「東プレ」さんでした。 実は、この原稿を書いているPC(=2号の業務PC)で使用しているキーボードもまさにREALFORCEです。


PCの方は故障やWindowsXPサポート終了に伴うリプレイスが何度かありましたが、キーボードに関してはかれこれ7~8年REALFORCEを使い続けています。これまでのところ故障もないですし、打刻感は全く変わっていないと思います。
長期に使用することでどうしてもキートップの汚れが目立ってきてしまうのですが、実はREALFORCEはキートップ取り外すことが出来ますので定期的に洗うことでキレイにすることが出来ます。
(使用中のREALFORCEも7~8年使っている中で2~3回洗ってます)
ネックになるのはやはり価格にはなるのですが、やはりここはこだわりを持った製品ということでオススメしていきたいです。

マウスに関してはキーボードほど頻繁に使うことはないでしょうが、やはりタイピングの最中の情報収集等で長時間に及ぶことも予想されますので、手にやさしい形状というのがキーになるのかなと予想、エルゴノミクス形状のマウスが良いのかな、というふうに考えたのですが、手の形やマウスの握り方の好みは人それぞれでもあるため、ここは実際にヒヤリングしてから改めて検討します。
(エルゴノミクスに行ききれなかった理由として、最近発売されているエルゴノミクスマウスが右利き用がほとんどで、左利き用のものが中々見つけられなかったというのもあります)

・モニタ

紙に代わるデバイスとして、モニタへのこだわりは避けては通れないでしょう。
長時間作業に対して体への優しさに考慮したものとなりますと、

・目にやさしい設定があるもの
・ブルーライトカット

は必要な機能かなと思います。
また、表示される文字が小さいと見づらく作業に支障が出る可能性があるものの、解像度が低いと情報量が少なくなってしまい情報収集時の効率に影響が出ると思われます。

・24インチ以上のフルHD解像度

というのも作業のしやすさに対して有効に働くと考えます。
最後にPDF資料等で縦伸びのものが多いでしょうから

・ピポッド機能
にて、1画面で資料がくまなく確認出来るほうが良いかなと考えました。

・PC本体のスペック

ラノベ作業を行うのに必要なアプリケーションと考えると、文章を書くソフト(Microsoft WORDやテキストエディタなど)、情報収集のためのWEBブラウザやPDFビューアーなどが中心となるでしょう。

これらのアプリケーションはCPU使用率がそれほど高くはなく、メモリ使用量もさほど多くはないと言えますので、CPUやメモリのスペックについてはさほど高くなくても問題はなさそうです。

そのため、PC本体のほうはスペックを最小限に抑え、その分キーボードやモニタなどにウエイトを置いてパーツ選定することが出来そうです。REALFORCEを採用するためのハードルが1つクリアになった、と言えるでしょうか。

最終的には使う方の好みも・・・?

ラノベPCに求められる要件を考察しましたが、結果としてはPC本体よりもモニタやキーボードといった周辺機器が重要になってきそうです。
とはいえ、モニタに関しては発色や解像度、文字の大きさは人により好みが別れるところですし、キーボードについてもキーの重さやキー配列など好みが人によって変わるところでもあると思います。

幸いなことにモニタやキーボードについてはPC本体と仕様面さえ合致すれば選択の幅はありますし、すでにPCで執筆活動をされている方はこだわりのモニタやキーボードをお持ちである可能性も高いですので、 PC屋としてのオススメ商品は選定するものの、実際には標準でセットするというよりは選択なしも含めオプションで選んでいただくのがよいかもしれません。
この辺りを胸に秘め、お話を伺いたいと思います。


改造バカこと、ライターの高橋敏也氏を交えての企画ミーティングを行いました。
記事はこちらです。
【連載】メーカーさん、こんな PC 作ってください!改造バカ、ラノベ向けPCを考える。ついでに1本ラノベを書き起こす (前篇)
「男、高橋敏也、この企画のためにラノベ1本書きましょう! 」

執筆:パソコン実験工房 二号